体全体を見て治す鍼灸の考え方|「森を見て木を治す」とは?
症状の奥にある原因へ。全身の調和をととのえる東洋医学の視点。
肩こりや頭痛など一見“局所の症状”でも、背景には睡眠・消化・ストレスなど、全身のバランスが関わっています。東洋医学の鍼灸は“森を見て木を治す”という考え方で、症状の奥にある原因を整えていきます。
体全体をつなげて考える東洋医学
東洋医学では、症状は“全身バランスの乱れ”を知らせるサインと考えます。局所だけに施術を集中させるのではなく、脈・腹・経絡の反応から全体像を読み取り、根本改善を目指します。
“部分だけでなく、全体の調和を整える”
— その結果、同時に複数の不調が軽くなることもあります。
「森を見て木を治す」とは
目の前の“木”=症状だけを追いかけず、その背後にある“森”=体質・生活リズム・心の状態を含めて捉えるという考え方です。例えば頭痛であっても、肝の働きや睡眠、目の使い過ぎ、気血水の滞りなどを総合して評価します。
具体的な治療アプローチ例
- 頭痛:肝の高ぶりや目の酷使、首肩の筋緊張だけでなく、睡眠・ストレス・血のめぐりまで評価。
- IBS(過敏性腸症候群):大腸だけでなく、肺(気の動き)や脾(消化吸収)などの連動を整える。
- めまい:水の偏在(痰飲)や自律神経の乱れ、首周りのこわばり等を全体として調整。
同じ症状名でも体質は人それぞれ。経絡治療でオーダーメイドに刺激量と配穴を設計します。
まとめ・ご相談
鍼灸は症状に直接アプローチしつつ、全身の調和をととのえることで自然治癒力を引き出します。長引く不調や原因が分からない症状でも、どうぞ一度ご相談ください。
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