子宮内膜症に伴うお悩みとお身体の巡り:
東洋医学的な視点による調整
日常生活に影響を及ぼすような強い痛みは、お身体の「巡り」が一時的に滞っているサインかもしれません。東洋医学では、これを血(けつ)の流れが緩やかになった「瘀血(おけつ)」という状態で見つめます。
西洋医学的な治療と歩調を合わせながら、お身体を芯から温め、巡りを整えることで、本来の健やかさを支えます。
例えるなら、冬の寒さで固まった土を穏やかな陽気でほぐし、水の流れを良くしていくような調整です。それにより、日々の負担が軽くなる場合があります。

本ページの内容:子宮内膜症とお身体のバランスについて
繰り返される痛みや不調の背景にあるお身体の状態を見つめ、巡りを整えることで、日々の負担を和らげていくための道筋をご紹介します。

子宮内膜症の状態とお身体の巡り:
東洋医学的な視点
子宮内膜症は、本来子宮の内側にある組織が、それ以外の場所で増殖と剥離を繰り返す状態を指します。東洋医学ではこれを、お身体の「巡り」が緩やかになり、特定の場所に滞りが生じているサインとして受け止めます。
お身体の内側に冷えが入り込み、本来スムーズに流れるべきものが、冬の川のように動きを止めてしまっている状態と考えることもできます。
お身体の背景:巡りの大切さ
- 現代の生活における冷えや緊張が積み重なることで、お身体の巡りを妨げる要因となっている場合があります。
- お身体の内側の環境を整えることは、将来的な不自由さを和らげ、健やかな日常を維持するための大切な土台となります。
現れやすい反応:滞りによる重なり
- 激しい月経痛は、巡りが阻害されている場所で過剰な反応が起きている現れと考えられます。回を追うごとに変化を感じる場合は、早めに巡りを整える視点が大切になります。
- 月経時以外に感じるお腹の重だるさや違和感も、お身体全体の流れが停滞しているサインである場合があります。
西洋医学的な管理を継続しながら、東洋医学的な視点でお身体の「滞り」を緩めていくことで、日々の負担が軽くなる場合があります。

西洋医学的な視点とお身体の土台:
それぞれの役割と補い合いについて
西洋医学による子宮内膜症へのアプローチは、今起きている痛みや病変に対して、お薬や手術といった確かな手段で迅速に対応することに優れています。これは、生活の質を維持するために非常に大切な役割を担っています。
現状の主な対応と考慮されること
- 今の反応を和らげる: 痛み止めで炎症を抑えたり、ホルモンバランスを調整するお薬で組織の増殖を穏やかにしたりします。これらは、日々の激しい痛みをコントロールするために必要な処置です。
- お身体の土壌を見つめる: 外科的な処置によって病変を取り除いた場合でも、その背景にある「冷え」や「巡りの滞り」といったお身体の傾向が続いていると、再び同様の不自由さを感じる場合があると考えられます。
- 全身の状態を統合する: 婦人科的なお悩みだけでなく、冷えや疲れ、気分の浮き沈みといった全身の反応を一つのつながりとして捉えることで、より包括的にお身体を支えることができる場合があります。
例えるなら、目の前の火を消すだけでなく、火が起きにくいように周囲を湿らせ、環境を整えていく視点を東洋医学は大切にしています。
西洋医学の診断や治療を継続しながら、東洋医学的な視点で巡りの土台を整えていくことで、お身体の負担が軽くなる場合があります。

東洋医学の視点:
お身体の巡りと「滞り」がもたらす影響について
東洋医学では、子宮内膜症の背景に「瘀血(おけつ)」と呼ばれる血の巡りの滞りがあると考えます。この滞りを緩やかにし、お身体本来の滑らかな流れを取り戻していくことが、負担を和らげるための一つの道筋となります。
「滞り」がお身体に及ぼすこと
巡りが滞ると、必要な栄養が届きにくくなり、お身体の各所で様々な反応が現れる場合があります。
- 痛みの現れ: 東洋医学には「通じなければ痛みが生じる」という考え方があります。滞りが強い場所ほど、月経時などの負担が大きく現れる傾向があります。
- 形の変化へのつながり: 小さな滞りが積み重なることで、子宮内膜症のような組織の変化として現れやすくなると考えられます。
- 重なり合う要因: 不規則な生活や冷え、日々の緊張などが重なることで、お身体の巡りはさらに停滞しやすくなります。
全身に現れるサイン
巡りの滞りは、婦人科的なお悩みだけでなく、お身体のあちこちに小さなサインを届けていることがあります。
- 気分の変化: 巡りが滞ることで、気持ちが沈みやすくなったり、些細なことでイライラしたりする場合があると考えられます。
- 表面に現れる反応: お肌の乾燥やシミ、爪の状態、肩こりや頭痛といった反応も、巡りの偏りを示唆していることがあります。
- 巡りのつながり: 例えるなら、一本の川の淀みが下流の景色を変えてしまうように、お身体の一部での滞りが全身の様々な不自由さとなって現れる場合があります。
こうした全身のサインを一つひとつ丁寧に読み解き、巡りの土台を整えていくことで、お身体の負担が軽くなる場合があります。

鍼灸によるお身体の調整:
巡りを促し、健やかな土台を整えるアプローチ
子宮内膜症に伴う調整では、巡りの滞り(瘀血)を穏やかに緩め、お身体のバランスを整えていくことを目指します。一時的な反応を抑えるだけでなく、不調を招きやすいお身体の土台そのものを見つめていきます。
施術の考え方:全身を見通す
- お身体の対話: 脈やお腹の張り、お肌の様子などから、巡りが滞っている根本的な要因(冷えや緊張、蓄積した疲れなど)を丁寧に見極めます。
- 流れを導く: お身体を流れるエネルギーや血液の通り道を整えることで、子宮周囲の滞りが和らぎ、痛みや重だるさといった現れに変化が出ることがあります。
- 機能の底上げ: 例えるなら、流れが止まっていた水路を丁寧に清掃し、再びさらさらと流れる環境を整えるような施術を行います。これにより、お身体本来の調整力が働きやすくなる場合があります。
進め方:穏やかな安定を目指して
- 体質からの調整: お薬に頼りすぎる前に、お身体が本来持っている巡りの力を引き出すお手伝いをいたします。
- 周辺のお悩みへの影響: 滞りが和らぐことで、肩こりや冷え、気分の波といった併発しやすいお身体のサインについても、負担が軽くなる場合があります。
- 医療との併用: 西洋医学による定期的な検査でお身体の状態を確認しながら、東洋医学で土台を整えていく併用が、より安定した日常につながると考えられます。

日常生活での工夫:
巡りを助け、お身体のバランスを整えるための養生
鍼灸で巡りの滞りを和らげるとともに、日々の生活習慣を見直すことは、お身体の状態を穏やかに保つ助けとなります。 例えるなら、お身体という「器」の中の水を常に清らかに、滞りなく循環させていくようなイメージです。
控えめにしたいこと
お身体の内側で滞りを生み出したり、炎症の要因となったりするものを少しずつ減らしていくことで、負担が軽くなる場合があります。
- 甘いものや精製された砂糖: 糖分の過剰な摂取はお身体の内側に熱をこもらせやすく、巡りを妨げる要因となることがあります。
- 脂っこい食事や乳製品: これらはお身体の中に余分な水分や重だるさを溜め込みやすく、スムーズな巡りを阻害する場合があります。
- 冷たい飲食物: 内臓を直接冷やすことは巡りを停滞させるため、常温以上のものを選ぶことが望ましいです。
大切にしたい習慣
お身体のバランスを整え、滞りを防ぐために取り入れたい工夫です。
- バランスの良いお食事: 和食を中心に、季節の野菜や海藻などを取り入れることで、血液の質を整え、巡りを助ける効果が期待できます。
- 穏やかな運動と休息: 軽いウォーキングやストレッチは緊張を和らげます。また、日付が変わる前に就寝し、十分な休息をとることは自律神経の安定につながります。
- 心のゆとり: 深い呼吸やリラックスできる時間を意識的に持つことで、ストレスによるお身体の強張りが和らぐ場合があります。
※ 症状が強い場合や急な変化を感じる際は、無理をせず早めに医療機関へご相談ください。

料金について
初回:5,500円(税込)
2回目以降:5,000円(税込)

院長プロフィール
中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。
「森を見て木を治す」東洋医学の視点で、肩こり、腰痛をはじめ、生理痛、顔面神経麻痺、潰瘍性大腸炎、線維筋痛症、耳管開放症など、病院で原因不明・治療法がない慢性疾患を中心に経絡治療を行っています。
