肺気腫・COPDでお悩みの方へ|札幌で東洋医学専門の鍼灸院をお探しなら東洋中村はり灸院

肺気腫(COPD)の概要と慢性的な症状:呼吸の「燃費」が低下する不可逆な病態

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、主にタバコの煙など有害物質を長期間吸入することで、肺に慢性的な炎症が起こり、呼吸機能が不可逆的(元に戻らない)に低下する病気の総称です。その代表が肺気腫です。

病態:酸素交換機能の破壊

肺気腫では、肺の奥にある肺胞(酸素と二酸化炭素を交換する袋)が壊れてスカスカになったり、異常に拡張したりします。

  • メカニズムの例え: 例えるなら、高性能なスポンジ(肺胞)が、長年の使用で穴だらけのボロ布になり、空気を吸っても二酸化炭素を効率よく吐き出せなくなった状態です。
  • 主因は喫煙: COPDの発症の80%以上は喫煙が原因です。中高年の男性に特に多く見られます。
  • 合併症: 慢性気管支炎(気道に慢性の炎症と痰)を併発しやすく、気道が狭くなるため喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒュー)を伴うこともあります。

主な自覚症状:生活に忍び寄る呼吸困難

COPDの症状は徐々に進行するため、初期には見過ごされがちです。

  • 息切れ・呼吸困難: 最も特徴的な症状です。初期は坂道や階段で感じますが、進行すると少し動いただけでも息苦しさを感じるようになり、やがて食事中や安静時にも現れるようになります。
  • 慢性的な咳や痰: 特に朝方に痰が絡む咳が続きます。
  • 全身の消耗と免疫力の低下: 呼吸にエネルギーを使うため、体重が減少しやすく、風邪をひきやすい、呼吸器が弱いといった全身の消耗状態が続きます。
  • 食後の息苦しさ: 食後、消化のために血液が胃腸に集中し、肺への血流が相対的に減ることで、息苦しさを感じやすくなります。

肺気腫(COPD)の病院治療とその限界:進行抑制と残された機能の回復が鍵

COPD治療の第一歩は禁煙ですが、医療的な介入としては、症状を緩和し病気の進行を遅らせることに主眼が置かれます。

主な治療アプローチ

  • 薬物療法(吸入薬): 気道を拡げる気管支拡張薬や、気道の炎症を抑える吸入ステロイドが中心となります。慢性的な咳や痰に対しては、それらを軽減する薬が用いられます。
  • 肺のリハビリテーション: 呼吸法の指導や運動療法により、残された肺機能と全身の運動耐容能を高め、日常生活の質(QOL)の維持・向上を目指します。
  • 重症化時の治療: 病状の進行により酸素不足が常態化した場合、在宅酸素療法(HOT)が必要となる可能性があり、日常生活が大きく制限されます。

西洋医学が抱える根本治療の限界

  • 不可逆性の壁: 残念ながら、一度壊れてスカスカになった肺胞は元通りにはなりません。そのため、西洋医学の治療の主目的は進行抑制であり、病気そのものを治癒させることは難しいとされています。
  • 対症療法の長期依存: 薬物療法は、呼吸という「ガソリン」の効率を上げることに焦点を当てますが、体質的な生命力(東洋医学の「腎気」)の消耗や、全身の機能低下そのものにアプローチすることは困難です。
  • 薬剤の長期的な懸念: 長期にわたり薬を使用することで、耐性の獲得や、動悸・骨粗しょう症などの副作用に配慮が必要です。

— COPDの治療では、進行を遅らせるとともに、残された呼吸機能を最大限に活かすための東洋医学的な体質強化が不可欠となります。 —

東洋医学の改善方針:残された肺機能の底上げと全身の生命力(腎気)の回復

COPDは壊れた肺胞を元に戻すことはできませんが、東洋医学では「残された呼吸機能を最大限に活用する体」を作り、病気の進行を遅らせることを目標とします。特に、呼吸の根源的な力である「腎気(じんき)」の回復に焦点を当てます。

東洋医学が目指す根本目標と戦略

  • 肺・腎の機能底上げ: 呼吸器を司る肺の働き(換気・免疫・排出)に加え、呼吸の根源的な体力である腎の精(生命力)を補強し、息切れしにくい体質を目指します。
  • 効率的な呼吸への改善: 鍼灸治療で全身の気(エネルギー)の巡りと自律神経を調えることで、不必要な緊張が抜け、浅く速い呼吸から深くゆったりとした効率の良い呼吸への改善を図ります。
  • 薬に頼り切らない自力の回復力: 慢性の咳・痰の軽減、全身の倦怠感の改善を図ることで、薬に頼り切らない「自力」の回復力と免疫力を高めます。

治療のねらいは、呼吸の「燃費」を良くし、少ない努力で日常生活を送れる体を作ることです。

鍼灸治療で期待できること(QOLの向上)

鍼灸治療と養生は、COPDの患者様のQOL(生活の質)の改善に大きく貢献します。

  • 呼吸のしやすさの向上: 痰が減る、呼吸筋の緊張が和らぐなど、息切れや呼吸困難感の軽減が期待できます。
  • 全身の倦怠感の軽減: 慢性的な消耗(腎気の不足)が改善することで、脱力感や倦怠感が軽減し、活動量が向上します。
  • 感染しにくい体づくり: 肺の免疫機能と気のバリアを強化することで、風邪や気管支炎など呼吸器感染症を繰り返しにくい体質を目指します。

【現実的な目標】 改善度や期間は、喫煙歴、体力、経年により個人差があります。しかし、地道な継続治療で症状の悪化を防ぎ、残された機能と体力の維持・向上を目指します。

鍼灸(経絡治療)の具体:肺・脾・腎の三位一体調整で呼吸の「燃費」を改善

COPD治療の目標は、残された呼吸機能を最大限に活用し、息切れや倦怠感を軽減することです。鍼灸(経絡治療)は、「肺・脾・腎」という呼吸と代謝を司る三つの臓腑に同時にアプローチし、呼吸の「燃費」が良い体を作り直します。

経絡治療のメカニズムと安全性

経絡治療は、全身の気・血・水の通り道である経絡と、その接点である経穴(ツボ)に極めて穏やかな刺激を与えます。

  • 巡りの回復: 滞った気血水の巡りを回復させることで、自己治癒力を高め、慢性的な炎症や粘液(痰)の過剰な偏りを是正します。
  • 痛みの最小化: 極細の使い捨て鍼と、熱すぎない上質もぐさによるお灸を用い、痛みや熱さを最小限に抑えます。体力が低下した患者様でも、負担なく継続できる施術です。
  • 治療の例え: 呼吸というポンプを動かす「全身のエネルギー供給システム」を再点検し、稼働率を上げるようなものです。

COPDで重点を置く「三つの臓腑」の役割

  • 肺(はい): 治療の核。換気・免疫・排出の要であり、この機能を底上げすることで、咳・痰・息切れをケアします。
  • 脾(ひ)(胃腸): 痰の産生に深く関与。消化吸収(エネルギー生成)を整え、余分な「湿(粘液)」の産生を抑制することで、痰の停滞を防ぎます。
  • 腎(じん): 呼吸の根気(深い呼吸をする力)と水分代謝、そして生命力の底支えを担います。この機能回復は、むくみや冷えの是正、そして全身の倦怠感の改善に直結します。
  • 目標: これらの機能回復により、残された肺機能が最も効率よく働く体質を目指します。

禁煙と体づくり:COPDの進行を止め、残された機能を活かす生活養生

COPDの治療において、鍼灸や薬物療法以上に効果が期待できるのが、**生活習慣の徹底的な見直し**です。特に、病気の主原因である**喫煙を断つ**ことは、これ以上の肺の破壊を防ぐための**絶対的な前提条件**となります。

最優先事項:禁煙による進行抑制

COPD治療のすべては禁煙から始まります。肺の破壊は元に戻りませんが、禁煙することで病気の進行を大幅に遅らせ、症状の悪化を防ぐことができます。

  • 禁煙が最大の改善策: 薬物療法やリハビリよりも、禁煙こそが進行抑制と症状軽減の要となります。禁煙により、咳や痰が減り、息切れの改善も見込めます。
  • 確実な断煙を: 自力での禁煙が難しい場合は、ニコチンパッチや内服薬を活用する禁煙外来なども積極的に併用し、確実な断煙を目指すことが、ご自身のQOLを維持するための**最善の投資**です。

タバコは肺という家に「火」をつけ続ける行為です。まず火を消さなければ、どれだけ治療しても意味がありません。

東洋医学的な日々の養生(脾・腎の回復)

東洋医学の鍼灸治療と併せて行うことで、全身の体力と呼吸の根気を回復させます。

  • 食養生の基本: 消化器官(脾)に負担をかけないよう、温かい和食中心の食事を心がけます。甘味や冷たい飲食(痰や湿を生む要因)は控えめにします。
  • 保温と血流促進: シャワーではなく、湯船で全身を保温し、腎の体力を養います。血流を良くすることは、全身の酸素運搬効率を高めます。
  • 呼吸筋トレーニング: 医師の指導のもと、呼吸筋を意識した軽い体操や歩行を習慣化します。これにより、残された肺機能を最大限に活用する能力を高めます。
【治療の併用方針】 つらい息切れや発作がある時は、迷わず病院の薬で症状をコントロールしてください。その土台の上で、東洋医学の鍼灸治療を併用し、生命力の根源(腎気)からの体質改善を進めることが最も安全で効果的です。

COPD治療のための鍼灸院の選び方と病院治療との安全な併用戦略

COPDの鍼灸治療は、残された肺機能を最大限に活かすためのオーダーメイドの体質改善が鍵となります。そのため、治療院を選ぶ際は、単なるリラクゼーションではなく、東洋医学の深い知識に基づいた施術を受けられるかに注目しましょう。

COPDの根本治療で選ぶべき鍼灸院のポイント

  • 東洋医学専門(経絡治療)を掲げる院を選ぶ: マッサージ主体ではなく、鍼灸専門として「経絡治療」を中核に据えているかを重視しましょう。全身の肺・脾・腎の連携を調える高度な技術が必要です。
  • 体質改善を重視する施術スタイル: その場の症状緩和だけでなく、「呼吸の燃費改善」という長期目標に向け、体質改善に重きを置いた治療計画を提案してくれるかを確認しましょう。
  • 安心できる施術環境と技術: 体力が低下したCOPD患者様に対し、痛くない極細鍼や、熱すぎないお灸など、負担が少なく継続できる施術を行っているか、また、衛生管理が徹底されているか(使い捨て鍼など)を確認しましょう。
  • 生活指導との連携: 鍼灸効果を持続させるため、食養生や呼吸リハビリの観点から、具体的な生活習慣の指導を受けられる治療院を選びましょう。

病院治療との安全な併用戦略(統合医療)

鍼灸治療は、西洋医学の治療を否定するものではなく、その効果を側面から支える役割を担います。

  • 急性増悪時は医師の指示を優先: 息切れの急激な悪化や感染症による急性増悪の際は、速やかに病院を受診し、医師の指示(薬物療法や酸素療法)を最優先してください。鍼灸はあくまで体質強化を目的とします。
  • 情報共有による連携: 病院で定期的に行われる呼吸機能検査や血液検査の結果を鍼灸師に共有することで、治療の方向性を確認し合い、より安全で効果的な統合治療を進めることができます。

西洋医学の薬で「病気の進行を遅らせる」と同時に、東洋医学で「残された機能を活かす体力をつける」という両輪のアプローチこそが、COPD克服の道筋です。

COPD(肺気腫)の体質改善専門施術の料金と効果を最大化する通院ペース

当院のCOPD(肺気腫)に対する経絡治療は、残された呼吸機能を最大限に活かすこと、全身の生命力(腎気)を底上げすることを目的としたオーダーメイドの施術です。自由診療(保険外)となりますが、QOLの向上と進行の抑制という長期的な視点での費用対効果を重視しています。

初回カウンセリング+施術

5,500円
(税込)

詳細な問診と東洋医学的な診断に基づき、肺・腎の機能低下の度合いを判断し、呼吸の燃費を改善するための治療計画を立案します。

2回目以降(通常施術)

5,000円
(税込)

その日の息苦しさや倦怠感に合わせて施術を調整し、呼吸筋の緊張緩和と全身の疲労回復を促進。併せて具体的な生活指導を行います。

効果を最大化する通院ペースの目安(腎気と肺機能回復の戦略)

  • 導入期(症状が不安定で倦怠感が強い時期): 週に1~2回の集中治療が必要です。生命力(腎気)の回復に集中的に働きかけ、全身の消耗を止めます。
  • 安定化期(倦怠感が軽減し、息切れが安定した時期): 週に1回のペースで、残された肺機能が最大限に働くよう呼吸筋と内臓機能を調整し、体力維持を図ります。
  • 維持期(QOLが向上した時期): 症状と体力が安定したら、2〜3週間に1回、あるいは月に1回のペースで、病気の進行予防と体力の維持を目的としたメンテナンスを行います。

COPDの治療は老朽化した建物の補強に似ています。初期に集中して基礎(腎気)と骨組み(肺・脾)を補強することで、少ない労力(予防的通院)で長期にわたり安定した生活を送れるようになります。まずは集中的に通院し、早期のQOL向上を目指しましょう。

院長プロフィール

東洋中村はり灸院 院長 中村麻人の写真

中村 麻人(なかむら あさと)

札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。

「森を見て木を治す」東洋医学の視点で、肩こり、腰痛をはじめ、生理痛・顔面神経麻痺・潰瘍性大腸炎・耳管開放症など病院で原因不明、治療法がない慢性疾患を中心にはり治療を行っています。