【札幌】風邪をひきやすい方への鍼灸治療|東洋医学専門 東洋中村はり灸院

お身体が本来持っている、調和を取り戻す力を支える

風邪のひき始めや長引く不調:
東洋医学による「巡り」の調整と負担の軽減

東洋医学では、風邪(ふぜ)を外からの刺激と、お身体の守る力(衛気)とのバランスの揺らぎと捉えます。
発熱や咳は、お身体が内側を整えようとする一つの反応かもしれません。西洋医学による適切な処置を大切にしながら、鍼灸では巡りを整えることで、「お身体の負担が軽くなること」を目指します。
例えるなら、停滞していた川の流れを緩やかに促すように、自然な回復を静かに支えていきます。

風邪の仕組みと一般的な対応:
お身体の反応と環境の関係

風邪の主な要因と現れ方
(お身体の防衛機能との関わり)

  • 原因の多くはウイルス:
    風邪といわれる症状の多くは、ライノウイルスなどをはじめとするウイルスの影響によるものです。
  • 背景にある要因:
    乾燥、過労、睡眠の不足、季節の変わり目の急激な温度変化など、お身体を守る力(東洋医学での「衛気」)が揺らいだ際に、影響を受けやすくなると考えられます。
  • 症状の現れ方:
    お身体のその時々のバランスによって、鼻水、のどの痛み、咳、発熱など、現れる反応には個人差があります。

薬の役割とお身体の反応

  • 症状を和らげる補助:
    一般的な風邪薬は、鼻水や熱といったつらさを一時的に抑えるためのものであり、原因そのものを取り除くものではありません。例えるなら、「火事(ウイルスへの反応)そのものを消すのではなく、一時的に熱さを感じにくくさせている状態」に近い側面があります。
  • お身体の防衛反応:
    鼻水や咳、発熱などは、お身体が異物を外に出そうとしたり、内側の環境を整えようとしたりする働きの一つです。これらを強く抑えすぎると、かえって経過が長引く場合があるとも考えられています。
【医療機関の受診が必要な場合】 高熱が続く、強い息苦しさがある、水分を摂るのが難しい、あるいは一週間以上経過しても変化が見られない場合は、速やかに医療機関で詳しく拝見していただくことをお勧めいたします。

東洋医学の視点:
お身体の防衛機能(衛気)と巡りの調整

基本の考え方:「正気」と「外邪」

東洋医学では、風邪の状態を、お身体本来の生命力である「正気(せいき)」や、表面を保護するバリアのような働きである「衛気(えき)」が揺らいだ隙に、外からの刺激(外邪)が入り込んだものと考えます。

症状を無理に抑え込むのではなく、例えるなら「お身体の内側の守りを固め直し、滞っているものを健やかに外へ流していく」ような調整を目的とします。

調整によって目指すこと

  • 気・血・水の巡りを整える:
    エネルギー(気)、栄養(血)、水分(水)の滞りを和らげ、発熱や倦怠感といった反応が長引かないよう、お身体の巡りを促します。
  • 内臓の働きをサポートする:
    呼吸器(肺)や消化器(脾)など、回復に必要な力を生み出す場所を整えることで、お身体の土台を支えます。
  • 自然な反応を助ける:
    「汗をかく」「痰を出す」といった、お身体が自らバランスを取り戻そうとする働きを妨げないよう、適切な刺激でそのプロセスを補い、ご負担の軽減を目指します。

鍼灸によるアプローチ:
滞りを和らげ、回復を支える環境作り

鍼灸の施術は、お身体が本来持っているバランスを整える働き(正気)を静かに助けることで、風邪に伴う様々なご負担を和らげることを目的としています。

巡りを整える流れ
(お身体の状態に合わせた調整)

  1. 今のお身体の状態を拝見します:
    不調が現れてからの経過や、元々の体質(体力の余力など)を丁寧に確認し、その時に最適と思われる調整の方法を検討します。
  2. 回復の土台を安定させます:
    胃腸の働き(エネルギーの供給源)や、体力の源となる場所を整えるツボを用い、回復に必要な力を内側から支えます。
  3. 「巡り」の滞りを和らげます:
    お顔や背中の特定の場所を穏やかに刺激し、お身体が自ら不要なものを外へ流そうとする働きを後押しします。

例えるなら、「お身体の中に滞っている重い空気を通し、新鮮な活力が隅々まで届くように道を整える」ような、穏やかなアプローチです。

鍼灸による変化の現れ方
(ご負担の軽減を目指して)

  • 休息の質と経過について:
    巡りが整うことで、深く休める状態へと導かれ、結果として不調が続く期間に変化が出ることがあります。
  • お悩みに合わせた調整:
    鼻の不快感、のどの違和感、お身体の重だるさなど、その時々のご負担に合わせて、刺激する場所を細やかに加減します。
  • 穏やかな刺激の設計:
    髪の毛ほどの細い鍼や、心地よい温かさのお灸を使用します。お身体に余計な緊張を与えないよう、優しく柔らかな刺激を心がけています。
  • 健やかなお身体への準備:
    今の不調に向き合うことは、ご自身のお身体の傾向を知ることにも繋がります。巡りを整える習慣が、今後の健やかな生活の一助となる場合があります。
※ 不調の初期段階で巡りを整え始めることで、経過が穏やかになるケースが見受けられます。変化の現れ方には、その時の体調や体質による個人差がございます。

鍼灸院における対応:
安全性を守り、お身体の状態を見極める

お身体が風邪の反応を示している時期の鍼灸調整は、通常の筋肉の凝りに対するアプローチとは異なり、内側の巡りや消耗の状態を慎重に見極める必要があります。安全に経過を見守るために、以下の視点が大切になります。

お身体を託す際の目安

  • お身体の内側の働きに目を向けているか:
    風邪の時期は、表面的な刺激よりも、胃腸の働きや体力の余力を支えることが優先される場合があります。お身体全体のバランスを考慮し、内側からの回復を支える視点があるかを確認しましょう。
  • その時の体力に合わせた加減:
    体力が低下している際、強い刺激はお身体にとって負担となることがあります。例えるなら「弱っている芽に、適度な量だけ水を注ぐような、細やかな加減」がなされているかが重要です。
  • 自然な反応への理解:
    鼻水や熱など、お身体が自ら行っている調整のプロセスを尊重し、その働きがスムーズに進むよう後押しする姿勢があるかどうかが一つの指標となります。
【安全性に関する大切なこと】 強い息苦しさ、38℃以上の高熱が引かない、あるいは水分の摂取が困難なほどぐったりしている場合は、お身体の負担が非常に大きい状態です。鍼灸による調整と並行、あるいは優先して、速やかに医療機関にて適切な診察を受けていただくようお願いしております。

ご自宅での過ごし方:
巡りを整え、回復の力を支えるセルフケア

お身体の早い回復のためには、外からの刺激以上に「内側の力を消耗させない」ことが大切です。東洋医学の視点から、回復を助けるための穏やかな養生についてお話しいたします。

1) 消化器を休めること

東洋医学では、食べ物を消化するために多くのエネルギーが使われると考えます。不調の時期は、そのエネルギーを回復のために温存しておくことが望ましいと言えます。

  • 控えめな食事を心がける:
    おかゆや具材の少ないお味噌汁など、お身体に負担の少ない温かいものを少量摂る程度に留め、消化器(脾)を休ませてあげましょう。
  • 避けておきたいもの:
    脂っこいもの、甘いもの、生ものや冷たい飲み物などは、巡りを滞らせる原因となる場合があるため、控えることが推奨されます。

例えるなら「お身体の内側の片付け(回復)に専念できるよう、新しい荷物(食事の負担)を一時的に減らす」ようなイメージです。

2) 温めることと巡り

不調の初期には、お身体を適切に温めることで巡りを促し、不要なものを外へ出しやすくする助けとなることがあります。

  • 無理のない範囲での温活:
    お身体がぞくぞくとするような時は、首の後ろを温めたり、足湯などで優しく熱を補うことで、こわばりが和らぐ場合があります。
  • 入浴の際の注意:
    湯船に浸かる際は、長湯をして体力を消耗させないよう注意しましょう。上がった後はすぐに水分を補給し、冷えないうちに横になることが大切です。
  • 発汗への対応:
    軽く汗をかいた後は、こまめにお着替えをして、汗冷えによる巡りの再度の滞りを防ぎましょう。
【特にお気をつけいただきたいこと】 小さなお子様、妊娠中の方、ご高齢の方、あるいは基礎疾患をお持ちの方は、無理な温活は控え、まずは安静と保温に努めてください。高熱が続いたり、呼吸がつらいなどの重い症状がある場合は、迷わず医療機関での受診をご検討ください。

施術費用と通院の考え方:
お身体の回復プロセスを支えるために

当院では、お身体本来の「整える力」を補うことで、風邪に伴う様々なご負担を和らげることを目的とした施術を行っております。自由診療となりますが、お身体の状態に合わせた細やかな調整を心がけております。

初回カウンセリング+施術
5,500円
(税込)

今のお身体の現れ方や、これまでの経過を詳しく伺います。その上で、巡りを整えるための具体的な方針を組み立て、施術を行います。

2回目以降(継続施術)
5,000円
(税込)

前回の施術後のお身体の変化を確認しながら、その時々の状態に合わせた適切な刺激で、回復を支える調整を継続いたします。

お身体の変化に合わせた通院の目安

  • 反応の初期(発症から数日):
    お身体が自らバランスを取ろうと懸命に働いている時期です。可能であれば間隔を詰め、定期的にお身体の巡りを後押しすることで、経過が穏やかになる傾向があります。
  • 落ち着き始めた時期:
    強い山場を越えた後は、体力の消耗を補うことが大切です。週に1~2回程度の頻度で、お身体の土台を安定させ、ぶり返しにくい状態へと整えていきます。
  • その後の健やかな維持:
    もし風邪を引きやすいといった傾向を感じておられる場合は、2~3週間に一度程度の頻度で、お身体の守る力を維持するための調整をご提案することがございます。

例えるなら「火が燻っている間はこまめに炭を整え、火が安定してきたらゆっくりと見守る」ように、お身体の状態の移り変わりを大切に考えます。

お仕事や生活のご都合、お身体の反応の出方はお一人ずつ異なります。無理のない範囲で、最適な計画を一緒に考えてまいりましょう。

院長プロフィール

東洋中村はり灸院 院長 中村麻人の写真

中村 麻人(なかむら あさと)

札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。

「森を見て木を治す」東洋医学の視点で、肩こり・腰痛のほか、鼻・のど・咳などの内科系の訴えにも対応。再発を断つ体質づくりにこだわります。