脊柱管狭窄症によるつらさを、札幌の鍼灸で根本から。
腰や足のしびれ、歩くたびに休まなければならないつらさ。札幌の鍼灸で、その悩みに向き合います。
少し歩くと足がしびれて立ち止まらなければならない。そのたびに行動範囲が狭まり、外出するのも億劫になっていませんか。
整形外科で手術を勧められたけれど、本当にそれしかないのか。東洋医学には、その問いに答えられる理由があります。

こんなお悩みはありませんか
- 歩き始めてしばらくすると、足がしびれて歩けなくなる
- 座ったり前かがみになると楽になるが、また歩き出すと繰り返す
- 腰や太もも、ふくらはぎにかけて痛みやしびれがある
- 後ろに反ると腰や足に痛みが走る
- 足に力が入りにくく、転びそうになることがある
- 冬になると痛みやしびれが強くなり、雪の季節が憂うつだ
- 整形外科で「手術しかない」「もう年だから」と言われ、踏み切れずにいる
- 湿布や痛み止め、ブロック注射でごまかしてきたが、一向によくならない
こうした症状を抱えた方が、札幌市内の各地から当院にいらっしゃいます。手術か、我慢か。その二択しかないと思い込んでいませんか。腰の形ではなく、腰から足先までの巡りという視点に立つと、まだ手をつけていない道筋が見えてきます。

脊柱管狭窄症とはどんな状態か
背骨の中には「脊柱管」と呼ばれる筒状のトンネルがあり、脳からつながる神経の束がここを通って全身へと枝分かれしています。加齢や腰への長年の負担によって、このトンネルを囲む椎体・椎弓・靭帯が変性したり、椎間板が突出したりすると、神経や血管が圧迫されて腰や足に痛みやしびれが生じます。これが脊柱管狭窄症です。
特徴的な症状が「間欠跛行(かんけつはこう)」です。歩き始めはなんともないのに、しばらくすると足がしびれて歩けなくなる。座ったり前かがみになると楽になって、また歩ける。この繰り返しが起こるのは、立った姿勢だと脊柱管がさらに狭くなり神経への圧迫が増すためです。
症状が進むと歩ける距離はどんどん短くなり、下半身の筋力が落ちていきます。さらには会陰部のほてりや排尿障害、便秘を伴うケースもあり、生活の質が大きく損なわれてしまいます。
間欠性跛行——歩くと足がしびれ、休むとまた歩ける
脊柱管狭窄症で病院を受診すると、ほぼ必ず耳にするのが「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」という言葉です。聞き慣れない言葉ですが、指しているのは次のような状態です。
- しばらく歩いていると、足がしびれたり、痛くなったりして歩けなくなる
- 少し休むと、また歩けるようになる
- 前かがみになる、腰かける、自転車に乗る——といった姿勢だと楽になる
- 症状が進むと、続けて歩ける距離がだんだん短くなっていく
買い物の途中で何度も立ち止まる。旅行に誘われても「歩けるだろうか」と不安が先に立つ。この症状のつらさは、痛みそのものより「行動できる範囲が、少しずつ狭まっていくこと」にあります。
なぜ前かがみになると楽なのか
背骨を反らすと神経の通り道はさらに狭くなり、前かがみになると広がります。自転車に乗れる方が多いのは、前傾姿勢のままでいられるからです。「歩けないのに自転車なら平気」という一見ふしぎな現象は、脊柱管狭窄症らしいサインといえます。
東洋医学は、この症状をこう捉えます
東洋医学に「不通即痛(ふつうそくつう)」——通じなければ、すなわち痛む——という言葉があります。歩くという行為は、足にたくさんの気血を必要とします。届けられる量が足りていなければ、歩き続けるうちに足は悲鳴を上げ、休んでいる間に少しずつ回復し、また歩ける。間欠性跛行が「休むと戻る」のは、まさに巡りが足りていないという体からの合図です。
骨の変形そのものを鍼灸で元に戻すことはできません。しかし、同じ狭さでも、症状の重さは人によってまるで違います。画像で同じくらい狭くなっていても、平気で歩ける方もいれば、数十メートルで止まってしまう方もいる。その差を分けているのが、届けられる気血の量です。当院が働きかけるのは、この部分です。
脊柱管狭窄症で、やってはいけないこと
良かれと思ってやっていることが、かえって症状を長引かせている場合があります。
- 腰を反らす動き・反らすストレッチ——神経の通り道をさらに狭くします。「腰を伸ばせば良くなる」と反らす体操を続けて、悪化して来られる方がいらっしゃいます。
- 痛みを我慢して歩き続けること——「鍛えれば治る」と無理に歩き続けても、足りていない気血がさらに削られるだけです。つらくなったら休んでください。休むことは、後退ではありません。
- 重い物を持つ・長時間立ちっぱなし——腰への負荷が続くと、巡りはますます滞ります。
- 腰を強く揉む・叩く——一時的にはゆるみますが、刺激から身を守ろうとして筋肉はかえって硬くなります。
- 体を冷やすこと——冷えは巡りを止めます。とくに札幌の冬は、腰と足元を温めてください。
逆に、前かがみで休む・こまめに座る・腰と下腹を温める——これらは続けていただいて構いません。
すべり症・椎間板ヘルニアとの違い
いずれも腰の痛みやしびれを起こしますが、症状の出かたに違いがあります。
- 脊柱管狭窄症——神経の通り道そのものが狭くなる。歩くとつらく、前かがみで楽になる。中高年に多い。
- 腰椎すべり症——背骨が前後にずれる。狭窄症を併発することが多く、症状は似通います。
- 椎間板ヘルニア——椎間板が飛び出して神経に触れる。前かがみでかえってつらくなることが多く、狭窄症とは逆です。比較的若い方にも起こります。
東洋医学から見れば、これらは「どこが狭くなったか」の違いであって、なぜその人の腰がそうなったのかという背景は共通しています。加齢だけが原因なら、同じ年齢の方は全員そうなるはずです。そうならない方がいるのは、体を支える力に差があるからです。当院が向き合うのは、その差のほうです。

なぜ湿布・痛み止め・マッサージでは繰り返すのか
脊柱管狭窄症で病院にかかると、まず画像で脊柱管の狭さが確認され、湿布・痛み止め・電気・牽引・ブロック注射といった処置が行われます。どれも数時間から数日は楽になる。けれど、また戻る。この繰り返しに疲れて当院にいらっしゃる方が、札幌にも多くおられます。
画像に写る「狭さ」と、実際のつらさは一致しない
脊柱管狭窄症を含む腰の症状では、画像所見と実際のつらさが一致しない例が非常に多いことが知られています。画像で狭くても平気で歩ける方がいる一方、画像上は大きな問題がないのに数十メートルで足がしびれる方がいる。整形外科で画像を見せられても、自分のつらさと結びつかなかった——その違和感は、あなただけのものではありません。
これは、MRIが「その瞬間の静止画」しか写せないからです。人の体は呼吸ひとつでも動いており、脊柱管の広さも姿勢・動作・血流によって刻々と変わります。静止画で捉えられるのは骨と靭帯の形だけで、そこを流れる気血の状態は写りません。
照準が「形」に合っている限り、原因は残る
画像で形を捉えるから、対処の照準も形に合わせられます。湿布や痛み止めは痛みの信号を一時的に鈍らせ、マッサージや電気は表層の筋肉を一時的にゆるめる。それ自体が無意味なのではありません。ただ、狭くなった構造そのものに痛みの本体があるわけではないのです。東洋医学は、その場所を通る気血が滞っていること——不通即痛(ふつうそくつう/通じなければ痛む)——に本体があると考えます。滞りを生んでいる背景、すなわち腎の衰え・冷え・下肢の血流不足には、湿布もマッサージも届いていません。
脊柱管狭窄症だけがもつ悪循環
そしてこの症状には、特有の輪があります。歩くとしびれる。だから歩かなくなる。下肢の筋力が落ち、ふくらはぎのポンプ作用が弱まる。足の血流がさらに滞る。歩ける距離がさらに短くなる。——腰だけを揉んでも、この輪は断ち切れません。
東洋医学は腰を「腎の府(じんのふ)」と捉え、腎の気を補いながら、腰から足先までの経絡(とくに足の太陽膀胱経)の巡りを立て直します。腰という一点ではなく、腰から下肢への一本の流れとして扱うこと。これが、繰り返しから抜け出すための道筋です。

東洋医学が考える脊柱管狭窄症の本当の原因
東洋医学では、体内を「気・血・水」が絶えず巡ることで人の体は健康を保っていると考えます。気はエネルギー・生命力、血は全身を養う血の巡り、水は体液の流れです。この巡りが滞ると、滞った場所に痛み・しびれ・冷えが現れます。脊柱管狭窄症は、腰から下肢にかけての気血の滞りが、長い年月をかけて積み重なった状態と捉えます。
腰は「腎の府」、腎は骨をつかさどる
東洋医学において、腰は腎(じん)の宿る場所であり、腎は骨をつかさどると考えます。加齢とともに腎の気が衰えると、骨と、それを支える腰そのものが弱ります。さらに、腎と表裏の関係にある膀胱の経絡は、背中から腰・臀部・太もも裏・ふくらはぎを通って足先まで一本に走っています。この流れが細ると、後ろに反ったときの腰の痛みと、下肢へ広がるしびれが同時に出る。脊柱管狭窄症の「立つと痛い・前かがみで楽・歩くとしびれる」という出方は、東洋医学が古くから記してきた腎タイプの腰痛の姿そのものです。
同じ画像でも、症状が出る人と出ない人がいる理由
西洋医学が骨や神経の「構造的な変化」に注目するのに対し、東洋医学は「巡りと機能そのもの」に注目します。同じ年齢、同じような画像所見でも、平気で歩ける方と数十メートルでしびれる方がいる。この差を、東洋医学は体質と巡りの違いとして捉えます。骨の形は変えられなくても、そこを流れるものは変えられる。加齢は止められませんが、加齢は「衰えた腎を放っておいてよい理由」にはなりません。腎を補い、気血の巡りを立て直すことで症状の出方が変わってくるのは、そのためです。

東洋医学から見た脊柱管狭窄症のタイプ
同じ「脊柱管狭窄症」という病名でも、体の中で起きていることは人によって違います。東洋医学では、どんなときに痛むのか、何をすると楽になるのか、他にどんな不調を抱えているのかから、その方の背景を見立てていきます。ここでは代表的な四つのタイプを挙げます。ご自身がどれに近いか、読みながら確かめてみてください。複数が重なっている方も少なくありません。
① 腎虚(じんきょ)タイプ — 最も多い
- 立っていると、あるいは腰を後ろに反らすと痛みやしびれが増す
- 前かがみになる・座る・しゃがむと楽になる
- 筋肉が張るというより、腰の奥・骨のあたりが痛む感じがする
- 夜間にトイレが近い、足腰に力が入りにくい、耳鳴りや物忘れが気になる
- 心配ごとを抱え込みやすい
なぜそうなるのか。前の章で述べた腎の衰えが、そのまま前面に出ているのがこのタイプです。見分ける手がかりは、痛みの「質」にあります。筋肉が張って痛むのではなく、腰の奥・骨のあたりが重く痛む。押しても揉んでもつかまえどころがない。これは筋ではなく、腰を支える土台そのものが痩せているサインです。夜間の頻尿・耳鳴り・物忘れといった、一見腰とは無関係な不調が同時にあるのも、それらがすべて腎の支配下にあるためです。
どうアプローチするか。腎の気を直接補うことを軸にします。腎兪・志室に鍼とお灸で温めながら働きかけ、腰背部の要である委中で腰から下肢への流れを通します。腰だけを刺激するのではなく、腎という土台を立て直すことで、歩ける距離が延びていくことを目指します。
② 冷え・寒邪(かんじゃ)タイプ
- 寒い日・雪の日・朝方に痛みやしびれが強くなる
- お風呂やカイロで温めると明らかに楽になる
- 足先が冷たい、あるいはお腹を触ると冷たい(自覚のない内臓の冷え)
- 冷たい床や車の座席に長く座ったあとに悪化する
- 平熱が35度台、入浴はシャワーだけで済ませがち
なぜそうなるのか。腎は五臓のなかで最も寒さを嫌います。外からの冷え(寒邪)が腰に入り込むと、もともと細くなっていた気血の流れがさらに縮こまり、痛みやしびれが一段と強く出ます。体の表面は温かいのに内臓が冷えている「隠れ冷え性」でも、腰の症状は悪化します。冬に重くなる方、温めると楽になる方は、このタイプが腎虚に重なっていると考えます。
どうアプローチするか。冷えを追い出し、内側から温める施術を中心に据えます。腎兪・志室・腰陽関へのお灸で腰そのものを温め、足の内側の三陰交・復溜で下半身の熱をつくり直します。ご自宅では、40度前後のお湯に10分つかること、腰と足首を冷やさないことをお願いしています。
③ 肝(かん)・筋タイプ
- 前にかがんだとき・重いものを持ったときに腰が痛む
- ぎっくり腰を繰り返した経験がある
- 腰まわりや太ももの筋肉が常に張っている、こむら返りが起きやすい
- 目が疲れやすい、イライラしやすい、寝つきが悪い
- ストレスが強い時期に症状が強くなる
なぜそうなるのか。東洋医学で肝は筋(すじ)をつかさどります。肝の気が滞ると筋肉がこわばり、腰椎まわりの筋の緊張が神経や血管への圧迫を強めます。脊柱管狭窄症そのものは腎タイプが土台ですが、そこに長年のストレスや筋の使いすぎが重なると、腰の張りと足の突っ張りが前面に出てきます。「前にかがんでも痛い」という訴えがある方は、この要素が混ざっています。
どうアプローチするか。筋の会である陽陵泉を使って筋の緊張をゆるめ、滞った気を流します。腎の土台を補う施術と組み合わせることで、腰の張りが取れたうえで足のしびれにも変化が出てきます。
④ 肺(はい)・外気の変化に弱いタイプ
- 朝起きたときが一番つらく、動き出すと少し楽になる
- 季節の変わり目・気圧の低下・寒暖差で症状が乱れる
- 腰の症状のほかに肩こりや便秘を抱えている
- 風邪をひきやすい、皮膚が乾燥しやすい
- 気持ちが落ち込みやすい
なぜそうなるのか。肺は空気に触れるところすべて(鼻・皮膚)と関わり、外の環境の変化を受け止める働きを担います。肺の力が落ちていると、気温差・気圧の変化・季節の移り変わりにそのまま体が揺さぶられ、腰の症状が波を打ちます。「天気で腰が変わる」という方は、このタイプです。
どうアプローチするか。肺の経絡の孔最と、腰の正中にある腰陽関を組み合わせ、外の変化に振り回されない体をつくります。天気で症状が乱れる幅が小さくなることが、最初の変化として現れやすいタイプです。

脊柱管狭窄症に用いる代表的なツボ
当院ではお一人ずつ状態を確認したうえでツボを選びますが、脊柱管狭窄症の方によく用いる経穴には共通したものがあります。どこにあり、なぜそこを使うのか。ご自身の体のどこに手がかりがあるのかを知っていただくために、五つご紹介します。
委中(いちゅう)
位置:膝の裏側、ひざ裏のシワの中央にあるくぼみ。膝を軽く曲げると分かりやすい場所です。
なぜこのツボか:古来「腰背は委中に求む」と言われ、腰から背中の症状にまず用いる代表的なツボです。腎タイプの腰痛・坐骨神経痛に使われ、脊柱管狭窄症でよく出るふくらはぎから足のしびれの通り道(足の太陽膀胱経)の上にあるため、下肢の巡りを促すのに要となります。
腎兪(じんゆ)
位置:背骨の中央から左右に指2本分外側、ちょうどウエストのくびれの高さあたり。
なぜこのツボか:腎の気を直接補うツボです。腎は骨をつかさどり寒さに弱く、腎が衰えると、後ろに反ったとき・立ち続けたときに腰が痛むとされます。脊柱管狭窄症の方に最も多い腎虚タイプの中心となるツボで、鍼よりお灸で温めることで力を発揮します。同じ高さの少し外側にある志室(ししつ)も併せて用います。
腰陽関(こしようかん)
位置:骨盤の一番高いところを左右に結んだ線と、背骨が交わる点。ベルトの高さの背骨の真上です。
なぜこのツボか:背骨の正中を走る督脈の上にあり、足腰の症状に広く用いられます。腰そのものを温めて血管を広げ、腰部の巡りを立て直します。指圧より、跡の残らない市販のお灸で温めるほうが深部まで届き、腰の重だるさに向いています。
承扶(しょうふ)
位置:お尻と太ももの境目にある横ジワの、ちょうど真ん中。
なぜこのツボか:臀部から太もも裏を通る神経の走行の上にあり、脊柱管狭窄症に伴う腰の痛み・坐骨神経痛・下肢のしびれに用いられます。座り続けて臀部が硬くなり、歩き出すとしびれるという方の緊張をゆるめます。
足三里(あしさんり)
位置:膝のお皿の下、外側のくぼみから指4本分下。すねの骨の外側の、少し盛り上がった筋肉の上。
なぜこのツボか:生命力・免疫力全般を底上げする代表的なツボで、下肢の痛み・しびれ・血行不良に用いられます。脊柱管狭窄症は長い経過をたどるため、足腰そのものだけでなく、気血をつくる土台(胃の経絡)を立て直す意味で重要になります。
ご自宅でのセルフケアについて。委中・足三里は、指の腹でゆっくり心地よい程度に押さえる。腎兪・腰陽関は、押すより温める。市販のお灸や蒸しタオル、カイロで腰を温めるだけでも巡りは変わります。強く揉んだり、痛いのを我慢して押し込んだりするのは逆効果です。しびれが強い日は、無理に刺激せず温めるだけにとどめてください。セルフケアはあくまで補いであり、体の背景そのものを立て直すには鍼灸施術が必要です。

札幌の冬と脊柱管狭窄症
札幌の冬は、脊柱管狭窄症にとって最も条件の悪い季節です。腰は「腎の府」であり、腎は五臓のなかで最も寒さを嫌います。腎の衰えから起こる腰の症状は、冷やすと痛みが増し、寒い日に強く出るのが特徴です。11月から4月近くまで雪が残る札幌では、その悪化条件が半年近く続くことになります。
雪かきという、腰への反復負荷
重い湿雪を、前かがみで持ち上げ、腰をひねって投げる。この動作は腰椎に繰り返し圧をかけ、しかも屋外の寒さで筋肉がこわばったまま行われます。ひと冬のあいだに何十回と積み重なれば、腰まわりの筋緊張は抜けきらないまま次の雪を迎えることになります。
凍結路面での、無意識の踏ん張り
滑らないように腰と太ももに力を入れ、小刻みに踏ん張って歩く。冬の札幌では、外に出ているあいだじゅうこの緊張が続きます。腰まわりの筋は硬くなり、気血の流れはさらに細ります。歩き方が縮こまることで、股関節や臀部の動きも小さくなっていきます。
そして、最も見落とされがちな悪循環
歩くと足がしびれるからと外出を控え、雪と寒さでますます歩かなくなる。冬のあいだに下肢の筋力とふくらはぎのポンプ作用が落ち、足の血流が滞り、春になったときには歩ける距離がさらに短くなっている——札幌で脊柱管狭窄症を抱える方に、この経過は珍しくありません。冬を「やり過ごす季節」にしてしまうと、失うものは思いのほか大きいのです。
だからこそ、冬こそ腎を補い、腰と下肢を温めて巡りを保っておくことに意味があります。当院では、冬のあいだの通院ペースと、腰・足首を冷やさない過ごし方を、お一人ずつ一緒に組み立てています。

当院の鍼灸アプローチ
東洋中村はり灸院は東洋医学・鍼灸専門の施術院です。整体やマッサージは行わず、鍼灸一本で向き合います。用いるのは、中国4000年・日本1500年以上の歴史を持つ伝統的な「経絡治療(けいらくちりょう)」です。
四診法によるカウンセリング
施術に先立ち、東洋医学伝統の「四診法(ししんほう)」でお体の状態を丁寧に確認します。目で状態を読む「望診」、声や息の様子を感じる「聞診」、症状や生活習慣をお聞きする「問診」、脈や腹部に触れて確かめる「切診」の四つを組み合わせることで、画像には写らない気血の流れ・臓腑の状態・体質を総合的に把握します。脊柱管狭窄症の方には、どの姿勢で痛むか、何メートルで足がしびれるか、どこまで歩けば休みたくなるかを必ずお伺いします。これが、変化を測るための出発点になるからです。
腰だけを見ない、腰から足先までを一本で捉える
脊柱管狭窄症のはり治療で当院が軸に置くのは、腎の気を補うことと、腰から下肢への流れを通すことです。腎兪・志室を鍼とお灸で温めて土台を補い、委中・承扶で膀胱経の流れを下肢へつなぎ、足三里で気血をつくる力そのものを底上げする。冷えが強ければ腰陽関や足の内側のツボを、筋の張りが強ければ陽陵泉を加えます。腰まわりの筋緊張がゆるむことで神経や血管への圧迫感が和らぎ、下肢の血流が促されることで、しびれや歩ける距離に変化が出てきます。鍼灸には自律神経のはたらきを整える作用もあるため、痛みに身構えて緊張し続けている体全体をゆるめていきます。
使用する鍼ともぐさ
鍼は髪の毛ほどの細さで、体への刺激を最小限に抑えたものを使用しています。腰に深く刺し込んで神経に届かせるようなことはしません。痛みが強い時期には、皮膚に触れるだけの「刺さない鍼」で対応することもあります。鍼はすべて滅菌済みの使い捨て(ディスポーザブル)です。もぐさは国産の上質なものを用い、心地よい温かさを保ちながら深部まで熱を届けます。
姿勢がつらい方も、遠慮なくお伝えください
脊柱管狭窄症の方は、仰向けで腰が反ると痛む、うつ伏せでは腰が詰まって長くいられない、ということが少なくありません。当院では横向きの姿勢や、膝の下にクッションを入れて腰の反りをゆるめた体勢など、その日の体に合わせて施術します。つらい姿勢があれば、我慢せずその場でお知らせください。

改善の目安と通院ペース
脊柱管狭窄症は長年かけて積み重なった体質的な背景を持つため、施術も一定の継続が必要です。当院では週1回の通院を基本とし、6〜8回(約2か月)で改善の手応えを感じ始め、3〜4か月の継続で体質から変わってくるのが一般的な目安です。
脊柱管狭窄症の場合、変化はしばしば「歩ける距離」に現れます。休まずに歩ける距離、しびれが出るまでの時間、しびれの広がる範囲。当院ではこれらを毎回一緒に確認しながら進めていきます。痛みの強さは日によって上下しますが、歩ける距離は嘘をつきません。
もちろん個人差はあります。比較的早く変化を感じられる方もいれば、長年の慢性症状がある方はより時間がかかる場合もあります。冬のあいだは寒さで一時的に足踏みすることもあり、その時期は温める施術の比重を増やして調整します。進み具合に応じて通院ペースは柔軟にご相談しますので、まずは一度お越しください。
「手術を勧められたけれど、できれば避けたい」という方が多く来院されています。手術はいつでも選べる最終手段です。体を傷つけない保存的なアプローチを試す時間は、その前に十分にあります。まずはお体の状態を伺ったうえで、施術の見通しを正直にお話しします。

よくあるご質問
Q. 整形外科で「手術しかない」と言われました。それでも鍼灸を受ける意味はありますか?
手術を勧められてから当院にいらっしゃる方は少なくありません。脊柱管狭窄症は画像所見と実際の症状が一致しないことが多く、画像上の狭さがそのまま痛みやしびれの重さを表すとは限らないと言われています。手術はいつでも選べる最終手段です。その前に、体を傷つけない保存的なアプローチである鍼灸を試す時間は十分にあります。まずはお体の状態を伺ったうえで、施術の見通しを正直にお話しします。
Q. 「もう年だから仕方ない」と言われました。加齢が原因なら改善は望めないのでしょうか?
加齢そのものは止められません。ただ、同じ年齢・同じような画像所見でも、平気で歩ける方と数十メートルでしびれる方がいます。この差を東洋医学は体質と巡りの違いと捉えます。腰は「腎の府」とされ、腎の衰えが足腰の弱り・冷え・しびれとして現れると考えます。加齢は避けられなくても、腎を補い気血の巡りを立て直すことで、症状の出方は変わってきます。
Q. 間欠跛行(少し歩くと足がしびれて休む)も鍼灸で変わりますか?
間欠跛行は、立って腰が反ると神経への圧迫が増し、前かがみになると和らぐという、姿勢との関係で起こります。東洋医学ではこれを「後ろに反ると痛む腎タイプの腰痛」の典型と見ます。鍼灸で腰から下肢の血流をうながし、周囲の筋緊張をゆるめることで、休まずに歩ける距離が少しずつ延びていく方が多くいらっしゃいます。歩ける距離を毎回確認しながら進めていきます。
Q. 痛くて仰向けやうつ伏せになれません。施術を受けられますか?
ご心配いりません。横向きの姿勢でも施術できますし、腰に負担のかからない体勢を一緒に探しながら進めます。うつ伏せがつらい、仰向けがつらいという方は珍しくありませんので、遠慮なくお伝えください。
Q. 鍼は痛くありませんか? 腰に深く刺すのでしょうか?
当院で使う鍼は髪の毛ほどの細さで、刺激をできるだけ抑えたものです。腰に深く刺し込んで神経に届かせるようなことはしません。痛みが強い時期には、皮膚に触れるだけの「刺さない鍼」で対応することもあります。鍼はすべて滅菌済みの使い捨て(ディスポーザブル)です。
Q. 痛み止めやブロック注射を続けていますが、鍼灸と併用できますか?
併用していただいて問題ありません。飲んでいるお薬や受けている処置は、初回に必ずお聞かせください。多くの方は、施術を重ねて楽になるにつれて、ご自身の判断ではなく主治医と相談しながら薬の量を見直していかれます。当院から服薬の中止をお勧めすることはありません。
Q. 手術を受けた後ですが、しびれが残っています。今からでも受けられますか?
術後にしびれや痛みが残って来院される方もいらっしゃいます。手術は骨や靭帯といった構造に対する処置であり、気血の巡りや冷え、腎の衰えといった背景まで変えるものではありません。術後の経過が落ち着いているようであれば、残った症状に対して鍼灸でアプローチできます。傷の状態や経過を伺ったうえで進めます。
Q. どれくらい通えば変化を感じられますか?
週1回の通院を基本とし、6〜8回(約2か月)で改善の手応えを感じ始め、3〜4か月の継続で体質から変わってくるのが一般的な目安です。脊柱管狭窄症は長年かけて積み重なった背景を持つため、腰まわりだけをほぐして終わりにはなりません。歩ける距離やしびれの範囲を毎回一緒に確認しながら、ペースを調整していきます。
Q. 手術を勧められていますが、鍼灸を試す余地はありますか?
A. 手術の判断はお急ぎにならず、一度ご相談ください。ただし、足に力が入らない・排尿排便に支障が出ているといった場合は、ためらわずに医師の指示に従ってください。そうした緊急性がなく「痛みとしびれで日常がつらい」という段階であれば、鍼灸で変化を得られる方はいらっしゃいます。画像上の狭さが同じでも、症状の重さは人によってまるで違います。その差を生んでいる巡りの部分に、鍼灸は働きかけられます。
Q. 何メートルも歩けません。この状態からでも変化はありますか?
A. 歩ける距離が短くなっているということは、それだけ足に気血が届いていないということです。時間はかかりますが、届く量が増えれば、歩ける距離は少しずつ伸びていきます。まずは「休まずに歩ける距離」を目安にして、変化を一緒に確認していきましょう。無理に距離を伸ばそうと我慢して歩く必要はありません。

手術の前に、一度ご相談ください
「少し歩くだけで足がしびれて、もう遠くへ出かけられない」「手術を勧められたが、本当にそれしかないのか」——そんな思いを抱えて、札幌から当院にいらっしゃる方が多くいます。
鍼灸は保存療法の専門領域です。体にメスを入れる前に、東洋医学の力で体の巡りを整え、根本から変えていくことを一緒に試みましょう。
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院長プロフィール

中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。
「森を見て木を治す」東洋医学の視点で、腰痛、肩こりをはじめ、坐骨神経痛・生理痛・顔面神経麻痺・潰瘍性大腸炎・耳管開放症など、原因不明・治療法が限られる慢性疾患を中心にはり治療を行っています。
