喘息(ぜんそく)でお悩みの方へ|札幌で東洋医学専門の鍼灸院をお探しなら東洋中村はり灸院

ぜんそく/咳ぜんそくの概要:気道の慢性炎症と発作のメカニズム

ぜんそくは、気道に慢性的な炎症が起きることで、気道が過敏になり、様々な刺激(アレルゲン、温度差、運動など)に反応して狭窄(狭くなること)が起こる病気です。 例えるなら、空気を運ぶ「ホースの内側が常に腫れて過敏になり、ちょっとした刺激でギュッと締まってしまう」状態です。

ぜんそくの定義と主症状(気道の炎症と狭窄)

気道の炎症が原因で粘膜が腫れ、痰が増え、周囲の筋肉が収縮することで、特徴的な発作が生じます。

  • 喘鳴(ぜんめい): 息を吐くときに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音が鳴る。気道が狭くなっている典型的なサインです。
  • 息苦しさ、咳発作: 特に夜間・早朝や運動時、急な温度変化の際に症状が悪化しやすい傾向があります。
  • 重症化のリスク: 重度の発作では、呼吸困難が強くなり、酸素不足でチアノーゼ(唇などが青くなる)を引き起こすこともあります。

ぜんそくの主なタイプとリスク

  • 成人ぜんそく: 40代以降に発症・再発するケースが多く、気道のダメージが不可逆的になりやすく重症化しやすいため、薬物療法と並行した根本的な体質ケアが重要です。
  • 小児ぜんそく: 2〜6歳での発症が多く、気道の成長に伴い約9割は12歳前後で軽快しますが、成人喘息への移行を防ぐための適切な管理が求められます。
  • 咳ぜんそく: 喘鳴(ゼーゼー音)がないのが特徴で、1ヶ月以上続く空咳が唯一の症状です。放置すると気道炎症が進行し、約3割が本格的なぜんそくへ移行するリスクがあります。

一般的な原因(西洋医学の見立て):気道過敏性を高める二大要因

ぜんそくは、体質的に気道が過敏になっているところに、様々な誘発要因(引き金)が加わることで発症します。大きく分けて、アレルギーが関与するアトピー型と、非アレルギー性の非アトピー型があり、どちらも気道の炎症を悪化させます。

1. アレルギー・環境的誘発要因

気道に直接刺激を与え、炎症や過敏性を引き起こす外部要因。

  • アレルゲン(抗原): ハウスダスト、ダニの死骸・糞、花粉、動物のフケ、カビなど。
  • 汚染物質・刺激物: タバコの煙(受動喫煙含む)、飲酒、黄砂・PM2.5、排気ガス。
  • 物理的刺激: 寒暖差、乾燥した空気、運動(運動誘発ぜんそく)。
  • その他: 風邪などのウイルス感染、特定の薬剤(アスピリンなど)。

2. 身体・精神的誘発要因(体質的要因)

体内のバランスを崩し、気道の過敏性を高める要因。

  • ストレスと自律神経の乱れ: 強いストレスや疲労は、自律神経(特に副交感神経)を乱します。これにより気管支が収縮しやすくなり、気道過敏性が高まります。
  • ホルモンの影響: 特に女性は月経周期や妊娠などホルモンバランスの変化で症状が悪化することが知られています。
  • 発症メカニズム: これらの刺激が引き金となり、気管支粘膜に慢性的な炎症が生じ、気道が常に腫れて狭くなった状態となり、咳や喘鳴の発作が起こりやすくなります。

東洋医学の捉え方:根本原因「肺虚」と全身のバリア機能の低下

東洋医学では、ぜんそくや咳ぜんそくを単なる気管支の問題として捉えるのではなく、呼吸器系全体を司る「肺(はい)」の機能が弱いことから生じると考えます。 例えるなら、体の「最前線の防壁(バリア機能)」が脆くなっており、季節の変化や寒暖差という「風」が吹くだけで、簡単に突破されてしまう状態です。

ぜんそくの根本原因:「肺虚」のメカニズム

  • 肺の機能低下(肺虚): 東洋医学の「肺」は、呼吸器だけでなく、皮膚・粘膜、そして体表を守る「衛気(えき=バリア機能)」を司ります。この機能が低下すると、外敵の侵入を防げなくなり、ぜんそく発作やアレルギーを招きます。
  • 季節・時間との関連: 「肺」は秋と朝方(寅の刻)に不調が出やすいという特性があります。そのため、季節の変わり目(立秋、立春以降)や、早朝の冷え込みで症状が悪化しやすいのは、肺虚の典型的なサインです。
  • 表裏の関係:肺—大腸の同調: 肺と大腸は表裏一体の関係にあり、一方が弱ると他方も影響を受けます。便秘や下痢といった大腸の不調が、ぜんそくの治療を妨げる重要な要因となります。
  • 全身のエネルギー不足: 肺が弱ると、全身の気の巡りも低下し、疲れやすさや免疫力の低下など、全身のエネルギー不足を招きます。

肺の弱さに関連しやすい随伴症状

東洋医学では、以下の一見無関係に見える症状も、すべて「肺」の機能低下と関連付けて捉え、同時に改善を図ります。

  • バリア機能の弱さ: 風邪をひきやすい、乾燥肌・湿疹・アトピー、鼻炎・花粉症。
  • 水分・排泄の乱れ: 便秘・腹痛(大腸の不調)、末端の冷え、頻尿。
  • 時間・情緒: 朝に不調が強い、情緒の不安定(憂・くよくよ)、眠りが浅い(浅眠)、手掌発汗。
  • 痛み・こわばり: 首・腰のこわばり、歩き出しの足の痛み(気の滞りや冷え)。
【咳ぜんそくの併発が多い症状】 咳ぜんそくの方は、末端冷え、鼻炎・花粉症、生理不順、うつ傾向、多汗、浅眠といった症状を併発していることが多く、これらは東洋医学的な全身の機能低下(虚)の重要なサインとなります。

治療の対比:ぜんそく発作の「緊急鎮火」と「体質改善」の役割

ぜんそくの治療では、西洋医学の即効性のある発作コントロール力と、東洋医学の根本的な体質改善力を組み合わせる統合的なアプローチが最も効果的です。それぞれの役割と視点の違いを対比します。

項目 西洋医学(病院) 東洋医学(鍼灸・漢方)
目的 対症:発作を迅速に止める、気道の炎症をコントロールする 根本:「肺虚」体質の改善、免疫と自律神経の調整、再発予防
役割の例え 火災現場への「緊急消火活動」 土台から「建物の耐火性を高める」工事
主な方法 吸入ステロイド、気管支拡張薬、ロイコトリエン拮抗薬、抗アレルギー薬 など 経絡治療(肺—大腸を含む全身の気の調整)、自宅での食養生指導
診立て 呼吸機能検査、血液中のアレルギー抗体(IgE)測定、症状頻度で重症度を分類 四診法(望・聞・問・切)で「肺・脾・腎」の弱りや全身の「気・血・水」の偏りを総合評価
長期的な課題 長期服用による副作用(骨粗しょう症、肥満、動悸など)に留意。体質そのものの過敏性は残る 低侵襲で副作用が少ない。自己治癒力を高めることで、薬に頼り切らない体質への段階的なシフトが可能

当院の施術:経絡治療による肺機能の強化と再発を防ぐ体質改善

当院の鍼灸アプローチは、発作の頻度を減らすだけでなく、「肺虚」という体質の根本的な弱さを取り除き、外的刺激に負けない強いバリア機能を持つ体へと導きます。

根本原因を正す経絡治療のポイント

東洋医学の診断に基づいて、ぜんそくの根源である「肺の弱さ」と全身のバランスの乱れを調整します。

  • オーダーメイドの施術: 四診法(望・聞・問・切)で体質(証)を詳細に判定し、全身の361穴からその日の状態に最適な要穴を選定します。
  • 肺経・大腸経の通りを整える: 表裏一体の関係にある肺経と大腸経の気の流れを調整します。これにより、呼吸器と消化器の両方のバリア機能を同時に強化し、咳発作の土台から改善を目指します。
  • 安心・安全な施術: 痛くない極細鍼、そして熱すぎず心地よい温かさの上質もぐさ灸で、体力の消耗を防ぎながら穏やかに調整を行います。
  • 自律神経の調整: 特に夜間や早朝の発作に関わる自律神経の乱れに働きかけ、気管支が過敏に収縮するのを防ぎます。

鍼灸効果を定着させるための生活養生

鍼灸治療で整えた体質を維持し、再発を防ぐためには、日々の生活習慣の見直しが不可欠です。

  • 冷え対策と自律神経の安定: 湯船で全身を温め、首と足元の保温を徹底します。また、就寝リズムの安定は、夜間の発作予防と自律神経の安定に直結します。
  • 食事の改善: 体を冷やす飲食(生もの、冷たい飲み物など)や暴飲暴食を控え、温かい和食中心の食事で「脾(消化吸収)」の機能を高めます。
  • 環境整備の徹底: ぜんそく発作の引き金となるハウスダスト、ダニ、カビ、受動喫煙などの環境的刺激を極力回避する指導を行います。
【治療の連携について】 ぜんそくは発作期に緊急の処置が必要です。当院の施術は西洋医学の治療と併用が可能ですが、発作期は必ず医師の指示を優先し、発作が落ち着いた寛解期に体質改善を集中して進めることが最も安全で効果的です。

ぜんそくの体質改善専門施術の料金と効果を最大化する通院ペース

当院のぜんそく・咳ぜんそくに対する経絡治療は、**「肺虚」という体質の根本的な弱さ**を取り除き、**再発しにくい体**を目指すオーダーメイドの施術です。自由診療(保険外)となりますが、長期的な**発作からの解放**という視点での費用対効果を重視しています。

初回カウンセリング+施術

5,500円
(税込)

詳細な問診と東洋医学的な診断(脈診・舌診など)に基づき、肺と大腸の連携回復に焦点を当てた治療計画を立案します。

2回目以降(通常施術)

5,000円
(税込)

気道の過敏性の鎮静化と、肺のバリア機能を強化する経絡治療を行います。合わせて具体的な食養生・セルフケアのアドバイスを行います。

効果を最大化する通院ペースの目安(バリア機能回復の戦略)

  • 導入期(発作が起こりやすい時期): 週に1~2回の集中治療が必要です。過敏になった気道を落ち着かせ、「肺虚」の体質改善に集中的に働きかけます。
  • 安定化期(発作の頻度が減った時期): 週に1回のペースで、肺・脾・腎の機能を根本から立て直し、バリア機能と免疫力を安定させます。
  • 維持期(症状が安定した時期): 症状が安定したら、2〜3週間に1回、あるいは月に1回のペースで、季節の変わり目の再発予防を目的としたメンテナンスを行います。

ぜんそくの体質改善は壊れた堤防を修復する作業に似ています。初期は集中的に土台を固める(通院)必要がありますが、一度強固な堤防(体質)ができれば、多少の波(外的刺激)では決壊しなくなります。まずは集中的に通院し、早期に発作から解放されることを目指しましょう。

院長プロフィール

東洋中村はり灸院 院長 中村麻人の写真

中村 麻人(なかむら あさと)

札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。

「森を見て木を治す」東洋医学の視点で、肩こり、腰痛をはじめ、生理痛・顔面神経麻痺・潰瘍性大腸炎・耳管開放症など病院で原因不明、治療法がない慢性疾患を中心にはり治療を行っています。