【札幌 潰瘍性大腸炎】
根本改善と再発予防への道
潰瘍性大腸炎は現代医学で「原因不明」とされ、多くの方が「一生薬を飲み続けるしかない」と諦めています。しかし、ご安心ください。札幌の東洋中村はり灸院は、日本に1440年以上伝わる東洋医学の深い知恵に基づき、この疾患の根本原因にアプローチします。
当院では、単なる症状の緩和ではなく、あなたの**「体質」**と**「食事」**という二大要素を徹底的に見直し、薬に頼りすぎない、再発しにくい健やかな体を取り戻すための**オーダーメイド鍼灸**と**個別食事指導**を提供しています。
西洋医学と東洋医学:潰瘍性大腸炎へのアプローチの違い
西洋医学の視点:対症療法と限界
現代の西洋医学では、潰瘍性大腸炎は未だ原因が特定されていない難病と位置づけられています。一般的な治療法としては、ステロイドや免疫抑制剤などの薬物療法や、症状を管理するための食事制限が主流です。しかし、これらの治療は炎症を抑えたり、症状を一時的に和らげたりする**対症療法**が中心であり、病気の根本的な解決には至らないことが少なくありません。
特に、副腎皮質ステロイド薬の長期使用は、再燃を防ぐ効果が限定的である上に、骨粗しょう症や糖尿病などの深刻な副作用のリスクを伴います。また、免疫抑制剤は体の免疫力を著しく低下させ、感染症への罹患リスクや、将来的には特定のがん発生リスクを高める可能性も指摘されています。症状が重症化した場合、大腸の全摘出という外科的処置が必要になるケースもあり、患者様の生活の質(QOL)に多大な影響を与えます。
東洋医学の視点:全体性に基づく根本治療
これに対し、東洋医学では潰瘍性大腸炎の根源を**「体質」と「食事」**の二大要素にあると深く洞察します。東洋医学の哲学は、体を部分的に切り離して考えるのではなく、「森を見て木を治す」という全体的な視点からアプローチすることにあります。
つまり、大腸に炎症や潰瘍といった症状が現れていても、それは単に大腸だけの問題ではなく、身体全体のエネルギーバランスの乱れや、特定の臓器機能の低下といった**「体質の異常」**が大腸という特定の部位に症状として現れていると捉えます。そのため、症状が出ている部位のみに注目する対症療法では、真の原因を突き止め、根本的な改善へと導くことは難しいと東洋医学では考えます。身体全体のバランスを丁寧に整え、本来の自然治癒力を引き出すことで、潰瘍性大腸炎の症状の緩和と再発予防を目指すのが、東洋医学の根本的なアプローチです。
東洋医学における潰瘍性大腸炎の発生要因:特有の体質とは?
潰瘍性大腸炎を患う患者様には、非常に特徴的な共通の体質傾向が観察されます。多くの場合、大腸の症状だけでなく、全身の様々な不調を併せ持っていることが少なくありません。例えば、以下のような関連症状が挙げられます。
- **鼻の不調:** 花粉症、慢性鼻炎など、アレルギー性鼻炎の症状が出やすい。
- **喉の不調:** 慢性扁桃炎、慢性上咽頭炎、喉に異物感を感じる梅核気(ばいかくき)など、風邪をひくと喉から痛くなる傾向がある。
- **免疫力の低下:** 風邪を引きやすい、一度ひくと長引きやすい。
- **皮膚症状:** 敏感肌、乾燥肌、アトピー性皮膚炎など、皮膚が弱い傾向がある。
- **発汗異常:** 手足の裏に特に汗をかきやすい。
- **婦人科系疾患:** 生理痛が重い、生理周期が不規則になるなどの症状。
- **末端冷え性:** 手足の先が常に冷たいと感じる。
- **呼吸器系の不調:** 小児喘息の既往、気管支炎になりやすい、咳が出やすい。
- **体調の変動:** 季節の変わり目や気圧の変化で体調を崩しやすい。
- **朝の不調:** 朝起きると肩や腰が痛い、体がだるい、むくみを感じる。
- **循環器系の不調:** 動悸を感じやすい。
- **眼の不調:** ドライアイ、涙目になりやすい。
- **筋骨格系の不調:** 腰痛、肩こり、首のこり。
東洋医学の重要な概念である**「五臓(肝・心・脾・肺・腎)」**の考え方では、これら五つの臓器はそれぞれが密接に関連し合い、相互作用することで身体全体の健康を維持しているとされます。この体系の中で、大腸の機能は特に**「肺(はい)」**と深く結びついていると考えられています。潰瘍性大腸炎の患者様の体質を詳細に分析すると、この**「肺」と「肝」のバランスが崩れている**ことが特徴として頻繁に観察されます。
具体的には、「肺」の機能低下は、直接的に大腸の働きに影響を及ぼし、炎症を引き起こす主要な要因となり得ます。また、「肝」の機能低下は、気の滞りや精神的なストレスと深く関連しており、これが大腸の過敏な反応や炎症の悪化に拍車をかける一因となることがあります。このように、潰瘍性大腸炎の症状の背景には、全身に現れる多様な症状と関連した体質の偏りが存在しているのです。
例えば、肺は五行色体表において「肺―大腸―皮膚―辛い―朝―咳―憂―秋―声―気」といった繋がりを持つとされています。肺の機能が不調を起こすと、風邪を引きやすくなったり、肌が乾燥しやすくなったり、朝に体調を崩しやすくなったり、喉の不調(声枯れ、痛み)が現れやすくなったり、さらには憂鬱感や抑うつ状態に陥りやすくなるといった症状が現れることがあります。一方、肝は「肝―目―筋―春―爪―酸―怒―呼」という繋がりがあり、肝の働きが低下すると、ドライアイや涙目になりやすい、腰痛や肩こりが頻繁に起こる、花粉症などの春に悪化するアレルギーに弱くなる、あるいは怒りっぽくなるなどの症状が併発されることが多く見られます。これらの関連性を理解することが、潰瘍性大腸炎の根本改善への鍵となります。
東洋医学による改善法1:根本から整える鍼灸施術
東洋医学の鍼灸は、身体の各部位がすべて有機的に繋がっているという**「経絡(けいらく)」**の壮大なネットワークの考え方に基づき、全身を包括的に捉え、施術を行います。大腸に症状が現れていても、単に大腸のみにアプローチするのではなく、その背後にある患者様固有の体質や、内臓機能の低下といった根本原因を改善することを目指します。
鍼灸施術では、身体の表面に存在する生命エネルギーや血液の通り道である「経絡」と、その経絡上に点在する特定の反応点である**「経穴(ツボ)」**を巧みに利用します。経絡は、それぞれが特定の五臓六腑と深く繋がっているため、適切なツボに鍼やお灸で繊細な刺激を与えることで、低下した内臓の機能を高め、全身のエネルギーバランスを根本から整えることが可能です。これは、鍼を打つと経絡を通じて内臓に効果が届くという、まるで地下鉄の路線図のように身体の内部と外部が結びついているというイメージです。
東洋中村はり灸院の鍼灸は、鍼灸業界でわずか2%の鍼灸師しか習得していないとされる、極めて高度な鍼灸技術である**「経絡治療(けいらくちりょう)」**を中核に据えて施術を行います。この経絡治療は、患者様一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの施術を可能にし、身体の機能が本来の正常な状態へと回復し、生まれ持った自然治癒力や免疫力が最大限に高まることが期待できます。これにより、潰瘍性大腸炎の症状緩和はもちろんのこと、前述した鼻や喉の不調、冷え、疲労感といった様々な併発症状も同時に改善へと導かれることが期待されます。
例えば、大腸の機能を深くつかさどるとされる「肺」の機能を高めるために、「孔最(こうさい)」や「大腸兪(だいちょうゆ)」といった肺や大腸に関連する経穴に鍼灸を施します。東洋医学の根幹をなす「陰陽論」では、大腸と肺は表裏一体の関係で結びつき、肺が陰、大腸は陽に分類されます。これを陰陽のバランスを整える「陰主陽従(陰を先に、陽をあとで)」の原則に基づき、まず陰の側面である肺の機能を鍼灸によって補うことから施術を始めます。さらに、肺と肝は「相剋関係」(互いに影響し合うシーソーのような関係)にあるため、この二つの臓器のバランスを整えることが、潰瘍性大腸炎の施術における重要なポイントとなります。実際の施術では、症状の根本原因を特定し改善させるための「本治法」や、一日の気血(生命エネルギーと血液)のリズムを応用した「子午治療」など、多岐にわたる東洋医学の知恵が用いられます。
東洋中村はり灸院の鍼灸は、細い鍼を使用し、痛みや熱さをほとんど感じない、心地良い施術を特徴としており、鍼灸が初めての方も安心してリラックスして施術を受けていただけます。
東洋医学による改善法2:体質に合わせた食事療法
私たちの身体は100%が日々の食事から作られており、食生活の乱れは潰瘍性大腸炎発症の大きな原因の一つであると東洋医学では深く認識しています。特に戦後、日本人の食生活が欧米化するにつれて、様々な慢性疾患が増加したという指摘は、東洋医学の視点からも重要な示唆を与えています。これはまるで、ガソリン車に軽油や灯油を入れてしまえば故障してしまうのと同様に、私たちの体の原材料である食べ物を誤れば、体が本来の機能を果たせなくなるという考えに基づいています。
潰瘍性大腸炎の改善を目指す上で、特に注意し、摂取を控えるべきだと東洋医学が考える食品は以下の通りです。
- **小麦製品:** パン、パスタ、ラーメン、ピザ、ハンバーガー、うどんなど、グルテンを多く含む食品。
- **砂糖(精製糖):** お菓子、清涼飲料水、ジュース、アイスクリーム、チョコレート、ケーキなど、加工された糖分を多く含む食品。
- **乳製品:** 牛乳、チーズ、ヨーグルト、生クリームなど、乳糖やカゼインを含む食品。
- **油:** からあげなどの揚げ物、野菜炒めなどの油を多用する料理、マーガリン、ショートニングなど、加工された油やトランス脂肪酸を多く含むもの。
- **体を冷やす食べ物:** トマト、キュウリ、パイナップル、レタスなどの葉物野菜を多く含む生野菜サラダなど、生で摂取することで体を冷やしやすいとされるもの。
潰瘍性大腸炎の改善には、古来より日本人に適した**「和食」**を中心とした食生活への回帰が極めて重要であると推奨しています。理想的には、日々の食事の9割を和食にすることが望ましいとされています。
特におすすめの食品は、以下の**「ひらがなの食べ物」**と呼ばれる、日本の伝統的な食材です。
- **主食:** 玄米
- **発酵食品:** みそ汁、納豆
- **海藻類:** のり、わかめ、昆布、ひじき
- **小魚:** しらす、煮干しなど
- **根菜類:** ごぼう、大根、人参、蓮根など、体を温める効果も期待できるもの
調理法については、油の使用を極力控えたシンプルな方法が適しています。具体的には、焼き魚や蒸し野菜、鍋料理などをメインにすると良いでしょう。飲み物に関しては、水かカフェインの少ないお茶に変えることを推奨します。
また、肺の機能を助ける食養生も潰瘍性大腸炎の改善には不可欠です。主に「白い食材」(大根、蓮根、玉ねぎ、豆腐など)や、「穏やかな辛味」(生姜、大根おろし、ねぎなど)を持つ食べ物が推奨されます。唐辛子やハバネロのような強い刺激を持つ香辛料は、炎症を悪化させる可能性があるため避けるべきです。小麦や砂糖などは完全に断つのが難しい場合もあるため、嗜好品として、どうしても我慢できない範囲で摂取し、全体の1割程度に抑えることが望ましいとされています。無理なく継続できる範囲で、少しずつ食生活を見直していくことが大切です。
西洋医学との併用について:安全かつ効果的なアプローチ
潰瘍性大腸炎は、症状の再燃の可能性があり、特に急性劇症型の場合には生命に関わる危険性も伴う疾患です。そのため、東洋中村はり灸院では、患者様の安全とより確実な改善を目指し、西洋医学の治療と東洋医学の鍼灸施術を**併用すること**を強く推奨しています。
- **西洋医学の役割:** 重症時の大量出血や急激な症状悪化など、緊急性を要する場合には、病院での迅速な診断と緊急処置が絶対に不可欠です。また、現在服用中の薬を急に中止することは、症状の急激な悪化につながる可能性があるため、必ず医師の指導のもと、慎重に薬の量を調整していくことが極めて重要です。西洋医学は、急性期の症状コントロールにおいて、その真価を発揮します。
- **東洋医学の役割:** 東洋医学の鍼灸や食事療法は、患者様固有の体質を根本から改善し、本来その身体に備わっている自然治癒力や免疫力を高めることを主な目的とします。これにより、ステロイド剤などの薬の副作用を軽減したり、薬を徐々に減らしていく段階での症状悪化リスクを抑えたりする効果が期待できます。身体の内側からバランスを整え、薬に頼りすぎない体質へと導くことが、東洋医学の強みです。
即効性のある対症療法を行う西洋医学と、身体への負担が少なく、体質改善を促す保存療法である東洋医学を賢く併用し、段階的に東洋医学のケアへと移行していくことが、潰瘍性大腸炎の長期的な安定と根本改善にとって、最も推奨されるアプローチであると東洋中村はり灸院は考えます。