不安神経症でお悩みの方へ|札幌で東洋医学専門の鍼灸院をお探しなら東洋中村はり灸院

不安神経症(不安症)の概要と主症状:未来への「警報」が鳴り続ける心身の緊張

不安神経症は現在「不安症」という言葉で総称され、将来を悪く想像してしまう傾向や、特定の状況・対象への強い恐怖や不安によって、日常生活に支障をきたす状態を指します。

症状は精神面だけでなく、動悸、発汗、手の震えといった身体的な自律神経症状を伴うのが大きな特徴です。 例えるなら、脳の「危険予測アラーム」の感度が異常に高まり、危険がない状況でも「警報」が鳴り続けている状態です。

代表的な身体症状・精神症状

  • 対人恐怖: 人の視線が気になる、人前が怖い(社交不安症)。
  • 回避行動: 電車や人混み、閉鎖的な空間を避けてしまう(パニック症)。
  • 強迫行為: 特定の行為・確認の反復がやめられない(強迫症)。
  • 自律神経症状: 強い緊張で動悸、息苦しさ、発汗、手の震え、吐き気といったパニック的な身体反応が突発的に現れる。
  • 対うつ傾向: うつ病が「過去の出来事や自己評価に悩みやすい」のに対し、不安症は「未来の出来事や可能性に悩みやすい」傾向があります。

主な分類(DSM-5に基づく)

  • 全般性不安症: 持続的かつ広範囲の不安、過剰な心配。
  • 社交不安症: 人前での行動や視線に対する強い恐怖。
  • 強迫症: 不安を打ち消すための行為(手洗い、確認など)の反復。
  • パニック症: 突然の強い不安発作(パニック発作)と、それに伴う身体症状。

【治療の鍵】 不安症は自律神経の乱れと心身の消耗に深く関わります。病院での治療(精神療法・薬物療法)と並行して、鍼灸で体の緊張を解き、根本的な体質を整えることが回復への近道です。

西洋医学の治療と課題:薬物療法と「縦割り」治療の限界

西洋医学では、不安症に対し主に薬物療法(抗不安薬、SSRIなどの抗うつ薬)や認知行動療法などの精神療法が用いられます。

薬物療法の役割と課題

  • 緊急時の鎮静: お薬は、突発的な強い不安やパニック発作を鎮静させ、心を落ち着かせる上で非常に重要な役割を果たします。
  • 長期服用の懸念: 落ち着きを助ける一方、長期の服用では効き目の慣れ(耐性)や副作用(眠気、口渇、胃腸の不調など)の懸念があり、薬の調整や減薬が難しくなるという課題が指摘されています。
  • 対症療法からの脱却の難しさ: 薬は不安という「警報」を鎮める役割であり、「警報システムが過敏になった体質」そのものを根本から修復することはできません。
  • 全体像が見えにくい縦割り治療: 不安症に伴う頭痛、消化器(胃の張り、下痢)、婦人科(生理不順)といった身体症状が別々の科で扱われやすく、自律神経の乱れという全身の根っこが見えにくいという課題があります。

東洋医学は、西洋医学の治療と安全に併用しながら、自律神経(肝)とエネルギー(気血)の乱れという根本原因を整え、薬に頼らずとも心が安定する体質を目指します。

東洋医学の考え方と強み:心身一元論に基づき自律神経の過緊張を解消

心身一元論:心とからだは表裏一体

東洋医学は、心(精神)とからだ(身体)は切り離せない一つのもの(心身一元論)であると考えます。不安や緊張といった精神的な症状(心)は、全身の気の滞り(気滞)や内臓の疲弊(虚)という身体的な状態と密接に連動しています。

  • アプローチ: 不安という感情を薬で抑え込むのではなく、全身のめぐり(気・血・水)と五臓(肝・心・脾・腎)の働きを底上げします。
  • ゴール: 身体の緊張と滞りが解消されると、それに連動して心の張りつめも自然にほどけていく状態を目指します。
  • 例え: 「神経の過敏さというエンジン」に「潤滑油(気血)と冷却水(水)」を供給することで、過剰な興奮を鎮めます。

併発しやすい不調もまとめて一体的にケア

不安症の背景にある自律神経(肝)の乱れは、全身に波及します。東洋医学は、これらの関連症状をすべて同じ根っこから整えます。

  • 神経・循環器系: 頭痛・肩こり、動悸、末端の冷え。
  • 消化器系: 便通トラブル(下痢・便秘)、胃の違和感(胃の張り、胸やけ)など。
  • その他: 乾燥肌、風邪をひきやすい傾向(免疫の弱さ)、月経不順・PMSなど。

西洋医学では別々に扱われがちな症状を、からだ全体を見て横断的に整えるのが、鍼灸治療の最大の強みです。

当院の施術:四診と経絡アプローチで自律神経の過緊張を解消

当院の鍼灸治療は、不安症の根本原因である「肝気鬱結」(自律神経の滞り)と「気虚・血虚」(心身の消耗)を、東洋医学独自の診断法で細かく見立て、体質から整えます。

東洋医学の診断法:四診で原因を見立てる

西洋医学の検査では見えにくい、心身の消耗度や気の滞りを、以下の四つの方法で総合的に把握します。

  • 望診: 舌の状態(熱、血の不足)や、顔色、姿勢などを観察。
  • 聞診: 声の調子、呼吸のリズム、体臭などから、体力の有無や自律神経の緊張度を把握。
  • 問診: 睡眠、食、月経、ストレスの揺らぎなど、体質のヒントを丁寧に聞き取り整理。
  • 切診: 脈や腹を診て、全身の気・血・水の巡り、五臓のどこに偏りがあるかを決定。

経絡治療のねらい:過敏な警報システムを穏やかに

  • 過敏な緊張をやわらげる: 肝経や心経を調整することで、からだの自己調整力を引き出し、交感神経の過剰な緊張を穏やかに鎮めます。
  • 土台の強化と再発予防: 呼吸・消化・循環の土台(肺・脾・腎)を整え、不安の波に揺らぎにくい体質へと導きます。
  • 安全性への配慮: 髪の毛ほどの細い鍼と、熱感の少ない心地よい温熱のお灸を使用します。痛み・熱感は最小限で、年齢を問わず受けられる穏やかな刺激です。

全身が整ってくるにつれて、不安の波が小さく・短くなり、動悸や手の震えといった身体症状が減少します。それに伴い、肩こりや胃のはり、睡眠の質なども同時に上向くことが期待できます。

鍼灸は、不安という「警報」に対し、警報機の感度を正常に戻すための「神経回路の修理」を行います。

不安神経症専門施術の料金と自律神経を安定させる通院ペース

当院の不安神経症(不安症)に対する経絡治療は、自律神経の過緊張と心の張りつめ(肝の乱れ)を根本から解消することに焦点を当てています。自由診療(保険外)となりますが、薬に頼らない安定と日中のQOL向上という長期的な視点での費用対効果を重視しています。

初回カウンセリング+施術

5,500円
(税込)

詳細な問診と四診法に基づき、不安のタイプと心の張りつめの程度を評価し、心・肝の熱や気の不足といった根本原因を特定します。

2回目以降(通常施術)

5,000円
(税込)

肝・心を中心に調整し、交感神経の過剰な緊張と全身の気の滞りを解消。パニック的な身体症状の軽減を促します。

効果を最大化する通院ペースの目安(自律神経安定と回復の戦略)

  • 導入期(不安・動悸が頻繁で不安定な時期): 週に1~2回の集中治療が必要です。自律神経の過緊張とパニック的な身体症状を早期に鎮静させることに焦点を当てます。
  • 安定化期(不安の波が小さくなってきた時期): 週に1回のペースで、心・肝の機能を根本から立て直し、不安に揺らがない心の土台を構築します。
  • 維持期(安定した状態が続く時期): 症状が安定したら、2〜3週間に1回、あるいは月に1回のペースで、再発予防と全身の体力維持を目的としたメンテナンスを行います。

不安症の治療は繊細な神経の再教育に似ています。初期に集中して過敏な警報(不安)を鎮め、後は自律神経に「安定」を教え込むことで、薬に頼らずとも心が安定するようになります。まずは集中的に通院し、心の張りつめをほどきましょう。

院長プロフィール

東洋中村はり灸院 院長 中村麻人の写真

中村 麻人(なかむら あさと)

札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。

「森を見て木を治す」東洋医学の視点で、肩こり、腰痛をはじめ、生理痛・顔面神経麻痺・潰瘍性大腸炎・耳管開放症など、原因不明・治療法が限られる慢性疾患を中心にはり治療を行っています。