札幌で不眠症の鍼灸なら東洋中村はり灸院

東洋中村はり灸院

眠れない夜を、札幌の鍼灸で根本から。不眠症の体質改善へ。

眠れない夜が続いていませんか?札幌の鍼灸院が、東洋医学で睡眠の根本を整えます。

「ベッドに入っても頭が冴えてしまう」「何度も目が覚めて朝までぐっすり眠れない」——そんな夜が続くと、日中の疲れやだるさが抜けず、気力まで奪われていきます。

不眠には、睡眠薬では届かない「体の内側の乱れ」があります。眠れないのは意志が弱いからではなく、眠るための力が足りていないか、その流れが滞っているからです。東洋医学はその根っこにアプローチします。

不眠症への鍼灸施術|脈診で全身の状態を確認しているようす|札幌 東洋中村はり灸院

こんなお悩みはありませんか

  • 布団に入っても頭が冴えて、1〜2時間眠れないまま朝が近づいてくる
  • 夜中に何度も目が覚め、そのまま眠れなくなってしまう
  • 眠れているはずなのに、朝起きた時点で疲れが残っている
  • 睡眠薬を飲まないと眠れなくなり、少しずつ量が増えてきた
  • 日中の眠気・だるさ・集中力の低下で、仕事や家事に支障が出ている
  • 肩こり・冷え・胃の不調・鼻炎など、睡眠以外の不調も同時に抱えている

眠れない夜がつらいのは、その夜だけで終わらないからです。翌日の集中力が落ち、気力が削られ、そのことがまた新しい不安を生みます。そして「今夜も眠れなかったらどうしよう」という気持ちそのものが、次の夜の眠りをさらに遠ざけていきます。

この悪循環に入ると、眠れない原因はもう「最初のきっかけ」ではなくなっています。だからきっかけを取り除くだけでは戻りません。眠るための力そのものを、体の側から立て直していく必要があります。東洋医学の鍼灸が向き合うのは、まさにその部分です。

不眠症への鍼灸施術|腹診でお腹の状態を確認しているようす|札幌 東洋中村はり灸院

不眠には4つの現れ方があります

「眠れない」と一口に言っても、その中身はさまざまです。どんなふうに眠れないのかは、体のどこが乱れているのかを教えてくれる大切な手がかりになります。まず、ご自身がどれに当てはまるかを確認してみてください。

  • 入眠障害――寝つくまでに1時間以上かかる。布団に入ると逆に頭が冴えてくる。
  • 中途覚醒――寝つきはよいのに夜中に何度も目が覚める。トイレで起きてそのまま眠れなくなる。
  • 熟睡障害――睡眠時間は足りているのに眠りが浅く、一晩じゅう夢を見ているような感じがする。
  • 早朝覚醒――起きるつもりのない早朝4〜5時に目が覚め、そこから眠れなくなる。

東洋医学では、この違いを「乱れている臓腑が異なるサイン」として読み取ります。おおまかに言えば、寝つけないのは「肝」の乱れ、眠りが浅い・夜中に目が覚めるのは「肺」や「腎」の弱りと結びついています。同じ不眠でも、整えるべき場所がまったく違うということです。

ここを取り違えたまま同じ施術を繰り返しても、眠りは戻ってきません。次の章では、あなたの不眠がどのタイプなのかを、東洋医学の見立てに沿ってもう一段深く見ていきます。

不眠症への鍼灸施術|手足のツボに鍼をしているようす|札幌 東洋中村はり灸院

東洋医学から見た不眠症の4つのタイプ

東洋医学は不眠を「脳の問題」とは考えません。眠るための気(エネルギー)が足りていないか、あるいは気の流れが滞っているか——大きく分ければ、そのどちらかです。そのうえで、どの臓腑が弱っているのかによって4つのタイプに分かれます。当てはまる項目が多いものが、あなたの不眠の背景にある可能性が高いタイプです。

①気滞タイプ――ストレスで気の流れが滞っている(肝の乱れ)

  • 布団に入っても頭が冴えて、寝つくまでに1時間以上かかる
  • 日中のイライラ・落ち着かなさが、夜まで尾を引いている
  • のぼせる、胸のあたりが苦しい・詰まる感じがある
  • 「頑張りすぎ」「考えすぎ」の自覚がある
  • 眠れないこと自体がプレッシャーになり、さらに眠れなくなる

なぜそうなるのか。ストレスや緊張が続くと、気の流れが滞る「気滞(きたい)」が生じます。気滞になると自律神経のバランスが乱れ、夜になっても交感神経の緊張が解けません。東洋医学で気の流れを調整するのは「肝」の働きとされ、肝が傷むと気が上へ突き上げて、のぼせ・イライラ・胸苦しさを伴う入眠困難が起こります。不眠でご相談に来られる方に、最も多く見られるタイプです。

どうアプローチするか。頭頂の百会(ひゃくえ)を軸に、上に昇ってしまった気を下ろし、肝の高ぶりを鎮めます。あわせて手のひらの労宮(ろうきゅう)で心(精神)の緊張をゆるめ、交感神経に傾いた自律神経のバランスを戻していきます。息を吐くことを意識した深呼吸を、ご自宅でのセルフケアとしてお伝えしています。

②気虚タイプ――眠るエネルギーが足りない(肺の弱り)

  • 夜中に何度も目が覚め、そのまま眠れない(中途覚醒)
  • 睡眠時間は足りているのに、朝から疲れが残っている
  • 日中も眠い・だるい・やる気が出ない
  • 鼻炎・蓄膿、便秘と下痢の繰り返し、乾燥肌など、呼吸器系や大腸の不調がある
  • 風邪をひきやすい、末端が冷える、秋に体調を崩しやすい

なぜそうなるのか。眠るという行為にも、実はエネルギー(気)が要ります。日中に気を使い果たしてしまう、あるいはもともと気を作る力が弱いと、眠るための気が残らない「気虚(ききょ)」の状態になります。東洋医学で気を司るのは呼吸器系の「肺」であり、気虚とは肺が弱っている状態でもあります。だから中途覚醒でお悩みの方は、鼻炎・便通の乱れ・肌の乾燥・末端の冷えなど、一見無関係に見える不調を同時に抱えていることがほとんどなのです。

どうアプローチするか。お腹の気海(きかい)にお灸を据えてエネルギー不足を補い、肺の経絡を軸に、気を作る力そのものを底上げします。眠りだけを切り取らず、鼻炎・便通・冷えといった同じ根から出ている不調をまとめて整えていくことが、中途覚醒の根本改善につながります。

③血虚タイプ――血が足りず心が養われない(脾胃の弱り)

  • 眠りが浅く、一晩じゅう夢を見ているような感じがする
  • 疲労感が抜けない、食欲がない・食が細い
  • 立ちくらみがある、貧血気味と言われたことがある
  • 不安感が強く、そのせいで眠れなくなる
  • 胃腸が弱い。または産後・過労・加齢をきっかけに急に眠りが浅くなった

なぜそうなるのか。東洋医学において血は、栄養を運ぶだけでなく精神を安定させる働きを持ちます。胃腸の働きの低下・過労・加齢によって血が不足する「血虚(けっきょ)」になると、心(しん=循環器と精神の両方を指します)が養われず、眠りが浅くなり、不安感から眠れなくなります。古くから「不眠は心の病」と言われるのは、心が血で養われているかどうかが眠りを左右するためです。

どうアプローチするか。血を生み出す胃腸(脾)の働きを高めながら、心を養う方向で経穴を選びます。手首の神門(しんもん)で心を落ち着け、内くるぶし上の三陰交(さんいんこう)で血の巡りを立て直します。血が満ちてくると、眠りの深さと不安感が同時に落ち着いてくるのがこのタイプの特徴です。

④腎の弱りタイプ――夜間の目覚め・早朝覚醒

  • 夜中にトイレで目が覚める。または早朝4〜5時に目が覚めてしまう
  • 腰から下が冷える、腰がだるい
  • 加齢とともに眠りが短く・浅くなってきた
  • 足腰に力が入りにくい、疲れやすい
  • 冬になると特に眠りが乱れる

なぜそうなるのか。腎は生命エネルギーの貯蔵庫であり、腎のバランスが崩れると、夜中に何度も目が覚めるかたちで現れます。腎は冷え(寒邪=かんじゃ)に最も弱い臓腑で、冷えが腎に及ぶと夜間の尿意が増え、それが中途覚醒・早朝覚醒を招きます。年齢とともに眠りが浅くなるのも、腎の力が細ってくることが背景にあります。

どうアプローチするか。腰の腎兪(じんゆ)、お腹の関元(かんげん)といった腎を養う経穴にお灸を据え、下半身の冷えを内側から取り除きます。足裏の湧泉(ゆうせん)で気血を巡らせ、体の芯を温める方向で組み立てます。冷えが抜けてくると夜間の目覚めが減り、朝までつながる時間が延びていきます。

実際には、この4つがきれいに分かれているとは限りません。ストレスによる気滞に、冷えによる腎の弱りが重なっている——そうした組み合わせのほうがむしろ一般的です。当院では初回にじっくりとお話を伺い、脈・舌・お腹の状態を確認したうえで、あなたの体で今いちばん整えるべき場所を見定めてから鍼灸治療に入ります。

不眠症への鍼灸施術|髪の毛ほどの細さの鍼を用いた施術のようす|札幌 東洋中村はり灸院

眠りは、五臓に支えられている

タイプ分けの背景にある考え方を、もう少しだけ補足します。東洋医学では、眠りは五臓のはたらきによって支えられていると考えます。眠りが乱れているということは、そのどこかに負担がかかっているということです。

肝の時間に眠れているか

肝は、気の流れをのびやかに保つ交通整理役であり、同時に血を蔵する臓腑です。東洋医学では深夜1〜3時を「肝の時間」とし、この時間帯に血が肝に戻って整えられると考えます。ここで眠れていないと、血が十分に整わず、翌朝の活力が生まれにくくなります。夜更かしが習慣になっている方の寝つきが年々悪くなっていくのは、この積み重ねです。

「不眠は心の病」と言われる理由

心(しん)は血によって養われ、精神を安定させています。血が足りなくなると心が落ち着かず、眠りが浅くなり、不安が募ります。「気持ちが騒がしくて眠れない」という状態は、意志の弱さではなく、心を養う血が足りていないというサインです。古典が不眠を心の問題として語るのは、精神論ではなく、こうした身体の裏づけがあってのことです。

肺と大腸は、表裏の関係にある

肺は呼吸を通じて気を作り出す臓腑です。東洋医学では、肺と大腸は表裏一体の関係にあると考えます。だから肺が弱っている方は、眠りの浅さと同時に、鼻炎・乾燥肌・便通の乱れを抱えていることが多いのです。まったく別の科にかかるような不調が同じ人に集まっているとき、東洋医学はそこに一本の線を見ます。

不眠のタイプごとに整えるべき臓腑が異なる以上、「どこが弱って眠れなくなっているのか」を見定めることが、改善のすべての出発点になります。ここを飛ばして「不眠に効くツボ」を機械的に使っても、眠りは戻ってきません。

不眠症への鍼灸施術|経絡治療による鍼灸施術のようす|札幌 東洋中村はり灸院

なぜ、薬でも安眠グッズでも繰り返してしまうのか

睡眠薬は「結果」に効き、「原因」には届かない

病院で不眠を相談すると、多くの場合は睡眠薬や抗不安薬が処方されます。これは脳の働きを薬で抑えて強制的に眠らせる方法です。「眠れない」という結果には効きますが、「なぜ眠れないのか」という原因には手が届いていません。だから、薬をやめれば元に戻ります。

しかも睡眠薬には依存性があり、長く飲むほど「薬がなければ眠れない」体になっていきます。急に中断すれば、不安感や不眠の悪化といった離脱症状が出ることもあります。軽い不眠だったはずが薬を手放せなくなる——これは、めずらしいことではありません。

安眠グッズもマッサージも、外側からは届かない

安眠グッズやサプリメント、マットレスの買い替えも同じです。眠りやすい環境を整えることはもちろん大切ですが、原因が体の内側にある以上、外側をいくら整えても届きません。

マッサージも同様です。体の表面のこりは一時的にゆるみますが、眠るためのエネルギー(気)が足りていない状態、あるいは気が滞っている状態そのものは変わりません。その晩は眠れても、数日でまた元に戻ります。

「繰り返し」そのものが悪循環をつくる

不眠に特有の厄介さは、この繰り返しが悪循環を生むところにあります。眠れないことがストレスになり、そのストレスがさらに気を滞らせ、いっそう眠れなくなる。対症的な手当てを重ねるほど、この輪は太くなっていきます。

体をパーツで分けるから、根が見えなくなる

西洋医学は体をパーツで分けて捉えます。不眠は心療内科、鼻炎は耳鼻科、便通は内科、肩こりは整形外科——それぞれ別々に扱われます。しかし東洋医学から見れば、それらは一つの根から出た枝です。

中途覚醒でお悩みの方が、同時に鼻炎や便通の乱れや末端の冷えを抱えているのは偶然ではありません。いずれも肺が弱って気が不足していることの表れです。根が一つなら、根を整えれば枝はまとめて落ち着いていきます。

目指すのは、薬で脳を眠らせることではありません。眠るためのエネルギーを、自分で作れる体に戻すこと。それが、繰り返さないための唯一の道です。当院の鍼灸治療は、そのための時間だと考えています。

不眠症への鍼灸施術|お灸による施術のようす|札幌 東洋中村はり灸院

札幌の冬と、眠りの関係

札幌の冬は長く、この土地で暮らす方の睡眠は、東洋医学の観点からいくつもの影響を受けています。「冬になると眠りが乱れる」と感じているなら、それは気のせいではありません。

冷え(寒邪)が腎に及び、夜中の目覚めを招く

東洋医学で冷えは「寒邪(かんじゃ)」と呼ばれ、体の巡りを滞らせます。そして寒邪が最も侵しやすいのが「腎」です。腎が冷えると夜間の尿意が増え、それが夜中の目覚めを招きます。冬になると中途覚醒が増える、寒くなると眠りが浅くなる——そう感じている方は、寒邪が腎に及んでいる可能性があります。腰やお腹を冷やさないこと、湯たんぽで体幹(お腹・お尻・太もも)を温めることは、それだけでも夜間の目覚めを減らす助けになります。

暖房の乾燥が肺を弱らせ、眠りを浅くする

札幌の冬は室内をしっかり暖める分、空気が乾きます。乾燥にさらされ続けると弱るのが「肺」であり、肺は気を作る臓腑です。肺が弱れば気虚に傾き、眠りが浅くなる・夜中に目が覚めるという中途覚醒タイプの不眠につながります。冬に鼻や喉が乾き、同時に眠りも浅くなるという方は、この流れを疑ってみてください。

雪かきは、それ自体が気の消耗

真冬の朝晩に繰り返す除雪は、相当な気の消耗です。日中に気を使い果たしてしまえば、眠るための気が残りません。「疲れきっているのに眠れない」というのは、疲れすぎて眠る気力さえ枯れてしまった気虚の典型です。休めば眠れるはずだ、という常識が通用しないのはこのためです。

日照時間の短さと、体内リズム

札幌の冬は日が短く、日中に浴びる光の量が減ります。人の体は、日が昇れば活動し、暗くなれば眠るというリズムでできています。光を浴びる時間が減れば、そのリズムは鈍ります。晴れた日には短時間でも外の光を浴びてください。逆に夜、就寝直前までスマートフォンの画面を見ていると、脳は「まだ昼だ」と受け取り、交感神経の緊張が解けないまま布団に入ることになります。

東洋医学では、冬は「早寝」を基本とし、体力と気を温存して過ごす季節と考えます。寒さそのものが体力を消耗させるため、他の季節より少し早く布団に入り、眠る時間を長めにとることが理にかなっています。

冬の札幌で眠りが乱れるのは、あなたが弱いからではありません。この土地の冬が、体に働きかける力が強いからです。だからこそ、季節に負けない体の側の力を、鍼灸で底上げしていく意味があります。

不眠症への鍼灸施術|全身のバランスを整える鍼灸施術のようす|札幌 東洋中村はり灸院

東洋中村はり灸院の鍼灸アプローチ

まず、体全体を見る――四診でお体の状態を確認します

当院では施術の前に、顔色・声・舌・脈・お腹の状態など、東洋医学の「四診(望診・聞診・問診・切診)」を通じてお体の状態を確認します。「なぜ眠れないのか」「気滞・気虚・血虚・腎の弱りのどれが中心にあるのか」「どの臓腑に負担がかかっているのか」を、お一人おひとり丁寧に見定めたうえで、施術方針を決めていきます。

その際、不眠だけを切り取ってお聞きすることはしません。肩こり・冷え・胃の不調・動悸・鼻炎・便通——一見関係のなさそうな不調こそが、どの臓腑が弱っているのかを教えてくれる手がかりになるからです。

経絡治療で、気血の流れを整える

当院が行うのは、東洋医学の真骨頂とも呼ばれる「経絡治療」です。経絡とは気血が流れる通り道であり、体の表面から内臓までつながっています。不眠の背景にある臓腑(肝・心・肺・腎など)に対応する経穴(ツボ)に鍼とお灸を施すことで、気血の流れを整え、自律神経のバランスを回復させていきます。局所に鍼を打つだけの対症的な施術とは、考え方の出発点から異なります。

鍼は髪の毛ほどの細さで、すべて滅菌済みの使い捨て(ディスポーザブル)です。深くは刺しません。どうしても鍼が怖いという方には、皮膚に刺さない「てい鍼」でツボに触れ、気の流れを整える方法もご用意しています。刺さない鍼でも、気血の流れを整えることはできます。

お灸は、じんわりとした温かさが体の内側まで届きます。冷えが背景にある不眠には、鍼よりもお灸が主役になることがよくあります。

タイプに応じて、選ぶツボが変わります

寝つきの悪い入眠障害は主に「肝」の高ぶりに、眠りの浅さや中途覚醒は「肺」の弱りに、夜間・早朝の目覚めは「腎」の冷えにアプローチします。同じ「不眠」でも組み立てはまったく違うため、決まりきったコースはありません。その日の脈やお腹の状態を確認して、そのときの体に必要な施術を組みます。

当院は鍼灸一筋の専門院です。マッサージや整体は行いません。東洋医学の理論に基づく鍼灸治療のみで、眠る力そのものを取り戻していただくことを目指しています。

不眠症への鍼灸施術|院内・施術ベッドのようす|札幌 東洋中村はり灸院

不眠に用いる代表的なツボ

当院が不眠の施術でよく用いる経穴(ツボ)をご紹介します。位置と意味を知っておくと、ご自宅でのセルフケアにも役立ちます。いずれも強く押す必要はありません。むしろ強い刺激は逆効果です。息を吐きながら、気持ちのよい程度に触れてください。

失眠(しつみん)――足の裏、かかとのちょうど中央

「眠りを失ったときのツボ」という名の通り、東洋医学の古典にも登場する不眠の特効穴です。鍼灸師のあいだでは「失眠といえば不眠」と言われるほどで、当院でも不眠でお越しの方へのお灸には欠かせません。血行がよくなって全身が温まるため、冷えや足のむくみを伴う方にも向いています。皮膚が厚い場所なので、市販の台座灸なら2〜3回繰り返して構いません。ただし、強く揉んだり押し込んだりするのは逆効果です。

百会(ひゃくえ)――頭のてっぺん

両耳の一番高い点を結んだ線と、鼻からまっすぐ上に伸ばした線が交わるところにあります。「百(多くの)経絡が会(交わる)」という名の通りの万能穴で、自律神経の働きと直結しています。ストレスで気が滞った気滞タイプの不眠には、必ずと言っていいほど用いる要のツボです。上に昇ってしまった気を鎮め、頭の冴えを落ち着かせます。指の腹で真下に向かって、気持ちのよい程度に優しく押してください。

神門(しんもん)――手首の内側、小指側のくぼみ

手首のしわの上、小指側の骨のきわにあります。心(しん)の経絡上にあり、精神を落ち着け、不安を取り除く力の高いツボです。緊張やストレスで眠れない方、不安感で目が冴えてしまう方に向いています。血虚タイプで「不安で眠れない」という方にも用います。腸の調子を整える働きもあります。

労宮(ろうきゅう)――手のひらの中央

軽く手を握ったとき、人差し指と中指の先端が当たるあたりの中間です。心包経という経絡上にあり、精神に働きかけます。手のひらの血流が悪くなると自律神経が緊張し、心臓に負担がかかります。労宮を刺激すると血行が改善して体の緊張がゆるみ、脳がリラックスします。緊張したときに手のひらへ「人」と書く仕草も、実はこの労宮を刺激して心を静める動作だと言われています。眠れなかった翌朝、温かい飲み物のカップを両手で包むだけでも労宮は温まります。

三陰交(さんいんこう)――内くるぶしから指4本分ほど上

内くるぶしの一番高いところから指4本分ほど上、すねの骨のきわにあります。血の滞り(瘀血)と血の不足(血虚)の両方に働きかける、女性の不調の要となるツボです。血の巡りが整うと心が養われ、眠りの浅さ・情緒の不安定さ・頭痛といった不調が同時にやわらいでいきます。血虚タイプの方、冷えを伴う不眠の方に特にお勧めします。指圧でも構いませんが、優しく行ってください。

ツボ押しは、あくまで施術の合間を支える補助です。ご自身のタイプに合っていないツボを押しても、期待した変化は出ません。どのツボをどう使うかは、体の状態を確認したうえでお伝えしています。

不眠症への鍼灸施術|鍼灸施術を受けているようす|札幌 東洋中村はり灸院

改善の目安と通院ペース

不眠は急性の痛みとは違い、眠る力そのものを底上げしていく必要があります。筋肉が一日でつかないのと同じで、体の機能が変わるには積み重ねが要ります。

週1回の通院を基本とし、6〜8回(約2か月)で改善の手応えを感じ始め、3〜4か月の継続で体質から変わってくるのが一般的な目安です。

なお、赤血球の寿命は約120日といわれています。血が入れ替わるのに3〜4か月かかることを考えると、この期間が体質の変わり目のひとつの節目になります。長年の不眠を抱えてきた方、睡眠薬の服用歴が長い方は、もう少しお時間をいただくこともあります。

最初の変化は「眠れた・眠れない」ではなく、別の形で現れることがよくあります。日中のだるさが軽くなった、冷えが気にならなくなった、便通が整った——そうした周辺の変化は、根が整い始めた合図です。眠りは、その後からついてきます。

現在、病院で処方された睡眠薬を服用されている場合も、急にやめる必要はまったくありません。鍼灸治療で体調が整ってきたら少し減らし、また鍼灸治療を重ね、体調がよくなったらまた減らす。この段階的な進め方をお勧めしています。減薬の判断は、必ず処方してくださっている医師とご相談ください。

不眠症への鍼灸施術|脈診で全身の状態を確認しているようす|札幌 東洋中村はり灸院

自宅でできるセルフケア

鍼灸治療と並行して、日常でできることを取り入れると改善の後押しになります。どれも「頑張る」必要はありません。眠るための気を、これ以上減らさないための工夫だと思ってください。

  • 就寝1〜2時間前には、スマートフォン・パソコンの画面から離れる
  • 深夜1時までには布団に入る(肝の時間に眠っておくため)
  • ぬるめのお湯(38〜40℃)にゆっくりつかり、上がったら早めに布団へ
  • 布団の中で腹式呼吸をする。吸う時間の倍をかけて、口からゆっくり吐く
  • 冬は、寝る前に湯たんぽで布団と体幹(お腹・お尻・太もも)を温めておく
  • 晴れた日は、短時間でも外に出て光を浴びる

ツボ押しも補助として有効です。失眠・百会・神門・労宮は、いずれも気持ちのよい程度に、息を吐きながら優しく4〜5回押すだけで十分です。市販の台座灸を失眠に据えるのもよい方法です。強く押したほうが効くということはありません。むしろ、強い刺激は体をさらに緊張させます。

そして、眠れない夜に「眠らなければ」と力むのが、いちばん眠りを遠ざけます。眠れないまま布団の中で静かに呼吸しているだけでも、体は休まっています。そう受け止められると力みがほどけ、かえって眠りに近づきます。

ただし、セルフケアだけで変化が出ない場合や、不眠が長期間続いている場合は、体の内側に根本の原因がある可能性が高いと考えられます。一度ご相談ください。

不眠症への鍼灸施術|腹診でお腹の状態を確認しているようす|札幌 東洋中村はり灸院

よくあるご質問

Q. 病院で処方された睡眠薬を飲んでいますが、鍼灸と併用できますか?

はい、問題なく併用できます。むしろ、急に薬をやめる必要はまったくありません。当院がお勧めしているのは、鍼灸治療で体調が整ってきたら少し薬を減らし、また鍼灸治療を重ね、体調がよくなったらまた減らすという段階的な進め方です。減薬の判断は必ず処方してくださっている医師とご相談ください。私たちは、その医師と相談しやすい体調をつくることでお力になります。

Q. 睡眠薬を長く飲んでいます。今からでも遅くないでしょうか?

遅くありません。長く薬を続けてきた方ほど「薬がないと眠れない」という不安が重なっていますが、その不安自体も気を滞らせ、眠りをさらに遠ざけています。まずは薬をどうするかを考える前に、眠るためのエネルギーを自分で作れる体に戻していくことが先です。体が整い、薬がなくても眠れる日が出てくると、不安のほうが先にほどけていきます。

Q. 寝つきは悪くないのに、夜中に必ず目が覚めます。これも鍼灸の対象になりますか?

なります。むしろ中途覚醒は、東洋医学が最も得意とするタイプです。寝つきの悪さが「肝」の乱れを示すのに対し、夜中に何度も目が覚めるのは「肺」または「腎」の弱りのサインです。眠りが浅い・日中もだるい・鼻炎や便通の乱れ・末端の冷えが同時にあるなら、眠るエネルギーそのものが不足している気虚の状態が考えられます。眠りだけを切り取るのではなく、その根を整えていきます。

Q. 不眠のほかに肩こりや冷え、胃の不調もあります。まとめて相談してよいですか?

ぜひお聞かせください。東洋医学では体をひとつのつながりとして捉えます。肩こり・冷え・胃の不調・動悸などは、不眠と同じ根から出ていることがほとんどです。むしろ、それらの症状こそが「どの臓腑が弱っているか」を教えてくれる手がかりになります。他の不調が落ち着いていくのと歩調を合わせて眠りも深くなっていく、というのが東洋医学の自然な進み方です。

Q. 鍼は痛くないですか?眠れないほど神経が過敏になっているので不安です。

当院の鍼は髪の毛ほどの細さで、すべて滅菌済みの使い捨て(ディスポーザブル)です。深くは刺しません。注射針とはまったく別物で、刺激はごくわずかです。どうしても怖い方には、皮膚に刺さない「てい鍼」でツボに触れて気の流れを整える方法もあります。刺さない鍼でも、気血の流れを整えることはできます。神経が過敏になっている方には、さらに刺激量を抑えて組み立てます。施術中はゆったりとお休みいただける環境を整えています。

Q. 何回くらい通えば眠れるようになりますか?

週1回の通院を基本とし、6〜8回(約2か月)で改善の手応えを感じ始め、3〜4か月の継続で体質から変わってくるのが一般的な目安です。眠る力そのものを底上げしていくには、どうしても積み重ねが要ります。長年の不眠や薬の服用歴が長い方は、もう少しお時間をいただくこともあります。

Q. 子どものころから眠りが浅いのですが、体質だから仕方ないのでしょうか?

体質は、変わっていきます。もともと気を作る力が弱い方、呼吸器系や腎の働きが弱い方は、確かに眠りが浅くなりやすい傾向があります。ですがそれは「弱い臓腑がわかっている」ということでもあり、東洋医学にとってはむしろアプローチしやすい状態です。その臓腑の力を鍼灸治療で底上げしていけば、眠りの質は変わってきます。「ずっとこうだから」とあきらめる必要はありません。

Q. 自宅でできることはありますか?ツボ押しは強く押したほうが効きますか?

強く押すのは逆効果です。失眠・百会・神門・労宮は、いずれも気持ちのよい程度に、息を吐きながら優しく4〜5回押すだけで十分です。市販の台座灸を失眠に据えるのもよい方法です。あわせて、就寝1〜2時間前には画面から離れること、ぬるめのお湯にゆっくりつかること、布団の中で腹式呼吸(吸う時間の倍をかけて口からゆっくり吐く)をすることをお勧めします。札幌の冬は、寝る前に布団を温めておくだけでも入眠が楽になります。

不眠症への鍼灸施術|手足のツボに鍼をしているようす|札幌 東洋中村はり灸院

眠れない夜に、もう悩まないために

「眠れない」という悩みは、日々の生活の質を静かに、しかし確実に蝕んでいきます。薬で無理やり眠り続けるのではなく、自分の力でぐっすり眠れる体を取り戻してほしい——それが当院の願いです。

札幌で不眠症の鍼灸をお探しの方、まずはお気軽にご相談ください。東洋中村はり灸院が、あなたの「眠れる体」づくりを全力でサポートします。

初めての方も大歓迎です。LINEから気軽にご質問・ご予約いただけます。カウンセリングの時間をしっかり確保していますので、症状のこと、不安なことを何でもお話しください。

東洋中村はり灸院(札幌)のご案内

住所
〒005-0004 北海道札幌市南区澄川四条3丁目2-7 Betula澄川
アクセス
地下鉄南北線「澄川駅」より徒歩4分(地図
受付時間
10:00〜20:00/定休日 水曜
料金
初回 5,500円(四診+鍼灸施術)/2回目以降 5,000円(料金の詳細
ご予約
完全予約制。LINEより24時間受付
不眠症への鍼灸施術|髪の毛ほどの細さの鍼を用いた施術のようす|札幌 東洋中村はり灸院
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院長プロフィール

東洋中村はり灸院 院長 中村麻人

中村 麻人(なかむら あさと)

札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。

「森を見て木を治す」東洋医学の視点で、腰痛、肩こりをはじめ、坐骨神経痛・生理痛・顔面神経麻痺・潰瘍性大腸炎・耳管開放症など、原因不明・治療法が限られる慢性疾患を中心にはり治療を行っています。

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