副鼻腔炎(蓄膿症)の慢性化と再発を防ぐ体質改善
鼻の奥の「換気システム」の詰まりを、全身の力で押し流します。
東洋医学の脾(胃腸)と肺の機能を底上げし、粘液の異常産生(痰湿)を根本から抑制。
経絡治療と養生で、再発しにくい“水はけの良い体質”を目指します。

本ページの内容(目次):副鼻腔炎(蓄膿症)の慢性化と再発を防ぐ根本体質改善
長引く鼻づまりや粘性の鼻水に悩む副鼻腔炎に対し、痰湿(粘液過多)と全身の冷えを解消し、水はけの良い体質を構築する東洋医学の道筋を解説します。

副鼻腔炎(蓄膿症)の概要と主症状:鼻の奥の「換気システム」の詰まり
副鼻腔炎は、鼻の奥にある空洞(副鼻腔)を覆う粘膜が炎症を起こし、膿や粘液が溜まる病気です。一般に「蓄膿症」とも呼ばれます。副鼻腔は本来、換気と排泄を行っていますが、炎症によりその通路が塞がれ、膿の「貯留槽」となってしまいます。
慢性化しやすく、鼻水・鼻づまりが長引いたり、治っても何度もぶり返したりするのが大きな特徴です。 例えるなら、鼻の奥にある「換気システムが故障した密室」に、汚れた粘液が溜まり続けている状態です。
主な自覚症状とQOLの低下
- 鼻づまり・粘性鼻汁: 鼻づまりが長引き、黄色や緑色のドロッとした粘性の鼻水(膿性鼻漏)が続く。
- 後鼻漏・咳: 鼻水がのどに落ちる後鼻漏や、それによる咳や痰がらみ(特に夜間)を併発。
- 頭重感・顔面痛: 副鼻腔に膿が溜まることによる頭が重い感覚、頬や目の奥の痛み。
- 嗅覚低下: 炎症によりにおいの分子を感知しにくくなり、においが分かりにくい(嗅覚低下)。
- 関連リスク: ぜんそく体質では、副鼻腔炎が気道の炎症を悪化させ、ぜんそくの悪化の引き金になることもあります。
東洋医学が役立つケースと注意点
西洋医学の治療で症状が改善しても「繰り返す・長引く」タイプほど、体質(湿の停滞、脾の弱さ)から整える東洋医学の出番です。
【重要な注意点】 突然の強い悪化サイン(高熱、顔の強い痛み、目の周りの腫れなど)がある時は、急性炎症や眼窩内合併症などの可能性があるため、速やかに耳鼻咽喉科での評価と処置をご検討ください。

副鼻腔炎の種類:急性期と慢性期(東洋医学が注力する体質改善)
急性副鼻腔炎(発症4週間以内)
風邪やアレルギーなどにより、副鼻腔に炎症が起こり始めた初期の段階です。
- 特徴: 膿(うみ)が目立つ黄色や緑色の鼻水、顔面や目の周りの強い痛み、発熱などを伴うことがあります。
- 対応: この時期は、感染と炎症のコントロールが最優先です。西洋医学の抗菌薬などによる短期の治療で山を越えるケアを優先します。
- 東洋医学の役割: 炎症の鎮静と免疫力の底上げを側面からサポートし、慢性化を防ぐための体質調整を早期に行います。
慢性副鼻腔炎(蓄膿症):体質改善が本丸
症状が3ヶ月以上続くか、治っても再発を繰り返すタイプです。
- 特徴: 粘り気の強い後鼻漏や鼻づまり、頭重感、嗅覚低下などが常態化します。難治性の好酸球性副鼻腔炎も含まれます。
- 対応: 壊れた肺胞は元に戻りませんが、東洋医学が関わるべき「本丸」はここにあります。なぜ慢性化するのかという体質(湿の停滞、脾・肺の弱り)に目を向けます。
- 治療の視点: 長引く・繰り返すのは、体の水はけや粘膜の抵抗力が根本的に弱い証拠です。薬で抑えるだけでなく、体質から整え、再発しにくい状態を目指します。

東洋医学(鍼灸)が主役の理由:鼻の粘膜バリアと全身の「水はけ」を根本改善
慢性化の壁を打ち破る「体質改善」
薬で炎症を抑えても再発を繰り返すのは、「痰湿」を生む体質の根本的な弱さが残っているからです。東洋医学の鍼灸は、この体質に直接働きかけます。
- 全身の巡りを調整: 経絡治療で気・血・水の巡りを整えることで、副鼻腔に膿や粘液が溜まりにくい「水はけの良い体」を構築します。
- 肺・脾・腎を要に底上げ: 肺(粘膜バリア・免疫)、脾(水分代謝・痰の産生)、腎(生命力・冷え)を要に調整し、再発しにくい土台をつくります。
- 随伴症状の同時改善: 頭重、肩こり、生理痛など、全身のバランスの乱れから生じた随伴症状も同時に改善を狙うことが可能です。
- 詰まった鼻の「排水管」を掃除するだけでなく、「排水機能のポンプ(脾・肺)」そのものを強力にするアプローチです。
施術の特徴(安全と個別最適)
副鼻腔炎の鍼灸治療は、内臓機能に穏やかに働きかけることが重要です。
- 極細ディスポーザブル鍼と温和な灸: 極細ディスポ鍼と、熱すぎず心地よい上質もぐさによる穏やかな刺激を使用します。これにより、自律神経を緊張させずに、深部の血流にアプローチします。
- 個別最適化された刺激量: 患者様の体力・年齢・症状に応じて刺激量を微調整し、特に慢性的な炎症がある部位には過剰な刺激を与えないよう細心の注意を払います。
- 治療の連携: 既往や現在内服している薬がある方は、必ずご共有ください。西洋医学の治療と安全に併用し、治療効果を最大限に引き出します。

副鼻腔炎の症状との付き合い方:急性期の短期ケアと慢性期の体質づくり
急性期の「短期ケア」のヒント(対症療法の役割)
急性期や、症状が急激に悪化した時期は、まず不快感を軽減し、感染を抑えることが重要です。
- 一時的な対処: 粘りの強い鼻水・強い痛み・急な発熱が出た時期は、まず楽にする対処(西洋医学の薬、休息)で山を越えることを優先します。
- 物理的ケア: 耳鼻咽喉科での吸引や洗浄などの物理的ケアは、副鼻腔内の膿を排泄する上で非常に役立ちます。
- 【重要な転換点】 強い悪化サイン(高熱、顔の強い痛みなど)が重なる場合は、感染の拡大を防ぐためにも、早めに耳鼻咽喉科での評価と処置をご検討ください。
慢性期・再発予防のための「体質づくり」(鍼灸の役割)
薬で一時的に症状が治まっても、「水はけの悪さ」という体質が残っていれば、またすぐに再発してしまいます。
- 機能の質的改善: 慢性化・再発を断つには、体の機能を高める/粘膜の質を変えるアプローチが要となります。
- 東洋医学の目標: 経絡治療で水分代謝(脾)と粘膜抵抗力(肺)の巡りを根本から整え、粘膜のうるおい・排泄力を回復させます。
- ゴール: 副鼻腔に粘液が溜まりにくい「不調が起こりにくい身体」づくりで、日常の息苦しさや頭重感を根本から軽くすることを目指します。
- 急性期ケアが「雨漏りの一時的なバケツでの対処」なら、体質づくりは「屋根と排水溝の根本修理」です。

当院の方針と強み:副鼻腔炎を根本から治す体質改善アプローチ
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)を克服するには、単なる炎症を抑えるだけでなく、全身の「水はけ」と粘膜の抵抗力を強化することが必要です。当院は東洋医学の専門知識に基づき、根本原因からの改善を追求します。
① 根本原因を最短ルートで解消
症状(鼻づまり、頭重)を「煙」、体質の偏り(痰湿、冷えのぼせ)を「炎」と捉えます。対症療法で煙を消しつつ、経絡治療で炎そのものを鎮め、体質レベルで再発しにくい状態づくりを目指します。
② 多症状を一体でみる全体観
副鼻腔炎と深く関連する頭重、肩こり、後鼻漏、生理痛(PMS)などの多岐にわたる症状を、「全身の気の滞りや冷え」という一つの根本原因として同時に整える発想です。
③ 刺激は穏やか、設計は緻密
極細のディスポ鍼と、熱感が穏やかな上質もぐさを使用し、身体にやさしくアプローチします。経絡の反応を手掛かりに、体力や症状に合わせて必要十分な刺激量を常に微調整します。
④ 歴史に根ざした体質づくりの技法
東洋医学は中国で約4000年、日本で1400年以上の実践史に根ざした体系です。現代病である慢性的な炎症に対しても、体質づくりの深い知恵が蓄積されており、安心して治療を受けていただけます。

副鼻腔炎の体質改善専門施術の料金と痰湿を解消する通院ペース
当院の副鼻腔炎(蓄膿症)に対する経絡治療は、胃腸(脾)と肺の機能を立て直し、痰湿(粘液過多)の産生を抑えることに焦点を当てています。自由診療(保険外)となりますが、再発予防という長期的な視点での費用対効果を重視しています。
初回カウンセリング+施術
詳細な問診と東洋医学的診断に基づき、慢性化の原因となる「痰湿」や「脾の弱り」を特定し、治療計画を立案します。
2回目以降(通常施術)
水分代謝と粘膜抵抗力を調整し、副鼻腔内の膿が溜まりにくい体内環境を目指します。
効果を最大化する通院ペースの目安(痰湿排出と体質改善の戦略)
- 導入期(症状が強く、粘液の停滞が目立つ時期): 週に1~2回の集中治療が必要です。痰湿の排出と胃腸(脾)の機能回復に焦点を当てます。
- 安定化期(鼻の通りが良くなり、粘液が減った時期): 週に1回のペースで、肺(粘膜バリア)の機能を強化し、再発しにくい体質を根本から構築します。
- 維持期(症状が安定し、QOLが向上した時期): 症状が安定したら、2〜3週間に1回、あるいは月に1回のペースで、再発予防と全身の冷え対策を目的としたメンテナンスを行います。
副鼻腔炎の体質改善は排水ポンプの修理に似ています。初期に集中してポンプ(脾・肺)を修理し、その後はポンプが故障しない環境(養生)を維持することが、根本解決につながります。まずは集中的に通院し、早期に不快な症状から解放されましょう。


院長プロフィール
中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。
「森を見て木を治す」東洋医学の視点で、肩こり、腰痛をはじめ、生理痛・顔面神経麻痺・潰瘍性大腸炎・耳管開放症など病院で原因不明、治療法がない慢性疾患を中心にはり治療を行っています。
