「原因不明」を、体質から読み解く。東洋医学という選択。
慢性蕁麻疹について
ぶり返す“ミミズ腫れ”と強いかゆみ。
肝・腎・肺を中心に巡りを整え、
反応しにくい肌と体のリズムへ。
症状と西洋医学の課題
蕁麻疹の主な症状
- 突然現れて数時間〜1日で引く膨疹(ミミズ腫れ)と強いかゆみ
- こすれ・圧迫・温冷・日光・汗・食物などで誘発されやすいタイプも
西洋医学のアプローチ
- 多くは抗ヒスタミン薬などで症状コントロール(対症療法中心)
- 原因不明(突発性)が多数で、薬をやめると再燃しやすい課題
- 長期服用では眠気・倦怠感など副作用リスクへの配慮が必要
東洋医学の捉え方(臓腑・気血水)
肝・腎の負担
- 解毒・排泄の要。働きが落ちると体内負荷が皮膚へ表出
- 「皮膚は内臓のゴミ捨て場」という古典的視点
肺と皮膚
- 肺は肌をつかさどる:乾燥・かゆみ・反応の出方と関連
- 呼吸・自律神経の乱れがかゆみ閾値に影響
巡り(気・血・水)
- 不通即痛:巡りが滞ると発赤・腫脹・そう痒が強まる
- 瘀血/水滞の是正で“波”を小さく
鍼灸による体質改善(経絡治療)
施術の考え方
- 四診法(望・聞・問・切)で体質と誘因を丁寧に把握
- 経絡治療で肝・腎・肺の働きを底上げし、気血水の巡りを整える
- 使い捨ての細い鍼/国産もぐさで、やさしい刺激と衛生管理
ツボ例(体質により選穴は変化)
- 裏内庭(足第2指の付け根裏)…そう痒・発赤の鎮静サポート
- 肝・腎・肺の経上の要穴(体質・所見に合わせて調整)
通院の目安
- 慢性例:まず3ヶ月を目安に体質の土台づくり(個人差あり)
- 波が落ち着けば間隔を徐々に延長
セルフケア/生活と食事
食事のポイント
- 白砂糖・菓子・加工品・脂っこいもの・アルコールを控える
- 温かい和食中心/よく噛む/腹八分目
- 便・尿・汗の排泄リズムを整え、体内の滞りを溜めない
肌ケアと生活
- 入浴は短時間・やさしく洗い、上がったらすぐ保湿
- 汗・こすれ・温冷差など誘因はメモして対策(衣類素材・室温調整)
- 深呼吸・軽い運動・十分な睡眠で自律神経の安定を
薬との併用について
- 急性の強いそう痒・膨疹は医師の薬で安全にコントロール
- 鍼灸で体質を整えつつ、医師と相談の上で薬量の見直しを検討
料金について
初回:5,500円(税込)
2回目以降:5,000円(税込)
院長プロフィール

中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。
「森を見て木を治す」東洋医学の視点で、慢性蕁麻疹・アトピーなどの皮膚症状から、頭痛・消化器症状・婦人科疾患まで、原因不明といわれる慢性症状を中心にはり治療を行っています。