嗅覚障害でお悩みの方へ|札幌で東洋医学専門の鍼灸院をお探しなら東洋中村はり灸院

嗅覚障害の概要と症状:生活の質に影響する「においセンサー」の不調

嗅覚障害は、においが分かりにくい、感じづらい、あるいは全く分からない状態を指します。五感の一つである嗅覚が鈍ることで、食事の満足感や、火災・ガス漏れといった生活の安全感にも深刻な影響を及ぼします。

嗅覚障害の主な自覚症状と影響

  • 鼻づまりが強く、においが遠い: 鼻炎や副鼻腔炎による粘膜の腫れで、におい分子がセンサーまで届かない。
  • 食事が味気ない: におい(風味)がわからなくなるため、食事が味気なく感じられ、食欲不振や体重減少につながることも。
  • 質の変化: 飲み物や食べ物の味が変わった、あるいはいつものにおいが「違って」感じる(異嗅症)など、嗅覚がゆがむこともあります。
  • 安全性の低下: 焦げ臭さやガスのにおいに気づきにくくなるため、日常生活の安全リスクが高まります。

東洋医学的な視点と注意点

においは「鼻」だけの問題に見えますが、東洋医学では体の土台(呼吸器や巡り)の機能低下の影響を受けていると考えます。

鍼灸治療の目的: 全身の肺(粘膜バリア)や脾(水分代謝)、肝(自律神経)といった土台から整えることで、嗅覚神経への血流と栄養供給を回復させ、においの感じ方が戻りやすい環境づくりにつながります。

【重要な注意点】 突然の強い頭痛、急な片側の神経症状、外傷後すぐの嗅覚障害は、脳の疾患や重度の外傷が原因である可能性があります。東洋医学の施術を始める前に、必ず耳鼻咽喉科や神経内科での適切な評価を早めにご検討ください。

嗅覚障害の原因と分類:においの「通り道」と「センサー」の不具合

嗅覚障害は、においの分子が「センサーに届かない」のか、「センサー(神経)が壊れた」のか、「脳が感知できない」のかによって、主に三つのタイプに分類されます。

① 気導性嗅覚障害(通り道の遮断)

においの分子が、鼻腔の腫れにより嗅覚を感じる部位(嗅裂)まで物理的に届かないタイプです。

  • 原因: 副鼻腔炎(蓄膿症)、アレルギー性鼻炎、強い鼻づまりなど、鼻の炎症や構造の異常。
  • 特徴: 嗅覚障害の約半数を占め、鼻の通気を改善することで嗅覚の回復が見込めます。
  • におい分子が「渋滞で立ち往生」し、センサーに届かない状態です。

② 嗅神経性嗅覚障害(センサーのダメージ)

におい分子を受け取る嗅神経そのものが、炎症やウイルスによりダメージを受けているタイプです。

  • 原因: 感冒後(風邪・インフルエンザなど)、新型コロナウイルス感染症、一部の薬剤、外傷など。
  • 特徴: 約2割前後を占め、嗅神経の回復と血流の改善が鍵となります。
  • 鍼灸の適応: 損傷した嗅神経周囲の血流改善と体質の底上げにより、神経の再生を側面からサポートします。

※ 新型コロナウイルス関連の嗅覚・味覚障害は、他の感冒後嗅覚障害と同様に嗅神経へのアプローチが有効なケースが多く、早期からの鍼灸の併用が期待されます。

③ 中枢性嗅覚障害(脳の感知の不具合)

においの情報を受け取る脳の中枢(嗅覚野)に障害があるタイプです。

  • 原因: 交通事故などによる頭部外傷、脳腫瘍、アルツハイマー病などの脳の疾患。
  • 対応: 数は多くありませんが、必ず医科での詳細な画像診断が必要です。

これら三つの原因に当てはまらない、原因不明(約15%)のケースも存在します。東洋医学では、これらすべてのタイプに対し、全身の血流、神経、粘膜の働きを調整することでアプローチします。

東洋医学の捉え方:「森を見て木を治す」全身の巡りと肺機能の回復

嗅覚障害は、「鼻の粘膜」や「嗅神経」に症状が出ますが、東洋医学ではその背景に「全身の巡りの悪さ」と「臓腑の機能低下」が深く関わっていると考えます。 例えるなら、鼻という「木」の葉が枯れても、治療の焦点は「森(全身)」の土壌にあるという考え方です。

根本原因へのアプローチ(肺—脾—腎の連携)

  • 肺(はい)の弱さの改善: 東洋医学では鼻は「肺」のあらわれであり、嗅覚の不調の背景に肺(呼吸器・粘膜)の弱さが見えてくることが少なくありません。肺の機能を強化することで、粘膜のバリア機能を底上げします。
  • 全身の巡り(気・血・水)を整える: 気(エネルギー)、血(栄養)、水(水分)の巡りを整え、特に嗅神経周辺の血流とリンパ液の環境を改善します。
  • 脾・腎を支えて体質を育てる: 脾(消化吸収・水分代謝)と腎(生命力・回復力)を支えることで、粘膜の過敏性や炎症、神経の疲労といった体質そのものを育てます。
  • 全体から整える: 「部分」にのみ注目せず、全身の機能に働きかけることで、嗅覚障害の再発を防ぎ、風邪をひきにくい、疲れにくい体へと導きます。

体質改善で一緒に整いやすい不調:全身の機能底上げによる相乗効果

嗅覚障害の治療は、嗅神経や粘膜への血流を改善し、自律神経を調えることが中心となります。この全身調整によって、嗅覚だけでなく、その根本原因を共有する以下の多岐にわたる不調も同時に軽減されることが期待できます。

自律神経・免疫・循環の改善サイン

  • 汗をかきやすい/風邪をひきやすい: 肺のバリア機能(衛気)が強化され、免疫力が安定します。
  • 眠りが浅い・途中で目覚める: 自律神経(肝・心)が安定し、睡眠の質が向上します。
  • 腕のだるさ・しびれ感: 首や肩の緊張(気滞)が解消され、末梢神経と血流が改善します。
  • 呼吸器の弱さの自覚: 肺の機能が底上げされ、呼吸器系の抵抗力が強くなります。

血流・ホルモン・水分の改善サイン

  • 冷え性・生理不順などの婦人科トラブル: 血流(血)とホルモンバランス(腎)が整い、冷えや生理周期の乱れが改善します。
  • 鼻炎・花粉症・鼻づまりの反復: 鼻粘膜の抵抗力(肺)と水分代謝(脾)が改善し、アレルギー反応が起きにくくなります。
  • 手掌多汗・冷え: 自律神経の乱れからくる汗の異常や、末端の冷えが改善します。
  • 「一台の高性能なポンプ(鍼灸)」で家全体の水道管の錆びと水圧を同時に修復しているため、家中すべての蛇口(症状)で変化が立ち上がります。

東洋医学では、これらのにおい+αの変化を体質改善が順調に進んでいる証拠と捉えます。

鍼灸(経絡治療)の具体と期待:嗅神経への血流改善と粘膜環境の回復

鍼灸治療は、嗅覚障害のタイプ(気導性・嗅神経性)に関わらず、嗅神経細胞や鼻粘膜の機能回復に必要な血流と栄養供給を全身からサポートします。特に感冒後や原因不明のケースに、自力での回復力を促します。

施術の要点:粘膜のバリアと嗅神経の栄養供給

  • 肺経・大腸経を中心とした調整: 肺(粘膜バリア)と大腸(排泄・免疫)という表裏一体の経絡を中心に、鼻粘膜の炎症や腫れを抑え、におい分子がセンサーに届きやすい環境を整えます。
  • 脾・腎を支える全身調整: 脾(消化吸収・水分代謝)と腎(生命力・回復力)を支え、嗅神経の修復に必要な「うるおい(陰液)」と「排泄力」のバランスを回復させます。
  • 全身の巡りを促し、においが届きやすい環境づくり: 全身の巡りを促すことで、耳鼻咽喉科領域の局所的な血流を増やし、嗅神経への栄養供給を最大化します。
  • 「においセンサー(嗅神経)」がショートしていても、鍼灸で「新しい血液というバッテリー」を送り込み、再起動を促します。

施術の特徴と期待される変化

  • 極細ディスポーザブル鍼と温和なお灸: 極細ディスポ鍼と温和なお灸を使用し、痛みや熱感は最小限になるよう配慮します。嗅覚障害の方は体力が低下していることが多いため、負担の少ない刺激にこだわります。
  • 衛生と品質への配慮: 使用する器具は衛生・品質に配慮したものを用い、安心して治療を受けていただけます。
  • 期待される変化: 鼻の通りが良くなる、食事が美味しく感じる、嗅覚の感度が徐々に戻る、併発する頭重感や疲労感が軽減するといった全身的な体質改善が期待できます。
※ 嗅覚神経の回復には個人差があり、時間がかかるケースもあります。経過や体調に応じて刺激量・配穴(ツボの選定)を微調整し、根気強く体質づくりを進めます。

嗅覚障害専門施術の料金と嗅神経の回復をサポートする通院ペース

当院の嗅覚障害に対する経絡治療は、嗅神経への血流と栄養供給を最大化し、粘膜の炎症を鎮めることに焦点を当てています。自由診療(保険外)となりますが、嗅覚機能の回復とQOLの向上という長期的な視点での費用対効果を重視しています。

初回カウンセリング+施術

5,500円
(税込)

詳細な問診と東洋医学的診断に基づき、嗅覚障害の原因となる体質(肺の弱り、血の滞りなど)を特定し、治療計画を立案します。

2回目以降(通常施術)

5,000円
(税込)

肺・脾・腎を中心に調整し、粘膜の腫れと嗅神経周囲の血流を改善します。

効果を最大化する通院ペースの目安(神経回復の戦略)

  • 導入期(発症直後〜慢性化初期): 週に2~3回の集中治療が必要です。嗅神経の回復期間は限られるため、血流改善と神経修復のサポートを最大化します。
  • 安定化期(回復が緩やかになった時期): 週に1回のペースで、体質を根本から立て直し、嗅神経の再生**に必要な**栄養とエネルギーを安定的に供給します。
  • 維持期(嗅覚が安定した時期): 症状が安定したら、2〜3週間に1回**、あるいは月に1回のペースで、再発予防と全身の疲労回復を目的としたメンテナンスを行います。

嗅覚障害の治療は神経の再生という時間のかかる作業をサポートすることに似ています。初期に集中して回復環境を整え、後は体質という土台を支え続けることが、機能回復の鍵となります。まずは集中的に通院し、早期の回復を目指しましょう。

院長プロフィール

東洋中村はり灸院 院長 中村麻人の写真

中村 麻人(なかむら あさと)

札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。

「森を見て木を治す」東洋医学の視点で、鼻・のど・呼吸器の不調を含む全身の体質づくりを支援。においを感じやすい環境を目指します。