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動眼神経麻痺の概要と主な症状:眼球運動とまぶたを司る司令塔の不調

動眼神経麻痺の病態と主症状

動眼神経(第3脳神経)は、眼球を上下内側に動かす筋肉と、まぶた、瞳孔の収縮を担う、非常に重要な司令塔です。この神経の働きが弱まると、目の動きやまぶたの保持に大きな負担が生じます。

  • 眼瞼下垂(がんけんかすい): まぶたを持ち上げる筋肉(上眼瞼挙筋)が麻痺し、まぶたが下がる(目を開けづらくなる)のが最も特徴的な症状の一つです。
  • 複視(物が二重に見える): 眼球の動きに強い制限が生じ、両眼の視線が合わなくなるため、物が二重に見える現象(複視)が発生します。景色が片方に寄って見えたり、眼球運動のぎこちなさを伴います。
  • 散瞳(さんどう): 瞳孔を収縮させる神経が麻痺し、黒目が大きく見える(散瞳)ことがあります。
  • 自律神経系の影響: 麻痺による目の疲労や、内科的な原因により、熟睡しづらい、眠りが浅いといった自律神経系の不調を併発します。
  • 眼球を動かす「リモコンの電池が切れかけ」ており、特定の動作ができず、まぶたのスイッチ(眼瞼下垂)も入らない状態です。

見え方の急な変化と緊急性の高いサイン

動眼神経麻痺は、脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)など、命に関わる病気が原因となっている可能性があるため、特に以下の症状を伴う場合は、緊急性が高いです。

  • 緊急サイン: 強い頭痛、目の周囲の痛み、急な視力変化、手足のしびれなど、他の神経症状を伴う場合。
  • 対応: これらの「強いサイン」を伴うときは、速やかに神経内科や眼科での評価をご検討ください。原因が特定できない場合や、回復が停滞している時に、鍼灸による体質の底上げが有効となります。

【治療の鍵】 目の疲れ、頭痛、肩こりなど、複視を避けようとする代償動作による全身の緊張も強いため、鍼灸はここにも働きかけます。まずは無理を重ねず、心身が落ち着く環境づくりを最優先にしてください。

動眼神経麻痺:日常生活の困りごとと症状変動のメカニズム

動眼神経麻痺による複視(物が二重に見える)や眼瞼下垂(まぶたが下がる)は、目の疲れだけでなく、平衡感覚や精神状態に大きな影響を与えます。

  • 視作業の困難: 物が二重に見えたり、まぶたで視野が狭くなったりするため、文字がにじみ、読書やPC作業、精密な作業に集中しづらくなります。
  • 動作の困難と安全性: 両眼の視線が合わないため、階段や段差で足元の距離感**が大きくズレます。運転やスポーツなど、素早い視線移動が求められる場面で負担となり、安全リスクを伴います。
  • 症状の変動性: 疲労、気候差、精神的ストレスによって麻痺の症状に強弱が変動しやすいです。これは、神経への血流が、自律神経の緊張度に敏感に影響を受けていることを示しています。

東洋医学では、この疲労、ストレス、気候差といった変動要因こそを「体質の弱さ」と捉え、根本から改善を図ります。

動眼神経麻痺に対する西洋医学の役割と治療の課題

動眼神経麻痺の治療において、西洋医学が果たす最も重要な役割は、命に関わる原因(脳動脈瘤など)の除外診断です。診断後、麻痺の改善を目指した薬物療法や、症状緩和のための対処が行われます。

主な治療と課題

  • 原因の特定と緊急対処: MRIなどの画像検査により、神経を圧迫している腫瘍や動脈瘤、脳梗塞、重度の炎症がないかを速やかに確認します。ステロイドや血流改善薬が投与されることがあります。
  • 対症療法と経過観察: 見え方の背景に、血流・炎症・体内環境の変化・外的ストレスなどが語られますが、明確な原因が見えづらいまま、数ヶ月の経過を見ることもあります。複視に対しては、眼帯やプリズム眼鏡などで負担を緩める対処が行われることが一般的です。
  • 課題:回復の停滞と原因不明: 麻痺の回復には時間が必要であり、特に血流やストレスが原因の場合、薬物で神経の機能を回復させることは難しく、回復が停滞しやすいという課題があります。また、評価してもはっきりとした病変が見えづらいケースも少なくありません。

東洋医学は、この「回復の停滞」や「原因不明」の領域で、全身の生命力と血流を底上げし、神経の再生を側面からサポートする役割を担います。

東洋医学の捉え方:全身から整える「肝・脾・腎」の連携と神経再生のサポート

動眼神経麻痺の原因は、血流障害や全身の疲労によるものが少なくありません。東洋医学では「目だけ」を診るのではなく、巡り・自律神経・回復力の全体像を立て直すことで、麻痺した神経の自然回復力を最大限に後押しします。

動眼神経麻痺の回復に不可欠な五臓の連携

  • 肝(かん): 目と関係が深く、筋(筋肉)の伸びやかさや自律神経の調律を担います。目の動きや眼筋の調律をサポートする要です。
  • 脾(ひ): 気血の生成(栄養化)を司る土台。鍼灸で脾の機能を高めることで、麻痺した神経を修復するための新鮮な栄養(血)を安定的に供給します。
  • 腎(じん): 回復の根(生命力)を司り、冷え・夜間の消耗をケアします。神経の再生という長期的な修復プロセスを支える体力源となります。
  • 部分(麻痺)に固執せず、「森を見て木をなおす」発想で、全身の気・血を麻痺部位に集中させ、神経の回復速度を上げます。

この全身の土台の底上げによって、複視や眼瞼下垂といった症状が軽減し、見え方とからだ全体の疲労が同時に軽くなることを目指します。

鍼灸(経絡治療)の具体と期待:動眼神経の回復を促し、複視を軽減する

治療の方針:神経への栄養補給と五臓の連携

動眼神経麻痺の治療では、症状を抑えるのではなく、からだの働き(自然治癒力)を引き上げる設計を重視します。麻痺した神経の回復を全身からサポートします。

  • 肝経を要に、眼筋バランスと自律の調律をサポート: 肝(かん)は目や筋肉、自律神経を司るため、肝経を中心に調整することで、眼筋まわりの血流を改善し、眼筋のバランスをサポートします。
  • 脾・腎を支え、気血生成と回復力の底上げ: 脾(栄養生成)と腎(生命力・回復の根)を支え、麻痺した神経修復に不可欠な気血(エネルギーと栄養)の生成と供給を底上げします。
  • 局所循環の促進と全身の反応点の組合せ: 眼の周囲の血流とリンパの巡りを促しつつ、全身の反応点(背中、手足のツボ)を組み合わせて神経の根源に働きかけます。

例えるなら、神経の修復工事に必要な「資材(栄養)」と「作業員(免疫力)」を全身から運び込むイメージです。

施術の特徴と期待される変化

  • 極細ディスポ鍼と温和なお灸: 極細ディスポ鍼と熱すぎない温和なお灸を使用し、痛み・熱感を最小限に抑えます。疲労が強い患者様にも安心感のある進行を心がけます。
  • 個別化された刺激設計: 患者様の体力や日内・体力の変動に合わせて、刺激量・配穴(ツボの選定)を微調整します。
  • 期待される効果: 複視の軽減、眼瞼下垂の改善サポート、頭痛や目の疲れといった随伴症状の緩和、全身の倦怠感の改善といったQOLの向上が期待できます。

【治療期間】 個人差があります。神経の回復には時間が必要なため、焦らず経過を見ながら無理なく積み上げます。

併せ持ちやすい不調:動眼神経麻痺の背景にある全身の機能低下のサイン

動眼神経麻痺は、血流、疲労、自律神経の乱れといった全身的な要因に影響されるため、麻痺の症状と同時に以下のような多岐にわたる不調を併発しているケースが多く見られます。これらはすべて、体質の根本的な弱さを示すサインです。

神経系・筋骨格・疲労のサイン(肝・腎の不調)

  • 頭痛・めまい、首肩のこわばり: 目の過剰な使用や、自律神経(肝)の緊張による頭部・頸部の血流滞りが原因。
  • 腰の重さ、疲労感: 回復力(腎)の低下と気血の消耗(脾)による全身のエネルギー不足。
  • 足がつりやすい: 血の滞り(瘀血)や血の不足(血虚)による筋組織への栄養供給不足。
  • 熟睡しづらい/眠りが浅い: ストレスや血流の滞りが心の安定(心)を妨げているサイン。

代謝・循環・婦人科のゆらぎ

  • 婦人科のゆらぎ(生理痛・生理不順など): 肝(かん)の血流調整機能の乱れと、内分泌系の不調が連動。
  • 鼻の悩み(花粉症・鼻炎・後鼻漏・蓄膿傾向): 肺(はい)の粘膜バリア機能の弱さを示します。
  • 皮膚の乾燥・吹き出物・アトピー傾向: 肺の不調や、解毒機能(肝)の負担による皮膚への現れ。
  • お酒や数値の上下など代謝面のゆらぎ: 肝の解毒機能や脾の水分代謝が不安定になっているサイン。

東洋医学では「からだはすべてつながっている」という視点に立ちます。見え方の負担(複視など)と同時に、これらの背景の体質を底から軽くしていくことで、神経の回復を相乗的にサポートします。

目の不調を「単独の故障」として診ず、「エンジン(肝)とバッテリー(脾腎)の同時点検」を行うアプローチです。

鍼灸治療の土台:四診法による全身の評価と体質の物語の読み解き

東洋医学(鍼灸・漢方)が体質改善に成功する鍵は、この「四診法(ししんほう)」という独自の診断法にあります。西洋医学の検査数値に表れない「生命力の偏り」や「体内の滞り」を、四つの診察法で総合的に把握します。

四診法(望・聞・問・切)の詳細

  • 望診(ぼうしん): 視覚による観察。顔色、皮膚のツヤ、舌の状態(色、形、苔)などから、体内の熱や水の偏り、気血の状態を診ます。
  • 聞診(ぶんしん): 聴覚・嗅覚による情報収集。声の調子、呼吸、咳の音、体臭などから、病状の性質や体力の消耗度を判断します。
  • 問診(もんしん): 詳細な聞き取り。現在の自覚症状はもちろん、生活習慣、既往歴、食事、睡眠、発汗、生理周期といった体質的な揺らぎを丁寧に聞き取り、病の発生プロセスを辿ります。
  • 切診(せっしん): 触覚による診断。脈診(脈の強さ、速さ、深さ)、腹診(お腹の張りや硬さ)により、五臓六腑の機能がどのように乱れているかを最終的に特定します。

東洋医学は、部分的な所見*に留まらず、これらの情報から「からだの物語」を丁寧に読み解き、個々人に最適な体質改善のツボを選定します。

鍼灸治療の始めどき:神経回復を促す「時間との勝負」と体質づくりの重要性

動眼神経麻痺の治療において、発症直後から数ヶ月間は、神経の回復力が最も高い「時間との勝負」の時期となります。この時期に血流改善と神経修復に必要な栄養供給を促すことが、回復度を大きく左右します。

早期介入の重要性(急性期・回復期)

  • 早期の体質づくり: 見え方の負担(複視)は、体質の弱さ(肝・腎の虚)が背景にある場合が多いため、慢性化する前から全身の巡り・自律神経・回復力を整えることが、その後の症状の揺れに強くなるための最善策です。
  • 神経の回復支援: 鍼灸治療で全身の気血を底上げすることで、麻痺した神経細胞周辺の炎症を鎮静し、神経の再生に必要な環境を整えます。
  • 神経の修復工事には時間がかかります。初期段階で体という「現場」に「資材(栄養)」を集中して搬入しておくと、その後の工事がスムーズに進みます。

回復が停滞している、または症状が再発した方も、体質から整えることで、残された機能の底上げや再発予防を図ることが可能です。まずは、専門家にご相談ください。

動眼神経麻痺専門施術の料金と神経回復を促す通院ペース

当院の動眼神経麻痺に対する経絡治療は、麻痺した神経の再生と全身の生命力(肝・脾・腎)の回復に焦点を当てています。自由診療(保険外)となりますが、複視の軽減と神経機能の回復という長期的な視点での費用対効果を重視しています。

初回カウンセリング+施術

5,500円
(税込)

詳細な問診と東洋医学的診断に基づき、神経修復を妨げる体質(血虚、気滞、腎虚など)を特定し、治療計画を立案します。

2回目以降(通常施術)

5,000円
(税込)

肝・脾・腎を中心に調整し、神経周囲の血流と眼筋の緊張を緩和。複視による目の疲労を軽減します。

効果を最大化する通院ペースの目安(神経回復の戦略)

  • 導入期(発症直後〜数ヶ月): 週に2~3回の集中治療が必要です。神経の再生は時間との勝負であり、血流改善と栄養供給を最大化します。
  • 安定化期(回復が緩やかになった時期): 週に1回のペースで、神経の土台を根本から立て直し、自律神経の安定と疲労回復に焦点を当てます。
  • 維持期(回復が安定した時期): 症状が安定したら、2〜3週間に1回、あるいは月に1回のペースで、再発予防と全身の体力維持を目的としたメンテナンスを行います。

動眼神経麻痺の治療は繊細な配線工事に似ています。初期に集中して新しい配線(神経)を敷き、その後は電力供給(気血)を安定させることで、機能の回復を確実なものにします。まずは集中的に通院し、早期の回復を目指しましょう。

院長プロフィール

東洋中村はり灸院 院長 中村麻人の写真

中村 麻人(なかむら あさと)

札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。

「森を見て木を治す」視点で、見え方の負担と全身のゆらぎを同時に調整。巡り・自律・回復のちからを引き出します。