腹診とは、お腹から五臓の状態を確認
する技術
お腹は「内臓の鏡」——押した感触や温度、張りやへこみから、たくさんの手がかりが得られます。
腹診は、お腹に直接触れて、五臓の状態や気血水のバランスを確認する技術です。四診法のうち「切診」の代表的な手法の一つで、脈診とあわせて、当院の経絡治療を支える柱になっています。
ここでは、腹診とはどういう技術か、何を確認しているのか、当院での取り入れ方をご紹介します。

腹診は「内臓の状態を映す鏡」
お腹には多くの経絡が通っており、五臓六腑ともつながりが深いとされています。そのため、お腹に触れることで、体の内側の状態を外側から確認する手がかりが得られます。張り・冷え・力の有無・押したときの反応などから、今どの臓腑が弱っているか、気血水のどこに偏りがあるかを見立てていきます。
腹診は、体調によって日々変化します。緊張しているとお腹が硬くなったり、疲れがたまっていると特定の場所に力がなくなったりと、言葉にしにくい体調の変化が、お腹の状態には表れやすいとされています。

お腹のどこを、何の手がかりとして見るのか
お腹はひとつづきの面に見えますが、触れる場所によって、手がかりになる臓が変わります。代表的な4か所をご紹介します。
みぞおち
肋骨の合わさるところの下です。ここにつかえた感じや硬さがあると、胃の働きが滞っているサインとみます。食後にもたれる、食欲が落ちているという方に現れやすい場所です。
肋骨の下・脇腹
季肋部(きろくぶ)と呼ばれる、肋骨の下縁に沿った部分です。ここが張って抵抗を感じる状態を胸脇苦満(きょうきょうくまん)といい、肝の高ぶりのサインとされています。ストレスが続いている方、ため息が増えている方に見られやすく、肩や首のこりと重なることがよくあります。
おへその周り
脾の状態が現れやすい場所です。冷たさや、押したときの力のなさは、食べたものから気血をつくる力が落ちているサインとみます。
へその下
下腹部です。ここに力がなく、押すとふわりとへこんでしまう状態は、腎の力が不足しているサインとされています。足腰のだるさ、冷え、夜中に目が覚めるといった訴えと重なることが多い場所です。逆に、ここにしっかりと弾力があるのは、生命力が保たれている目安になります。

何を確認しているのか
腹診では、お腹全体の弾力・温度・張り具合を、部位ごとに確認していきます。同じ「硬い」「冷たい」でも現れる場所によって関わりの深い臓腑が異なり、それぞれが意味を持つ情報として確認していきます。
お腹が硬くこわばっている場合は気の巡りが滞っているサイン、逆に力なくやわらかすぎる場合は気血の不足のサインというように、硬さ・力の有無いずれも、それぞれ意味を持つ情報として確認していきます。
脈診で確認した情報と、腹診で確認した情報を突き合わせることで、より精度の高い見立てにつながります。

当院での腹診の活かし方
当院では、初回のカウンセリングで脈診とあわせて腹診を行い、お腹の状態から今の体質・施術の方針を組み立てます。施術の途中や終わりにも、お腹の変化を確認することで、その日の施術がどのように働いたかを確かめています。
「検査では異常なし」と言われても、お腹に触れると張りや冷え、力の弱さといった変化が見つかることは少なくありません。数値には表れない体の状態を、手の感覚で確認できるのが、腹診の強みです。
ご自身のお腹の状態を確認してみたい、体質から見立ててもらいたいという方は、お気軽にご相談ください。

腹診で、ご自身の体質を確認してみませんか
お腹の状態は、体調の変化を映す手がかりの宝庫です。東洋中村はり灸院は、国家資格を持つ鍼灸師が東洋医学一筋で施術を行う、札幌の鍼灸専門院です。お気軽にご相談ください。
初回はカウンセリングに時間をかけ、お体の状態をしっかり把握したうえで施術を行います。LINEからいつでもご相談・ご予約いただけます。

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院長プロフィール

中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長。鍼灸師・医薬品登録販売者(国家資格)。
脈・腹などから全身の状態を見立てる伝統的な手法を軸に、その方に合ったはり・お灸を組み立てています。大切にしているのは、コリや痛みを引き算のように取り除くのではなく、足りない力を補って立て直すという視点です。肩こり・腰痛はもちろん、生理痛や自律神経の乱れ、原因がはっきりしない慢性的な不調まで、体質そのものから整えることを目指してはり治療を行っています。
