脾とは、食べたものから
気血をつくり出す働き
胃もたれしやすい、体が重だるい、考えすぎてしまう——五臓の「脾」の乱れは、こんなサインで現れます。
脾は、食べたものを消化吸収し、そこから気血をつくり出す働きです。西洋医学の脾臓とは異なり、東洋医学では消化器系全体の働きに近い概念として扱われます。気血をつくる源であるため、脾の状態は全身の元気さに直結します。
ここでは、脾がどんな働きを担っているのか、乱れるとどんなサインが出るのか、当院での整え方をご紹介します。

脾は「気血をつくり出す働き」
脾は、飲食物を消化吸収し、そこから気血をつくり出す、いわば体のエネルギー工場です。脾の働きが十分であれば、食べたものがしっかり栄養に変わり、全身に気血が満ちていきます。逆に脾が弱ると、どれだけ食べても栄養として活かしきれず、気血不足につながりやすくなります。
五行では「土」に属し、季節では季節の変わり目(土用)と対応しています。思考や考えすぎと結びついており、考えごとが多すぎると脾を傷めやすいとされています。

脾が乱れると出やすいサイン
- 胃もたれしやすい、食後に眠くなる
- 体が重だるい、むくみやすい
- 下痢や軟便になりやすい
- 食欲にムラがある
- 考えすぎてしまう、思い悩みやすい
- 鼻血や不正出血が出やすい
- 疲れやすく、元気が出ない
- 季節の変わり目に体調を崩しやすい

脾と、ほかの臓とのつながり
五臓は、それぞれが単独で働いているわけではありません。互いに養い合い、行きすぎを抑え合ってバランスを保っています。脾に関わるつながりは、主に次の4つです。
脾を養うもの・脾が養うもの
心(火)が脾を養います。心労が続くと、食欲も落ちやすくなります。
脾は肺(金)を養います。胃腸が弱ると、気をつくる力そのものが落ち、風邪をひきやすくなります。
脾が抑えるもの・脾を抑えるもの
脾は腎(水)を抑えています。胃腸の不調が長く続くと、腎の蓄えにも影響が及びます。
肝(木)は脾を抑えます。ストレスで肝が高ぶると、真っ先に押さえ込まれるのが脾です。緊張でお腹の調子が乱れるのは、このためです。
表裏をなす腑
脾と表裏をなす腑は胃です。脾のサインが胃もたれや食欲の変化として出やすいのは、この結びつきによります。
一見かけ離れた場所に症状が出るのは、このつながりがあるためです。当院では、症状の出ている場所だけでなく、どの臓が起点になっているかを脈やお腹から確かめていきます。

鍼灸で脾を整えるということ
当院の経絡治療では、脈やお腹の状態から脾の働きを確認し、消化吸収の力そのものが弱っているのかを見立てたうえで、脾の経絡上のツボや、お腹まわりのツボを用います。胃もたれや体の重だるさ、疲れやすさといったご相談でも、脾の状態を確認することが多くあります。
日々の過ごし方としては、腹八分目を心がける、冷たいものや生ものを摂りすぎない、決まった時間に食事をとることが、脾を助ける基本になります。考えごとに没頭しすぎず、適度に頭を休める時間を持つことも助けになります。
胃もたれや体の重だるさ、食欲のムラが気になる方は、お気軽にご相談ください。

胃もたれや体の重だるさが気になる方は、まずご相談ください
脾の状態は、脈やお腹を確認するとより分かりやすくなります。東洋中村はり灸院は、国家資格を持つ鍼灸師が東洋医学一筋で施術を行う、札幌の鍼灸専門院です。お気軽にご相談ください。
初回はカウンセリングに時間をかけ、お体の状態をしっかり把握したうえで施術を行います。LINEからいつでもご相談・ご予約いただけます。

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院長プロフィール

中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長。鍼灸師・医薬品登録販売者(国家資格)。
脈・腹などから全身の状態を見立てる伝統的な手法を軸に、その方に合ったはり・お灸を組み立てています。大切にしているのは、コリや痛みを引き算のように取り除くのではなく、足りない力を補って立て直すという視点です。肩こり・腰痛はもちろん、生理痛や自律神経の乱れ、原因がはっきりしない慢性的な不調まで、体質そのものから整えることを目指してはり治療を行っています。
