毎日のごはんで見直す、便秘におすすめの食材5選
下剤に頼る前に、まずは台所にある食材から。腸の巡りとうるおいを支える、代表的な5つをご紹介します。
食べたものが体の中でどう働くかを考える食養生は、東洋医学が古くから大切にしてきた知恵のひとつです。ここでは、便秘に悩む方に知っていただきたい食材の選び方をご紹介します。
「何日も出ない」「下剤がないと出せない」——そんな便秘も、東洋医学ではひとつの症状としてひとまとめにせず、気や血のどこに乱れがあるかによっていくつかのタイプに分けて考えます。
ここでは、便秘の東洋医学的なタイプ分けと、そのタイプに合わせて取り入れやすい食材5選、食養生だけでは整いにくいときの考え方まで、順にご紹介します。

東洋医学からみた、便秘の3つのタイプ
ここでは、便秘の代表的な3つのタイプをご紹介しますので、ご自身の状態と照らし合わせながら読み進めてみてください。
気虚(ききょ)タイプ——腸を押し出す力が足りない
気虚タイプは、腸を動かす「気」そのものが不足している状態です。もともと胃腸が弱い方、疲れやすい方、加齢によって体力が落ちてきた方に多くみられます。便意はあってもいきむ力が続かず、排便のあとにどっと疲れてしまうのが特徴です。
気滞(きたい)タイプ——ストレスで巡りが滞る
気滞タイプは、気の量は足りていても、ストレスや緊張によって巡りが滞ってしまっている状態です。お腹が張る、ガスが溜まりやすい、便秘と下痢を繰り返す、といった症状がみられやすく、忙しい時期や緊張する場面で悪化しやすいのが特徴です。
血虚(けっきょ)タイプ——腸をうるおす血が足りない
血虚タイプは、腸をうるおして便を柔らかく保つ「血」が不足している状態です。もともと血が少なめの方、月経量が多い方、産後や加齢によって血を消耗しやすい方に多くみられます。便そのものが硬く、コロコロとした状態になりやすいのが特徴です。

腸をうるおし、巡らせる食材5選
ここからは、便秘に悩む方に取り入れていただきたい代表的な食材を5つご紹介します。どれも近所のスーパーで手に入るものばかりですので、無理のない範囲で日々の食卓に取り入れてみてください。
①さつまいも
蒸かす、煮物にする、汁物の実にするなど、調理の幅が広いのもさつまいもの魅力です。ほくほくとした自然な甘みには弱った胃腸を底上げする力があるとされ、東洋医学では体そのものに活力を与える食材のひとつに数えられてきました。腸を押し出す気そのものが足りない気虚タイプの方には、とりわけ相性のよい一品といえます。あわせて食物繊維も豊富に含まれ、日々の腸内環境づくりを支えてくれます。
②オクラ
刻んだときに出るとろみが特徴のオクラは、そのままご飯にのせたり、納豆や長芋など粘り気のある食材と合わせたりと、和えるだけで一品になる手軽さも魅力です。このとろみのもとであるペクチンは水溶性の食物繊維で、腸内の環境を整え、お通じを後押ししてくれると考えられています。ただし、お腹がゆるいときに量を摂りすぎると、かえって下痢を助長することもあるため様子を見ながら取り入れてください。
③かぼちゃ
すりごまを振った煮物や、味噌汁の具として親しまれているかぼちゃは、消化・吸収をつかさどる「脾」「胃」の力を養う食材と位置づけられています。食物繊維も豊富に含み、胃腸そのものの底力を引き出すことでお通じの改善につながっていくと考えられています。押し出す力が弱りがちな気虚タイプの方には、とりわけ向いている食材です。
④豆腐
冷奴や湯豆腐、味噌汁の実など、一年を通して食卓に上りやすい豆腐は、体質のタイプを問わず取り入れやすい食材のひとつです。含まれる大豆オリゴ糖は、腸の中にいる善玉菌の栄養源となり、腸内フローラを支える一助になると考えられています。少量のごま油を垂らして食べれば、油の働きもあわせて期待できます。
⑤白ごま
すり鉢で細かくすって青菜と和えるなど、香ばしさを活かした一品として取り入れやすい白ごまは、黒ごまに比べて脂質を多く含んでいます。この油分がお通じをなめらかにする助けになるとされ、加齢とともに腸のぜん動運動がゆるやかになってきた方に適した食材とされています。あわせて抗酸化の働きや、血管をしなやかに保つ作用も期待できるといわれています。

食材だけで整わないときは
食材を工夫することは、便秘対策の心強い味方です。ただし、体質そのものが大きく乱れている場合は、食事の工夫だけで整えるのが難しいこともあります。
鍼灸で便秘にアプローチするという視点
当院の経絡治療では、脈やお腹の状態から今どのタイプの便秘に近いかを確認し、関係する経絡・ツボにはりやお灸で刺激を加えていきます。気虚タイプには腸を動かす力を補うように、気滞タイプには巡りを促すように、血虚タイプにはうるおいを補うように——その方の状態に合わせて組み立てていくのが特徴です。
食養生とはり治療を組み合わせる
食材による養生と、はり治療による体質へのアプローチは、どちらか一方ではなく組み合わせることでより力を発揮します。今回ご紹介した食材を日々の食事に取り入れながら、なかなか改善しない、下剤に頼る生活から抜け出したいという方は、一度体の状態を確認させてください。

食材を工夫しても改善を感じにくい方へ
食材による養生とあわせて、体質そのものからのアプローチをご希望の方は、東洋中村はり灸院にご相談ください。国家資格を持つ鍼灸師が東洋医学一筋で施術を行う、札幌の鍼灸専門院です。下剤に頼らず根本から整えたいという方も、些細なことでもお気軽にご相談ください。
初回はカウンセリングに時間をかけ、お体の状態をしっかり把握したうえで施術を行います。LINEからいつでもご相談・ご予約いただけます。

初めての方へ
不安なことや現在の状態について、まずはお気軽にご相談ください。

院長プロフィール

中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。
脈・腹などから全身の状態を見立てる伝統的な手法を軸に、その方に合ったはり・お灸を組み立てています。コリや痛みを引き算のように取り除くのではなく、足りない力を補って立て直すという視点を大切に、肩こり・腰痛から原因がはっきりしない慢性的な不調まで、体質そのものから整えることを目指してはり治療を行っています。
