お灸は熱い?痛い?その刺激の実際について
「お灸って熱いですよね?」——施術のご案内をすると、特に初めての方からよくいただくご質問です。
「お灸を据える」という言い回しが罰を与える場面で使われることもあり、そこから「火を我慢しなければいけないもの」というイメージにつながっている方も少なくありません。ですが実際のお灸は、皮膚に直接火をつけて燃やしきるものばかりではなく、じんわりとした温かさだけを感じていただく方法もあります。
ここでは、お灸の熱さがどのように調整されているのか、お灸にはどんな種類があるのか、そして当院がどのようにお灸を取り入れているかを順にご紹介します。

お灸の熱さは「調整できるもの」
「お灸をしますね」とお伝えすると、「熱いですか」「跡が残りませんか」と聞かれることがよくあります。結論からお伝えすると、当院で行うお灸のほとんどは、やけどをするほど熱くはありません。もぐさ(お灸の材料)に火をつけると、じんわりとした温かさから、ときにチクッとした軽い刺激までのあいだで感じ方が変わりますが、多くの場合は「温かくて心地よい」と感じていただけます。
熱さは、その場でお伝えいただけます
お灸の熱さが強くなってきたと感じたら、その時点でもぐさを取り除くことができるため、我慢して耐え続ける必要はありません。敏感肌の方や、お灸自体が初めての方には、もぐさの大きさや厚みを変えたり、肌との間に紙や布を挟んだりして、熱の伝わり方をやわらげることもできます。感じ方には個人差がありますので、その都度お伝えいただければ、そのつど調整いたします。
跡についても、通常のお灸であれば赤みが少し出る程度で、時間とともに引いていくことがほとんどです。ご心配な点があれば、施術前に遠慮なくお申し付けください。

お灸にはいくつもの種類がある
一口に「お灸」といっても、実はいくつもの種類があります。ツボへの当て方や、熱の伝わり方によって、体感はかなり変わってきます。
直接肌に乗せるお灸
透熱灸(とうねつきゅう)は、ごく小さくひねったもぐさを直接ツボにのせて、そのまま最後まで燃やす方法です。ひとつあたりの燃焼時間はわずかで、ピリッとした瞬間的な刺激として感じる程度で終わります。知熱灸(ちねつきゅう)は、熱を感じ始めたタイミングで施術者がもぐさを払い落とす方法で、皮膚に熱が伝わる時間そのものを短く抑えるため、跡が残る心配はまずありません。
肌に直接触れないお灸
台座灸(だいざきゅう)は、シールで貼り付けられる土台にもぐさが仕込まれた、市販でもよく見かけるタイプです。もぐさが肌に触れる構造ではないため、熱はやわらかく、じんわりとした温かさとして伝わります。隔物灸(かくぶつきゅう)は、しょうがや塩などをもぐさと皮膚のあいだに挟み込む方法で、はさむ素材によって温まり方や立ちのぼる香りが変わってきます。温灸(おんきゅう)は、棒状に固めたもぐさの火を肌から浮かせて当てるやり方で、狭い一点ではなく広めの面をじっくり温めたいときに向いています。

鍼灸でお灸を使うということ
当院の経絡治療では、脈やお腹の状態から今どの臓腑や経絡の力が不足しているかを確認し、補うべきツボにお灸で温かい刺激を加えていきます。お灸は、鍼と並んで体を「補う」力に優れた手技のひとつと考えられており、冷え性や虚弱体質、疲れやすさなど、体を内側から温めて立て直したい状態に向いています。
熱さの感じ方には個人差があるため、初めての方には控えめな熱さから試していただき、心地よいと感じる強さを一緒に見つけていきます。妊娠中の方や、皮膚が特に敏感な方など、配慮が必要な場合もありますので、気になる点は施術前に遠慮なくお伝えください。
ご自宅でできるお灸
せんねん灸のような台座灸は、ご自宅でのセルフケアとしても取り入れやすいお灸です。ただし、体質や体の状態によって合うツボや強さは異なりますので、ご自身に合った使い方が気になる方は、一度当院でお灸の刺激を体感してみてください。

お灸の心地よさを、一度体感してください
お灸は「熱くて我慢するもの」ではなく、体を内側から温め、立て直すための心地よい刺激です。東洋中村はり灸院は、国家資格を持つ鍼灸師が東洋医学一筋で施術を行う、札幌の鍼灸専門院です。お灸が初めての方、熱さが不安な方も、些細なことでもお気軽にご相談ください。
初回はカウンセリングに時間をかけ、お体の状態をしっかり把握したうえで施術を行います。LINEからいつでもご相談・ご予約いただけます。

初めての方へ
不安なことや現在の状態について、まずはお気軽にご相談ください。

院長プロフィール

中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。
脈・腹などから全身の状態を見立てる伝統的な手法を軸に、その方に合ったはり・お灸を組み立てています。コリや痛みを引き算のように取り除くのではなく、足りない力を補って立て直すという視点を大切に、肩こり・腰痛から原因がはっきりしない慢性的な不調まで、体質そのものから整えることを目指してはり治療を行っています。
