姿勢の歪みが、
肩こり・腰痛を引き起こす理由
気づけば猫背になっている、片方の肩だけが凝る、座っているだけで腰が重い——それは「姿勢の歪み」が体に負担をかけているサインかもしれません。
姿勢は、見た目の印象だけの問題ではありません。体のどこかに歪みがあると、そこをかばうために別の場所へ負担が集中し、コリや痛みとして現れてきます。東洋医学では、この歪みを筋肉や骨だけでなく、気血の巡りや五臓のバランスとあわせて確認していきます。
デスクワークやスマートフォンの操作が増えた今、姿勢の歪みに悩む方はとても多くいらっしゃいます。ここでは、姿勢が乱れるとなぜ不調につながるのか、東洋医学ではどう考えるのか、そして鍼灸でどう整えていくのかを順を追ってご紹介します。

姿勢の歪みが体に負担を集中させる
人の頭は、体格にもよりますが約5kgあるといわれています。首がまっすぐな位置にあれば、この重さは骨格全体でバランスよく支えられますが、少しでも前に傾くと、首や肩の筋肉だけでその重さを支えることになり、負担は一気に大きくなります。スマートフォンを覗き込む姿勢は、その典型例です。
家事や育児、デスクワーク、読書など、日常のなかには前かがみになる時間が意外とたくさんあります。特に女性は男性に比べて筋肉量が少ない傾向があるため、同じ姿勢でも首や肩への負担を感じやすいといわれています。こうした負担が積み重なると、首から背中にかけての筋肉がこわばり、猫背がさらに強くなるという悪循環に入りやすくなります。
座り姿勢で意識したい3つの目印
立ち姿勢の乱れは自分でも気づきやすいものですが、椅子に座っているときの姿勢まで意識できている方は、実はそう多くありません。1日の大半をデスクワークで過ごす方ほど、座っている時間の姿勢が体への影響を左右します。ご自身の体を横から鏡で見たとき、次の3つの目印が一本の線でつながっているかをチェックしてみましょう。
- 耳たぶ 頭がどれだけ前に出ているかの目安
- 肩の骨(肩峰) 肩のいちばん外側にある骨の出っ張り
- 座面にあたる骨(坐骨) 椅子に腰かけたときに体重を受ける部分
前かがみの姿勢が癖になっていると耳たぶの位置だけ前へずれ、逆に背もたれに寄りかかりすぎると坐骨と肩の線が斜めに崩れます。この3点のつながりを時々チェックする習慣をつけるだけでも、体への負担のかかり方は大きく変わってきます。

東洋医学からみる姿勢の歪み
東洋医学では、姿勢を支える力は筋肉や骨だけでなく、気血の巡りや五臓のバランスとも深く関わっていると考えます。姿勢そのものは骨格の問題ですが、その骨格を支え続ける力がどこから来ているかを見ていくのが、東洋医学ならではの視点です。
筋肉を司る「肝」
東洋医学では、筋肉の働きは肝と関わりが深いとされています。肝の働きが乱れると筋肉がこわばりやすくなり、同じ姿勢を続けることがつらく感じられたり、動き始めに体が重く感じられたりします。ストレスや目の使いすぎも、肝の負担につながりやすいとされる要因です。
骨を司る「腎」
骨や骨格を支える力は、腎と関わりが深いとされています。腎の力が弱ると、体の軸となる部分を支える力そのものが弱くなり、長時間の同じ姿勢がこたえやすくなります。加齢や冷えによって腎の力が消耗しやすいのも特徴です。
気の巡りが滞ると、体の一部に力みが生まれやすくなり、それが特定の筋肉への負担集中につながることもあります。

鍼灸で歪みを整えるということ
当院の経絡治療では、こわばっている筋肉に直接アプローチするだけでなく、脈やお腹から今どの臓腑の働きが弱っているかを確認し、関係するツボに髪の毛ほどの細さの鍼や、じんわりとしたお灸で刺激を加えていきます。肝や腎の働きを補い、気血の巡りを整えることで、姿勢を支える力そのものを底上げしていくのが当院のアプローチです。
すでにこわばってしまった筋肉をゆるめることと、その姿勢を再び支えられるだけの力を養うこと——この両方を並行して進めることで、崩れにくい姿勢に近づいていきます。
ご自宅でできること
座っているときは、耳たぶ・肩・坐骨が一直線になっているかを時々意識してみてください。長時間同じ姿勢を続けるときほど、この確認は効果的です。あわせて、湯船にゆっくり浸かって体を温める、目を酷使しすぎない、決まった時間に眠るなど、肝や腎を養う生活習慣も、姿勢を支える力の土台になります。
肩こりや腰痛が繰り返し起こる方、姿勢を意識してもなかなか改善しない方は、体を支える力そのものが弱っているサインかもしれません。一人で抱え込まずに、お気軽にご相談ください。

繰り返す肩こり・腰痛は、姿勢を支える力から見直しませんか
姿勢の歪みは、脈やお腹から体の状態を確認するとより分かりやすくなります。東洋中村はり灸院は、国家資格を持つ鍼灸師が東洋医学一筋で施術を行う、札幌の鍼灸専門院です。繰り返す肩こり・腰痛・猫背など、些細なことでもお気軽にご相談ください。
初回はカウンセリングに時間をかけ、お体の状態をしっかり把握したうえで施術を行います。LINEからいつでもご相談・ご予約いただけます。

初めての方へ
不安なことや現在の状態について、まずはお気軽にご相談ください。

院長プロフィール

中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。
脈・腹などから全身の状態を見立てる伝統的な手法を軸に、その方に合ったはり・お灸を組み立てています。コリや痛みを引き算のように取り除くのではなく、足りない力を補って立て直すという視点を大切に、肩こり・腰痛から原因がはっきりしない慢性的な不調まで、体質そのものから整えることを目指してはり治療を行っています。
