妊娠中の食べ物、時期ごとの食養生|東洋中村はり灸院

札幌 東洋医学専門・日本伝統鍼灸院

妊娠中の食べ物、東洋医学が考える「五つの時期」の食養生

つわりが落ち着いてきたら、次は何を食べたらいいのだろう——そんな声を、妊娠中の患者さまからよくお聞きします。

東洋医学では、妊娠期間を五つの時期に分け、それぞれの時期に働きが強まる臓と、相性のよい味があると考えます。難しい数値やルールではなく、季節の変化に合わせて衣替えをするように、体の中も時期に合わせて整えていくという考え方です。

「酸っぱいものが食べたくなる」「急に甘いものが欲しくなる」——妊娠中の食の好みの変化は、単なる気まぐれではなく、体からのサインかもしれません。東洋医学では、こうした変化を五臓(肝・心・脾・肺・腎)の働きと結びつけて考えます。ここでは、時期ごとに意識したい食養生の考え方を、順を追ってご紹介します。

なお、ここでご紹介する内容はあくまで東洋医学的な食養生の視点によるものです。葉酸や鉄分の摂取量など医学的な栄養指導、体調やお薬に関する判断は、必ず産科医の指導を優先してください。

妊娠中の食べ物|脈診で全身の状態を確認しているようす|札幌 東洋中村はり灸院

妊娠中は五臓の巡りが時期ごとに変わっていく

東洋医学では、体を支える働きを「肝・心・脾・肺・腎」という五つの臓(五臓)に分けて考えます。それぞれの臓には相性のよい味があるとされ、酸味は肝、苦味は心、甘味は脾、辛味は肺、鹹味(塩味)は腎に結びつくと考えられています。

妊娠期間についても、この五臓の考え方をあてはめ、十か月という長い期間を五つの時期に分けて捉える見方があります。お腹の中で赤ちゃんが少しずつ育っていくように、母体側の働きも「今はこの臓が中心に働く時期」というように、順番にバトンを渡しながら移り変わっていくというイメージです。

妊娠中の五つの時期と対応する臓・味

  • 一〜二か月目 肝の時期 ― 酸味
  • 三〜四か月目 心の時期 ― 苦味
  • 五〜六か月目 脾の時期 ― 甘味
  • 七〜八か月目 肺の時期 ― 辛味
  • 九〜十か月目 腎の時期 ― 鹹味(塩味)

「妊娠初期は酸っぱいものが食べたくなる」という話をよく耳にしますが、東洋医学的にはこれも肝の働きが活発になる時期に重なるためと考えられます。体の求める味を、無理に我慢するのではなく、上手に食事へ取り入れていくというのが、この考え方の基本になります。

妊娠中の食べ物|腹診でお腹の状態を確認しているようす|札幌 東洋中村はり灸院

時期ごとの食養生――一か月目から十か月目まで

一〜二か月目「肝の時期」――酸味を上手に

肝の働きが活発になるこの時期は、酸っぱいものが自然と欲しくなりやすい時期です。柑橘類や梅干しなど、身近な酸味を無理のない範囲で食事に取り入れてみてください。つわりと重なる時期でもあるため、量にこだわらず、そのとき食べられるものを選ぶことを優先してください。

三〜四か月目「心の期間」――苦味をひとさじ

心の働きが中心になるこの時期は、苦味のあるものと相性がよいとされます。春菊やセロリ、ゴーヤなど、ほろ苦さのある野菜を副菜にひと品加えてみるのも一つの方法です。強い刺激を求める必要はなく、日々の食事にほんの少し添える程度で十分です。

五〜六か月目「脾の期間」――甘味は天然のものから

脾(消化器系)の働きが中心になるこの時期は、甘味との相性がよいとされます。ただし、ここでいう甘味は砂糖のような人工的な甘さではなく、かぼちゃやさつまいも、とうもろこしといった、素材そのものが持つ自然な甘みを指します。よく噛んでゆっくり食べることも、脾の働きを助けるとされています。

七〜八か月目「肺の期間」――辛味は薬味程度に

肺の働きが中心になるこの時期は、辛味と相性がよいとされます。とはいえ、強い刺激物は体への負担になりやすいため、ねぎや大葉、しょうがといった香味野菜を、料理の風味づけとして少量使う程度にとどめておくのがよいでしょう。

九〜十か月目「腎の期間」――塩は質を選んで

出産が近づくこの時期は、腎の働きが中心になり、鹹味(塩味)と相性がよいとされます。「妊娠中は塩分を控えるように」と言われることも多いため意外に思われるかもしれませんが、ここで大切なのは量よりも質です。精製された塩に偏らず、昆布やあさりなど出汁の旨みを活かして、無理なく満足感を得る工夫をするのも一つの考え方です。

ポイント いずれの時期も、その味を積極的に摂ろうと意気込む必要はありません。体が欲しがるものを、無理のない範囲でひと品添えるくらいの気持ちで十分です。偏った食べ方や極端な摂取はかえって体の負担になりますので、あくまでバランスの中でのひと工夫として捉えてください。
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食養生は「補うもの」――鍼灸との付き合い方

ここでご紹介した食養生は、あくまで日々の食事にひと工夫を加えるための考え方であり、栄養素の量を細かく指導するものではありません。妊娠中の体調管理や食事制限、お薬に関することは、必ずかかりつけの産科医の指導を優先してください。東洋医学の食養生は、あくまでそれを補う形で、日々の暮らしに寄り添うものとお考えいただければと思います。

当院の経絡治療でも、妊娠期間中は特にお体の状態を丁寧に伺いながら、その時々に合わせた組み立てを行っています。つわりが続く時期、体が重だるく感じやすい時期、お腹の張りが気になる時期など、時期によって現れやすい不調は変わっていきます。脈やお腹の状態を確認し、その方に合わせて優しい刺激で気血を補うように鍼灸を行うのが基本です。

ご自宅でできること

食養生と合わせて、規則正しい食事の時間、無理のない範囲での体を動かす習慣、十分な休息も、妊娠期間を穏やかに過ごすための土台になります。体調や気分の変化は一人ひとり違いますので、「これくらいなら大丈夫」と一人で抱え込まず、気になることがあれば早めにお気軽にご相談ください。

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妊娠中の体調のことも、お気軽にご相談ください

つわりや体の重だるさ、お腹の張りなど、妊娠中は時期ごとにさまざまな不調が現れやすいものです。東洋中村はり灸院は、国家資格を持つ鍼灸師が東洋医学一筋で施術を行う、札幌の鍼灸専門院です。お一人おひとりの状態に合わせて、優しい刺激で気血を整えていきます。

初回はカウンセリングに時間をかけ、お体の状態をしっかり把握したうえで施術を行います。LINEからいつでもご相談・ご予約いただけます。

東洋中村はり灸院(札幌)のご案内

住所
〒005-0004 北海道札幌市南区澄川四条3丁目2-7 Betula澄川
アクセス
地下鉄南北線「澄川駅」より徒歩4分(地図
受付時間
10:00〜20:00/定休日 水曜
料金
初回 5,500円(四診+鍼灸施術)/2回目以降 5,000円(料金の詳細
ご予約
完全予約制。LINEより24時間受付
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院長プロフィール

東洋中村はり灸院 院長 中村麻人

中村 麻人(なかむら あさと)

札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。

脈・腹などから全身の状態を見立てる伝統的な手法を軸に、その方に合ったはり・お灸を組み立てています。コリや痛みを引き算のように取り除くのではなく、足りない力を補って立て直すという視点を大切に、肩こり・腰痛から原因がはっきりしない慢性的な不調まで、体質そのものから整えることを目指してはり治療を行っています。

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