症状のある場所と、離れたツボを
使うのはなぜ?
「肩こりなのに、なぜ手や足に鍼を?」——経絡治療で、よくいただく質問です。
東洋医学では、体の中に気血が巡る「経絡」という道が張り巡らされていると考えます。症状のある場所と、使うツボの場所が経絡でつながっていれば、離れたところへの施術でも、症状のある場所に働きかけることができます。当院の経絡治療も、この考え方をもとにツボを選んでいます。
ここでは、なぜ症状と離れたツボを使うのか、実際にどんなツボが使われるのか、当院での組み立て方をあわせてご紹介します。

経絡でつながっているから、離れたツボが効く
「肩こりのご相談なのに、なぜ手や足に鍼をするのですか」——初めて経絡治療を受けられた方から、よくいただくご質問です。結論からお伝えすると、これは経絡というネットワークでつながっているためです。
経絡は、気血が全身を巡るために通っている、体の中の道路網のようなものです。症状のある場所と、使うツボの場所が離れていても、同じ経絡という一本の道でつながっていれば、道のどこかに働きかけることで、離れた場所にも変化が及びます。上流の詰まりを整えれば、下流の流れも変わってくる——それと似たイメージです。
経絡は12本、それぞれが臓腑とつながっている
体には12本の経絡(正経十二経)があるとされ、それぞれが特定の臓腑と結びついています。たとえば肩や首を通る経絡が滞ると、肩こりとして感じられるだけでなく、その経絡でつながった手や足のポイントにも、張りやこりといった反応が現れやすくなります。逆に言えば、その手や足のポイントに鍼灸で働きかけることで、経絡でつながった肩や首の状態にもアプローチできるのです。
このように、体の一部分だけを見るのではなく、経絡という線でつながった全身を見ながらツボを選ぶのが、東洋医学らしい見立て方です。

症状と離れたツボの具体例
実際にどのようなツボが使われるのか、代表的な例をいくつかご紹介します。
肩こり・首こり——手足のツボ
肩や首は、いくつもの経絡が通る場所です。肩こりのご相談でも、肩そのものではなく、手足にあるツボを使うことがあります。これは、肩の症状の背景にある経絡・臓腑の乱れを、経絡でつながった別の場所から整えるためです。
頭痛・目の疲れ——手にあるツボ
顔や頭を通る経絡は、実は手まで伸びています。たとえば手の甲にある「合谷(ごうこく)」というツボは、顔や頭を通る経絡とつながっており、頭痛や目の疲れ、鼻の症状などに使われることがあります。
胃腸の不調——足にあるツボ
足にある「足三里(あしさんり)」というツボは、胃とつながる経絡上にあり、胃腸の働きが弱っているときによく用いられます。お腹そのものではなく、足に鍼灸をすることで、胃腸の状態にアプローチする一例です。

当院の考え方——本治法と標治法を組み合わせる
当院の経絡治療では、脈やお腹の状態から今どの経絡・臓腑の働きが弱っているかを確認し、症状のある場所と、そこから離れた場所のツボを組み合わせて施術を組み立てます。
まず、手足にある要穴(ようけつ)と呼ばれるツボを使い、経絡でつながった全身のバランスを整える「本治法」を行います。そのうえで、実際につらい症状のある場所に向き合う「標治法」を組み合わせることで、その場しのぎではない、体質そのものからの変化を目指しています(本治法・標治法については「本治法と標治法とは」でも詳しくご紹介しています)。
気になる症状がある方は、その場所だけでなく体全体のつながりとしてお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。

経絡のつながりを、実際に確かめてみませんか
経絡でつながっているかどうかは、実際に脈やお腹の状態を確認しながらお伝えすると、ぐっとイメージしやすくなります。東洋中村はり灸院は、国家資格を持つ鍼灸師が東洋医学一筋で施術を行う、札幌の鍼灸専門院です。気になる症状があればお気軽にご相談ください。
初回はカウンセリングに時間をかけ、お体の状態をしっかり把握したうえで施術を行います。LINEからいつでもご相談・ご予約いただけます。

初めての方へ
不安なことや現在の状態について、まずはお気軽にご相談ください。

院長プロフィール

中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。
脈・腹などから全身の状態を見立てる伝統的な手法を軸に、その方に合ったはり・お灸を組み立てています。コリや痛みを引き算のように取り除くのではなく、足りない力を補って立て直すという視点を大切に、肩こり・腰痛から原因がはっきりしない慢性的な不調まで、体質そのものから整えることを目指してはり治療を行っています。
