ズキズキと脈打つような痛みが何度も繰り返し、日常生活や仕事に支障をきたしている——そんなつらさ、よくわかります。
偏頭痛は「頭だけの問題」ではありません。東洋医学では、体の深いところにある乱れが、頭痛という形になって表に出てきていると考えます。だからこそ当院は、痛む頭ではなく、その乱れの出どころに向き合います。

こんなお悩みはありませんか
- 頭の片側やこめかみが、ドクンドクンと脈打つように痛む
- 痛みがひどくて寝込んでしまい、光や音がつらくなる
- 市販の頭痛薬を飲んでも効かなくなり、量と回数が増えてきた
- 低気圧・雨・台風が近づくと必ず頭が重くなる
- 生理前後や排卵期に決まって偏頭痛が起きる
- 脳神経外科でMRIを撮っても「異常なし」と言われた
- 目の奥の重さ、首肩のこり、吐き気を一緒に抱えている
- 季節の変わり目や暖房のきいた冬に、頭痛が増える
ひとつでも当てはまるなら、そのまま読み進めてみてください。偏頭痛は「頭の病気」ではなく、体の内側で起きている乱れが頭に現れたものです。乱れの出どころは人によって違い、当院ではそれを4つのタイプとして見立てています。自分がどれに近いのかが分かれば、繰り返してきた理由も、そこから抜け出す道筋も見えてきます。

なぜ薬や整体では偏頭痛が繰り返すのか
病院でも整体でも偏頭痛が繰り返してしまうのは、どちらも「首から上」しか対象にしていないからです。理由は違って見えても、行き着く構図はよく似ています。
画像に写らないから「異常なし」で終わる
脳神経外科や頭痛外来でMRIやCTを撮っても、偏頭痛は写りません。偏頭痛は脳の器質的な病変を伴わない一次性頭痛だからです。異常なしと言われ、痛み止めを処方されて終わる。しかし「写らない」ことと「原因がない」ことは同じではありません。写らないのは、原因が形ではなく働きの乱れにあるからです。
薬は効かなくなり、やがて薬が頭痛を招く
鎮痛薬は痛みの信号を一時的に抑えてくれます。ただ、服用を重ねるほど効きは鈍くなり、使う量と回数が増えていきます。やがて薬そのものが頭痛を呼び込む悪循環に入り、胃や腎臓への負担も静かに積み上がっていきます。「前は1錠で効いたのに」——そう感じ始めているなら、それは体からの合図です。
ほぐしても数日で戻るのは、火のもとが消えていないから
整体やマッサージも同じ構図です。こっている首肩に直接刺激を与えれば、その場は気が通って確かに軽くなります。けれども体が自力で気を通せるようになったわけではないので、数日で元に戻る。火のもとを消さずに、立ちのぼる煙だけを払っている状態です。
偏頭痛の「火のもと」は、頭にはありません。ストレスや目の酷使で肝の働きが落ち、肩背部で気血が滞って頭にのぼったまま下りてこない。水分代謝が滞って頭部が重くなる。肺の弱さで外気の変化に対応できず、頭に血が巡らない。血の不足や停滞が、婦人科系の不調とともに頭痛を生む——出どころはいつも、頭から離れた場所にあります。
だからこそ、偏頭痛を抱える方には肩こり・眼精疲労・生理痛・冷え・鼻炎・不眠が高い確率で同居しています。これらはばらばらの症状ではなく、同じ根から伸びた枝葉です。根を残したまま枝先の痛みだけを抑えれば、また同じところから同じ痛みが出てきます。当院が頭ではなく手足の経絡から整えるのは、この根に届くためです。
次のような頭痛は、すぐに医療機関を受診してください
- 今まで経験したことのない、突然の激しい頭痛
- 発熱・ろれつが回らない・意識がもうろうとする
- いつもの前兆と違う、手足の麻痺や視野の異常が長引く
くも膜下出血や脳梗塞など、命に関わる二次性頭痛のサインである可能性があります。東洋医学の対象は、こうした緊急性のある頭痛ではなく、検査で異常が見つからない慢性的な偏頭痛です。

東洋医学から見た偏頭痛の原因
東洋医学では、痛みを「体が異常を訴えているサイン」と捉えます。頭が痛いからといって、原因が頭にあるとは限りません。経絡(気・血・水の通り道)でつながった臓腑のどこかに乱れが生じ、それが頭痛という形で表に出ている——そう考えます。
「不通則痛」——流れなければ、即ち痛む
東洋医学の大原則のひとつに「不通則痛(ふつうそくつう)」という言葉があります。流れなければ即ち痛む。気・血・水の巡りが滞れば、その滞った場所に痛みが生じるという意味です。偏頭痛はまさにこの原則どおりで、頭部を巡る経絡に気血が届かない、あるいは頭にのぼった気血が下りてこない状態が痛みを生みます。
頭にのぼったまま、下りてこない
偏頭痛の方の体をたどっていくと、多くの場合、肩や背中で流れが行き止まりになっています。上がってきた気血が首肩の滞りにせき止められ、頭に溜まったまま下りていけない。だから頭がズキズキと脈を打ち、目の奥が重くなり、それでいて手足は冷えている。上は熱く、下は冷たい——このアンバランスこそ、偏頭痛の体に共通して見られる姿です。
臓腑の乱れが、頭痛の形で現れる
では、なぜ流れが滞るのか。東洋医学はその出どころを臓腑の働きに求めます。ストレスと目の酷使で気血の巡りを担う肝が弱るのか。水分代謝を支える脾(消化器)と腎が弱って水が滞るのか。外気と接するバリアである肺が弱っているのか。あるいは血そのものが不足し、よどんでいるのか。ここを取り違えれば、どれだけ鍼を打っても痛みは戻ってきます。
当院が施術の前に時間をかけてお話を伺い、脈やお腹に触れて体全体の状態を確認するのは、この見立てを誤らないためです。次の章で、4つのタイプを具体的に見ていきます。ご自分がどれに近いか、当てはめながら読んでみてください。

東洋医学から見た偏頭痛の4つのタイプ
同じ「偏頭痛」でも、体の中で起きていることは人によって違います。当院では大きく4つのタイプに分けて見立てています。複数のタイプが重なっている方も少なくありません。当てはまる項目が多いものが、あなたの体の中心にある乱れです。
1. 肝タイプ ── 気血が頭にのぼる
- こめかみ・目の奥・頭の片側がズキズキと脈打つように痛む
- イライラしたとき、あるいは緊張がほどけて気がゆるんだ休日に痛みが出る
- 眼精疲労・目の充血・目の奥の重さを伴う
- 首肩のこりが「筋張った」「硬いかたまりがある」タイプ
- 生理前・排卵期に決まって頭痛が起きる
東洋医学の「肝」は、気と血を全身へスムーズに巡らせる疏泄(そせつ)の働きと、血を蓄えて流れを調節する蔵血の働きを担います。ストレスや目の酷使が続くと疏泄が低下し、肩背部で気血が滞り、行き場を失った気血が頭にのぼったまま下りてこない状態になります。これを肝陽上亢(かんようじょうこう)といい、頭の側面——少陽胆経が通る道筋——に脈打つ痛みとして現れます。肝経は目にもつながっているため、眼精疲労や目の充血が同時に出るのはこのためです。
痛む頭に鍼は打ちません。肝の経絡を補い、太衝など足のツボから、のぼった気血を下ろしていきます。首肩には風池・肩井、背中では肝兪・胆兪の反応を確認しながら整え、頭部を巡る経絡の詰まりを肩背部から通していきます。
2. 水滞タイプ ── 湿邪・水毒
- 雨が降る前・低気圧・台風の接近で必ず頭が痛くなる
- 頭が重だるく、ぼんやりと締めつけられる感じを伴う
- 吐き気・めまい・むくみが一緒に出る
- 冷たい飲み物をよく飲む、あるいは水分をとってもトイレが近くない
- 湿度の高い日に体調を崩しやすく、お腹をこわしやすい
東洋医学では、体内の水分がうまく代謝されずに滞った状態を水毒(すいどく)・湿邪(しつじゃ)と呼びます。低気圧や雨の日は大気中の湿度が高く、汗が気化しにくくなります。もともと胃腸の冷えや運動不足で水分を尿・汗として出しきれていない方は、外の湿気が加わることで体内の水がいっそう行き場を失い、頭部がだる重くなって痛みが生じます。水の代謝は腎と脾(消化器)の働きに支えられています。
この腎と脾の機能を高め、体が自力で水はけをコントロールできる状態に戻していきます。足三里・三陰交などを用い、必要に応じて奇経にお灸をして水の巡りを整えます。天気に振り回されない体をつくることが目標です。
3. 肺タイプ ── 外気の変化に負ける
- 季節の変わり目に決まって頭痛が出る
- 鼻炎・花粉症・喘息など呼吸器の弱さがある
- 乾燥肌・アトピー体質など皮膚が弱い
- 風邪をひきやすく、ひくと咳が長引く
- 気疲れしやすく、心配性の傾向がある
東洋医学の「肺」は呼吸を通じて外気と接する臓で、皮膚とも深く結びつき、体表のバリア機能を担っています。肺の働きが落ちると、外の気温・湿度・気圧の変化に体が過敏に反応し、体内の調和が乱れて代謝が回らなくなります。すると頭部まで十分に血が巡らなくなり、頭痛として現れます。頭痛持ちの方に鼻炎・花粉症・乾燥肌が重なりやすいのは、根が同じだからです。
体表を強くする鍼灸を行います。肺の経絡である孔最、大腸経の合谷、そして列欠などを用い、循環と代謝を高めて「外の変化に簡単には負けない体」をつくっていきます。
4. 血虚・瘀血タイプ ── 血の巡りの問題
- 生理痛が重く、経血にレバー状の塊が混じる
- 毎回ほぼ同じ場所が痛み、冷えると痛みが強まる
- 顔色や唇がくすむ、目の下にクマができやすい
- 貧血・立ちくらみ・疲労感がある
- 生理不順・子宮筋腫・内膜症など婦人科の不調を併せ持つ
血が不足する血虚、あるいは血が滞って塊のようによどむ瘀血(おけつ)の状態では、頭部を巡る経絡に気血が届かず、また滞った場所に痛みが生じます。不通則痛の原則そのままです。偏頭痛を訴える方の大半が女性で、その多くが生理痛・PMSなど婦人科系の不調を併せ持つのは、この血のトラブルが共通の根にあるためです。産後に頭痛が落ち着く方がいるのも、同じ理由から説明がつきます。
このタイプでは、婦人科系を整えることを主眼に置きます。三陰交を中心に、太衝・足三里などで血の巡りと生成を助け、冷えを取り除いていきます。生理が整うにつれて偏頭痛の頻度が下がっていく方が多くいらっしゃいます。
読んでみて「どれも少しずつ当てはまる」と感じた方もいると思います。それで構いません。タイプは体の状態であって、レッテルではありません。季節や生理の周期、仕事の忙しさによって、中心にある乱れは移り変わります。当院はその日ごとの体を確認しながら、ツボと刺激量を選び直していきます。

札幌の気候と偏頭痛
札幌の暮らしは、先ほどの4つのタイプすべてに火をつけやすい環境です。「冬になると頭痛が増える」——そう感じている方は、気のせいではありません。
寒邪が気血の巡りを鈍らせる
東洋医学でいう寒邪(かんじゃ)は、体を冷やし、気血の巡りを鈍らせます。流れが滞れば痛む。不通則痛の原則そのままに、札幌の冬の冷えは頭痛の引き金になります。もともと血の不足や停滞を抱えている方(血虚・瘀血タイプ)は、冷えるほど痛みが強まるのを実感されているはずです。
雪かきが、肩背部の滞りを一気に悪化させる
前かがみで踏ん張り、重い雪を持ち上げ、放り投げる。この動作は首肩の筋肉を強く緊張させます。肝タイプの方はもともと肩背部で気血がせき止められているため、雪かきのシーズンに入ったとたん頭痛の頻度が跳ね上がることがあります。「雪が降り始めると頭痛が増える」という方は、腕や肩の使い方ではなく、そこで止まっている流れの側に原因があります。
寒暖差と暖房の乾燥が、肺を痛める
暖房のきいた室内と氷点下の屋外を、一日に何度も行き来する。この生活は、体表のバリアを担う肺に大きな負担をかけます。暖房による乾燥もまた肺を痛めます。鼻炎や乾燥肌が冬に悪くなる方は、頭痛も一緒に増えていないでしょうか。肺タイプの方にとって、札幌の冬は最も体が試される季節です。
発達した低気圧と、日照時間の短さ
冬の北海道は発達した低気圧の通過が多く、湿雪や吹雪の前に頭が重だるくなる水滞タイプの方には厳しい季節が続きます。加えて日照時間が短く、外に出る機会そのものが減るため、気の巡りが停滞しやすくなります。
当院が澄川で向き合ってきたのは、こうした札幌の冬をくぐり抜けるための体づくりです。冬が来るたびに薬の量が増えていく——そのループを、体の側から変えていきます。理想を言えば、冬に入る前の秋のうちから体を整えておくことです。

当院の鍼灸アプローチ
四診法によるカウンセリング
東洋中村はり灸院では、東洋医学に基づく四診法で施術前の確認を行います。望診(目で見る)・聞診(声や呼吸から感じる)・問診(お話を伺う)・切診(脈やお腹に触れる)の4つの視点から体全体の状態を把握し、偏頭痛を引き起こしている根本の乱れがどのタイプにあるのかを見立てます。痛みの出る時間帯、天気との関係、生理周期との関係——同じ偏頭痛でも、伺うべきことは人によって違います。
経絡治療 ── 痛む場所に鍼を打たない
当院が行うのは経絡治療です。偏頭痛だからといって、頭に鍼を打つことはしません。頭にのぼってしまった気血を、手足のツボから下ろす。肝・肺・脾腎の働きを立て直し、痛みの生まれない体へと導きます。痛みのある部位ではなく、根につながるツボで施術する——これが伝統的な鍼灸の考え方です。
遠回りに見えるかもしれません。しかし、こっている場所を直接ほぐして数日で戻ってきた経験があるなら、その遠回りこそが近道であることも、体で分かっていただけるはずです。
「病気をみる西洋医学、病人をみる東洋医学」とよく言われます。当院では偏頭痛(木)だけを見るのではなく、その方の体全体(森)を見たうえで施術を行います。偏頭痛とあわせて抱えている肩こり・冷え・生理痛・不眠も、同じ根から一緒に変わっていく——それが東洋医学の考え方です。
体に優しい鍼とお灸
当院で使用する鍼は髪の毛ほどの細さで、すべて滅菌済みの使い捨て(ディスポーザブル)です。注射針とは別物で、痛みはほとんどありません。刺さずに皮膚へ触れるだけの鍼を用いることも多くあります。お灸も熱さを感じにくいよう丁寧に加減します。強い刺激で体をねじ伏せる施術はしません。偏頭痛の発作中で光や音に敏感になっている日でも、静かな環境で受けていただけます。

偏頭痛に用いる代表的なツボ
実際にどのツボを使うかは、その日の体の状態と見立てたタイプによって変わります。ここでは、偏頭痛の施術で中心になることの多いツボを紹介します。どれも頭から離れた場所にあることに、注目してみてください。
太衝(たいしょう)
場所/足の甲、親指と人差し指の骨の間をたどり、骨が合流して止まるくぼみ。
血の巡りと関係の深い「肝」の代表的なツボです。ストレスやイライラで頭にのぼった気血を足元へ下ろす働きがあり、こめかみや目の奥がズキズキする肝タイプの偏頭痛に用います。眼精疲労を伴う方にも向きます。
三陰交(さんいんこう)
場所/内くるぶしの一番高いところから指4本分ほど上、すねの骨のきわ。
婦人科系に広く用いる万能のツボで、体を温め血の巡りを改善します。生理前後に決まって頭痛が出る方、生理痛や冷えを併せ持つ方の要となるツボです。血の巡りが整うと、頭痛の起こる回数そのものが減っていきます。血虚・瘀血タイプの中心に据えます。三陰交は妊娠中の使用を控えるべきとされる代表的なツボです。妊娠中の方は自己判断で続けず、鍼灸師にご相談ください。
孔最(こうさい)
場所/手のひらを上に向け、肘の横じわから指5本分ほど手首寄りに下がった、前腕の親指側。
「肺」の経絡上にあり、体表のバリア機能を高めるツボです。低気圧や季節の変わり目に頭痛が出る方、鼻炎や乾燥肌を併せ持つ肺タイプの方に用います。循環と代謝を助け、外気の変化に振り回されにくい体づくりを支えます。
風池(ふうち)
場所/後頭部の髪の生え際、首の中央のくぼみから左右に指2本分ほど外側の、少しへこんだところ。
首肩が筋張って硬い肝タイプの方に有効で、眼精疲労を伴う頭痛にとくに向きます。頭部へ向かう経絡の関所にあたり、ここの滞りが取れると頭の重さや締めつけ感がゆるみます。ご自宅では指の腹を当て、痛気持ちいい手前でゆっくり支える程度に。強く押し込まないでください。
足三里(あしさんり)
場所/膝のお皿の下の外側のくぼみから、指4本分ほど下がったすねの外側。
消化器(脾)の働きを支える代表的なツボです。水分代謝を助けて滞った水をさばき、血の巡りと代謝を高めます。雨の前に頭が重だるくなる水滞タイプ、疲れやすく胃腸が弱い方の下支えになります。
ご自宅でツボを押すときは、息を吐きながら3秒ほど、じんわり支えるだけで十分です。ぐいぐい押す必要はありません。とくに痛みの発作が出ている最中は、刺激そのものが負担になることがあります。無理に押さず、静かな場所で休むことを優先してください。

改善の目安と通院ペース
偏頭痛は急性のケガと違い、長い年月をかけて積み重なった体質の乱れが背景にあります。そのため、1回の施術ですべてが変わるものではありません。けれども、続けることで体は確実に変わっていきます。
週1回の通院を基本とし、6〜8回(約2か月)で改善の手応えを感じ始め、3〜4か月の継続で体質から変わってくるのが一般的な目安です。
筋トレで筋肉がつくのに時間がかかるように、体質が変わるにも積み重ねが必要です。赤血球が生まれ変わるのに約120日かかることからも、3〜4か月という期間には生理的な根拠があります。痛みが強い時期は週2回のペースで早めに楽にし、落ち着いてから週1回へ移していきます。
変化は「痛みの強さ」より先に「頻度」に出る
体が変わり始めるとき、最初に動くのは痛みの強さではなく、起こる回数と間隔であることが多いものです。発作と発作のあいだが少しずつ空いてくる。薬に手を伸ばす日が減る。天気が崩れても、以前ほど寝込まずに済む。こうした小さな変化が、根が変わり始めた合図です。手応えを見落とさないよう、頭痛の出た日をメモしておくことをおすすめします。
痛みが強いときは鎮痛薬を使いながら、並行して鍼灸施術を受けていただいて構いません。我慢は必要ありません。焦らず、着実に「頭痛が出にくい体」を一緒につくっていきましょう。

自宅でできるセルフケア
鍼灸施術の効果をより長持ちさせるために、日常でできることもお伝えしています。どれも「頑張る」ものではありません。
目を休める
肝の経絡は目につながっています。パソコンやスマートフォンを長時間見続けると、そのまま肝の負担になり、こめかみの痛みを誘い出します。20分に一度は視線を遠くへ移し、目を閉じて数呼吸おく。それだけでも、頭にのぼりかけた気が落ち着くことがあります。
首の後ろと足元を、同時に温める
札幌の冬は上半身だけ暖房で温まり、足元が冷えたままになりがちです。上が熱く下が冷たい状態は、偏頭痛の体をそのまま助長します。首の後ろを温めるなら、必ず足首から下も一緒に温めてください。靴下やレッグウォーマーで足を守るだけで、頭の重さが変わる方もいます。
ゆっくり息を吐く
痛みが出そうな気配を感じたら、吸うことより吐くことを長くしてみてください。深い呼気は肺の働きを助け、のぼった気を下ろす手助けになります。4秒吸って、8秒かけて吐く。数分で構いません。
ただし、こうしたセルフケアはあくまで補助です。繰り返す偏頭痛の根を変えるには、体の深いところへの働きかけが要ります。そして、今までに経験したことのない激しい頭痛、手足のしびれ・ろれつが回らない・意識がもうろうとするといった症状を伴う頭痛は、鍼灸の対象ではありません。ためらわず医療機関を受診してください。

よくあるご質問
Q. 頭が痛いのに、頭に鍼を打たないのはなぜですか。
A. 偏頭痛の原因は頭にはないからです。頭にのぼって下りてこなくなった気血を、手足の経絡から下ろしていくのが経絡治療の考え方です。こっている場所に直接刺激を与えると、その場は楽になっても数日で戻ってしまいます。火のもとを消さずに煙を払っても、また燃え上がるのと同じです。遠回りに見えて、これが最も根に届く道筋です。
Q. 頭痛薬を飲みながら通ってもいいですか。
A. はい、問題ありません。痛みが強い時期は鎮痛薬を使いながら、鍼灸施術を並行して受けていただいて構いません。無理に我慢する必要はありません。体質が整ってくるにつれて、薬を手に取る頻度が自然と減っていく方が多くいらっしゃいます。減らし方については、かかりつけの医師にもご相談ください。
Q. 脳神経外科でMRIを撮って「異常なし」と言われました。それでも鍼灸で変わりますか。
A. そうした方こそ、東洋医学の得意とするところです。偏頭痛は脳の器質的な病変を伴わない一次性頭痛なので、画像には写りません。写らない=原因がない、ではなく、機能の乱れが原因だということです。東洋医学は「形には表れない不調」に対応する医学です。ただし、今までに経験のない激しい痛み、手足のしびれや言語の異常を伴う頭痛は別です。すぐに医療機関を受診してください。
Q. 生理のたびに偏頭痛が出ます。関係がありますか。
A. 深く関係します。偏頭痛を抱える方の大半は女性で、その多くが生理痛・PMS・生理不順・子宮筋腫などの婦人科系の不調を併せ持っています。西洋医学ではこれらを別の問題として扱いますが、東洋医学では「血の巡り」という同じ根から見ます。婦人科系を整えるツボで施術を重ねると、生理の状態が変わるのと前後して偏頭痛の頻度が落ちていく方が多いです。
Q. 低気圧が近づくと必ず頭が痛くなります。天気は変えられないのに、良くなるのでしょうか。
A. 変えるのは天気ではなく、天気に対する体の反応です。雨や低気圧の前に痛む方は、体内の水分代謝が滞っている水滞タイプであることが多く、外の湿気が加わったときに体の水が行き場を失って頭が重くなります。腎と脾の働きを高め、自力で水はけができる体に戻していけば、同じ低気圧でも受ける影響が小さくなっていきます。
Q. 鍼は痛くないですか。お灸は熱くないですか。
A. 当院の鍼は髪の毛ほどの細さで、すべて滅菌済みの使い捨て(ディスポーザブル)です。注射針とは別物で、痛みはほとんどありません。刺さずに皮膚へ触れるだけの鍼を用いることも多くあります。お灸も熱さを感じにくいよう丁寧に加減します。偏頭痛の発作中で光や音に敏感になっている日でも受けていただけますので、遠慮なくお伝えください。
Q. 施術を受けた後に、かえって頭が痛くなることはありませんか。
A. 施術後に体がだるくなったり、眠くなったりする方はいます。これは巡りが変わり始めた反応で、多くは一日ほどで落ち着きます。当院は強い刺激を与える施術をしませんので、痛みを煽るような負荷はかけません。もし気になる変化があれば、次回必ずお聞かせください。刺激量とツボの選び方を、その日の体調に合わせて調整していきます。
Q. どのくらい通えば変わってきますか。
A. 週1回の通院を基本とし、6〜8回(約2か月)で改善の手応えを感じ始め、3〜4か月の継続で体質から変わってくるのが一般的な目安です。痛みが強い時期は週2回のペースで早めに楽にし、落ち着いてから週1回に移していきます。偏頭痛は長い年月をかけて積み重なった乱れが背景にあるため、体が変わるにも相応の時間が必要です。

偏頭痛を繰り返す体質を、鍼灸で変えていきませんか
「また来た」と憂鬱になる偏頭痛から解放されたい——その気持ち、当院はしっかり受け止めます。薬に頼り続けるのではなく、根本から体質を変えていくための第一歩を、ぜひ札幌の東洋中村はり灸院で踏み出してください。
初めての方もLINEでお気軽にご相談いただけます。症状のことや通院ペースのことなど、どんなご質問でも構いません。一緒に、頭痛のない毎日を目指しましょう。

初めての方へ
不安なことや現在の状態について、まずはお気軽にご相談ください。

院長プロフィール

中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。
脈・腹などから全身の状態を見立てる伝統的な手法を軸に、その方に合ったはり・お灸を組み立てています。大切にしているのは、コリや痛みを引き算のように取り除くのではなく、足りない力を補って立て直すという視点です。肩こり・腰痛はもちろん、生理痛や自律神経の乱れ、原因がはっきりしない慢性的な不調まで、体質そのものから整えることを目指してはり治療を行っています。
