気を整えるメンタル食材、香りと滋味で支える4選
イライラや気分の落ち込みが続くとき、実は毎日の食事から「気」を整えていくことができます。
東洋医学には、食べ物の性質を活かして体調を支える「食養生」という考え方があります。ここでは、気持ちを落ち着けたり、巡らせたりする働きがあるとされる食材をご紹介します。
「気とは」のページでもご紹介した通り、気は、巡りが滞る「気滞(きたい)」やそもそも足りない「気虚(ききょ)」といった形で乱れることがあり、その乱れがイライラや気分の落ち込みにつながると考えられています。ここでは、東洋医学の食養生で古くから大切にされてきた、気持ちを支える代表的な食材を4つご紹介し、最後に食養生と鍼灸を組み合わせる考え方についても触れます。

香りの力で、気持ちを緩める食材
気が張り詰めていたり、些細なことでイライラが顔を出したりする時には、香りの心地よさを頼りに気持ちをほぐしてみるという手立てもあります。ここでは、東洋医学の食養生で長く親しまれてきた、香り立つ2つの食材を取り上げます。
ゆず
柑橘特有の香り立つ気配は、滞りがちな気を外へと押し流す助けになるといわれています。キッチンでゆずの皮をおろし金にあてた瞬間に広がる香りだけでも、詰まっていたものがふっとゆるむように感じる方は多いものです。
果肉よりも皮のほうが香りは強く、ビタミンCも豊富に含まれる部分です。刻んでお味噌汁やお茶にひとつまみ添えたり、輪切りにして湯船へひとかけ浮かべたりと、香りだけを楽しむ形で日々の暮らしに取り入れやすいのも、ゆずの続けやすさにつながっています。
ジャスミンティー
華やかに香り立つジャスミンティーは、ざわついた気持ちを鎮めたいときに手が伸びやすい一杯です。月経周期のなかで気分が波立ちやすい時期の支えになるとされ、あわせて抗酸化の作用も期待できるといわれています。
茶葉のベースは緑茶であるため、カフェインを含んでいる点は覚えておきたいところです。日中、ひと息つきたいタイミングで飲むのがよく、夜遅い時間はほかの飲み物に替えるのが安心です。

体を内側から支える食材
気持ちの波は、体そのものを内側からじっくり支えることでも和らぎやすくなります。ここでは、体を温めながら滋養を届けてくれる2つの食材を取り上げます。
干し椎茸
干し椎茸は、体を内側から温めながら、気を全身に送り届ける「肝」のはたらきを支えてくれる食材とされています。気温がぐっと下がる季節はこの肝に負担がかかりやすく、はたらきが乱れると気の巡りが詰まって、理由のはっきりしないイライラや不安につながりやすいと考えられているためです。
そんな時期にこそ食卓に取り入れたい食材で、戻し汁ごと使えば旨みも濃く出るので、鍋や煮物、汁物の出汁として活用するとよいでしょう。
ゆり根
でんぷん質を豊富に含み、ほろほろと崩れるような独特の食感を持つゆり根は、気持ちの浮き沈みに寄り添う滋養食材として用いられてきました。神経が昂って寝つきにくい夜、胸のあたりがざわついて落ち着かないとき、更年期の時期に心身の波を感じやすいときなどに向いているとされています。
あわせて、のどや気管を潤す働きもあるといわれ、空気が乾いて咳やたんが気になりやすい時期にも適した食材です。茶碗蒸しの具や饅頭の餡、汁物に加えるなどして、優しい甘さを味わってみてください。

食養生と鍼灸を組み合わせる考え方
気を巡らせる食材、気を補う食材のどちらも、一度にたくさん摂ったからといってすぐに変化を感じるものではありません。日々の食事を通じて、体質そのものを少しずつ整えていくための土台と考えるとよいでしょう。
ただし、気滞と気虚は、どちらか一方だけとは限りません。「気が足りないうえに、余計に巡りが悪くなる」というように、両方が重なっていることも少なくありません。ご自身がどちらのタイプに近いのか気になる方は、脈やお腹の状態を確認しながらお話を伺うと、より的確に食材を選びやすくなります。
食事だけで整いきらないときは
当院の経絡治療では、脈やお腹から今の気の状態を確認し、その方に合わせて鍼やお灸を組み立てていきます。気が滞っている方には巡らせるように、気が不足している方には補うように——食養生と同じ発想を、鍼灸というかたちでもう一段深くアプローチする方法です。
日々の食事の工夫だけでは追いつかないほどイライラや気分の落ち込みが続く方は、一人で抱え込まずにお気軽にご相談ください。

食事だけで整いきらない不調は、鍼灸でサポートします
気を巡らせる食材、気を補う食材は、日々の食事の中で体質を支える心強い味方になります。ただし、気滞や気虚が根深い場合は、食事の工夫だけでは追いつかないこともあります。東洋中村はり灸院は、国家資格を持つ鍼灸師が東洋医学一筋で施術を行う、札幌の鍼灸専門院です。イライラ・気分の落ち込み・不眠など、些細なことでもお気軽にご相談ください。
初回はカウンセリングに時間をかけ、お体の状態をしっかり把握したうえで施術を行います。LINEからいつでもご相談・ご予約いただけます。

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院長プロフィール

中村 麻人(なかむら あさと)
札幌「東洋中村はり灸院」院長・鍼灸師。
脈・腹などから全身の状態を見立てる伝統的な手法を軸に、その方に合ったはり・お灸を組み立てています。コリや痛みを引き算のように取り除くのではなく、足りない力を補って立て直すという視点を大切に、肩こり・腰痛から原因がはっきりしない慢性的な不調まで、体質そのものから整えることを目指してはり治療を行っています。
