水(すい)とは、東洋医学が考える「血以外の体液のすべて」

札幌 東洋医学専門・日本伝統鍼灸院

水(すい)とは、東洋医学が考える「血以外の体液のすべて」

むくみやすい、体が重だるい、口が渇きやすい——それは「水(すい)」の巡りが乱れているサインかもしれません。

東洋医学でいう水(津液・しんえきとも呼びます)は、血以外のすべての体液を指します。唾液・胃液・汗・涙・関節液など、体を潤し、滑らかに動かすための水分です。過不足なく巡っていることが、健やかさの目安になります。

気・血・水は、東洋医学が体を見立てるときの3つの基本要素です。ここでは、水とはどういうものか、乱れるとどうなるのか、当院でのアプローチも含めてご紹介します。

水とは|脈診で全身の状態を確認しているようす|札幌 東洋中村はり灸院

水は「体を潤し、滑らかにする働き」

水は、体のなかを巡って各所を潤す体液の総称です。飲食物から取り込んだ水分は、脾(消化器系)・肺・腎の働きによって全身に行き渡り、汗や尿として排出されるまで、絶えず巡り続けています。この巡りが順調であれば、肌や関節はしっとりと潤い、余分な水分は滞りなく排出されます。

水の主な働き

  • 滋潤(じじゅん) 肌・粘膜・関節・目や口などを潤す
  • 体温調整 汗として体外に出ることで体温を調整する
  • 老廃物の排出 尿として不要なものを体外に出す

水の巡りは、気の推動(すいどう)作用によって支えられています。つまり、気の巡りが悪くなると、水もつられて滞りやすくなる——これが、気・血・水がそれぞれ独立していながら、密接につながっている理由です。

水とは|腹診でお腹の状態を確認しているようす|札幌 東洋中村はり灸院

水が乱れると起こること

水の乱れは、大きく「滞っている状態」と「不足している状態」の2つに分けて考えます。どちらも日常の中でよくみられるサインです。

水滞(すいたい)——水が巡らず滞っている状態

水の巡りが悪くなり、体のどこかに余分な水分が溜まってしまう状態を「水滞(すいたい)」と呼びます。冷えや気の巡りの悪さ、運動不足、水分や冷たいものの摂りすぎなどが背景にあることが多いとされています。

  • 顔や手足がむくみやすい
  • 体が重だるく感じる
  • 雨の日や湿度の高い日に調子を崩しやすい
  • めまいや立ちくらみが起こりやすい
  • 胃のあたりでチャポチャポと音がする
  • 下痢や軟便になりやすい
  • 舌のふちに歯の跡がつきやすい

水滞は、気象病(天気による体調不良)とも関わりが深いとされています。気圧や湿度の変化で不調が出やすい方は、水の巡りの状態も確認してみる価値があります。

水が足りない状態——潤いの不足

汗をかきすぎたとき、熱が続いたとき、あるいは暖房の効いた乾いた部屋で長く過ごしたときなど、水そのものが不足して体を潤しきれなくなることもあります。札幌の冬のように、外は寒く室内は乾くという環境では、自覚のないまま水が減っていることも少なくありません。

  • 口や喉が渇きやすい
  • 肌や唇がかさつく
  • 目が乾く
  • 便が硬く、コロコロしがち
  • 尿の量が少なく、色が濃い
  • から咳が出る
  • 寝汗をかきやすく、手足がほてる

東洋医学では、体を潤し冷ます側の力をまとめて「陰」と呼びます。水だけでなく血や、腎に蓄えられた生命力もここに含まれます。この陰が全体として不足し、抑えきれなくなった熱がこもった状態を「陰虚(いんきょ)」といいます。更年期ののぼせ・ほてり・寝汗を、当院が腎の陰の不足(腎陰虚)という角度から確認するのは、この考え方によります。水の不足は、その入り口にあたります。

ポイント 「余っているのに、足りない」ということも起こります。水が偏って一か所に溜まると、本当に必要な場所には届きません。むくんでいるのに口が渇くという状態は、水滞と不足が同時に起きているとみます。水分を控えるべきか摂るべきかは、この見立てによって変わります。
水とは|手足のツボに鍼をしているようす|札幌 東洋中村はり灸院

水と、気・血とのつながり

水は、自分の力で巡っているわけではありません。水を全身に行き渡らせ、余った分を汗や尿として外に出しているのは、気の働きです。気・血・水は、こうして互いに支え合っています。

水と気

水を押し進めているのは、気の推動(すいどう)の働きです。気が不足したり滞ったりすると、水も同じ場所で足踏みします。疲れがたまるとむくみやすくなる、気を張る時期に体が重だるくなるというのは、この関係で説明されます。

また、余分な水を汗や尿に変えて外に出すのは、気の気化(きか)の働きです。この力が落ちると、水を飲んでいるのに巡らず、体のどこかに溜まったままになります。水滞の背景に気の不足があるという見方は、ここから来ています。

水と血

水と血は、どちらも食べたもの・飲んだものを素にしてつくられ、体を潤すという役割を分け合っています。互いに移り変わりうる、近い関係にあるとされます。

そのため、汗をかきすぎて水が足りなくなると血も巡りにくくなり、逆に血が不足すると全身の潤いを保ちにくくなります。乾きと血の不足のサインが同時に出ることが多いのは、この重なりがあるためです。

水に関わる臓

水の巡りは、脾が水分をさばき、肺が全身に散らし、腎が余分な水を尿として出すという三つの臓の連携に支えられています。むくみひとつをとっても、どの段階でつまずいているかによって、使うツボは変わります。

当院では、症状の出ている場所だけでなく、気・血・水のどこが起点になっているかを脈やお腹から確かめたうえで、はりとお灸を組み立てていきます。

水とは|髪の毛ほどの細さの鍼を用いた施術のようす|札幌 東洋中村はり灸院

鍼灸で水はけを整えるということ

水の巡りは、脾(水分代謝の要)・肺(水分を全身に散布する)・腎(余分な水を尿として排出する)という3つの臓腑の働きに支えられています。当院の経絡治療では、脈やお腹の状態から、水を巡らせる力そのものが弱っているのか、冷えなどで巡りが滞っているのかを見立てたうえで、関係するツボに鍼やお灸を用います。

水はけの良い体を保つには、日々の過ごし方も大切です。冷たい飲食物を摂りすぎない、湯船にゆっくり浸かって汗をかく、適度に体を動かす——どれも地味な習慣ですが、水の巡りを支える力になります。

むくみや体の重だるさ、天気による不調が気になる方は、お気軽にご相談ください。

水とは|経絡治療による鍼灸施術のようす|札幌 東洋中村はり灸院

むくみや重だるさが気になる方は、まずご相談ください

水の巡りは、脈やお腹の状態を確認すると見立てやすくなります。東洋中村はり灸院は、国家資格を持つ鍼灸師が東洋医学一筋で施術を行う、札幌の鍼灸専門院です。天気による不調や体の重だるさなど、些細なことでもお気軽にご相談ください。

初回はカウンセリングに時間をかけ、お体の状態をしっかり把握したうえで施術を行います。LINEからいつでもご相談・ご予約いただけます。

東洋中村はり灸院(札幌)のご案内

住所
〒005-0004 北海道札幌市南区澄川四条3丁目2-7 Betula澄川
アクセス
地下鉄南北線「澄川駅」より徒歩4分(地図
受付時間
10:00〜20:00/定休日 水曜
料金
初回 5,500円(四診+鍼灸施術)/2回目以降 5,000円(料金の詳細
ご予約
完全予約制。LINEより24時間受付
水とは|お灸による施術のようす|札幌 東洋中村はり灸院

院長プロフィール

東洋中村はり灸院 院長 中村麻人

中村 麻人(なかむら あさと)

札幌「東洋中村はり灸院」院長。鍼灸師・医薬品登録販売者(国家資格)。

脈・腹などから全身の状態を見立てる伝統的な手法を軸に、その方に合ったはり・お灸を組み立てています。大切にしているのは、コリや痛みを引き算のように取り除くのではなく、足りない力を補って立て直すという視点です。肩こり・腰痛はもちろん、生理痛や自律神経の乱れ、原因がはっきりしない慢性的な不調まで、体質そのものから整えることを目指してはり治療を行っています。

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